事務職は女性に人気の職種のため、「男性でも応募できるかな?」「男性が事務職になるデメリットは?」といった不安を感じていませんか?
結論からいえば、男性も事務職に応募できますし採用もされます。
まだまだ女性の職というイメージが強いですが、事務職に就いている男性の割合は意外に高く、男女問わず活躍できる職種です。
本記事では事務職の男女比率や将来性に加え、男性が事務職につくメリット・デメリット、おすすめの求人情報などをご紹介します。
男性も事務職で活躍できる!
この章では事務職の男性・女性の割合や採用の現状について解説します。
採用の男女差別は法律で禁止されている
冒頭で述べたとおり、女性に限らず男性も事務職に応募できます。
なぜなら、男女雇用機会均等法により採用において男女差別をすることは禁止されているからです。
雇用管理全般において、性別を理由とする差別は禁止されています(法第5条、第6条)
つまり、「女性限定」「女性のみ採用」といった採用活動は禁止されています。そのため男性も事務職に応募可能であり、男性ということを理由に採用を見送るのは法律上NGです。
なお、採用時に重視されるのは性別ではなく、職務経験・スキル・保有資格などがあげられます。
会社のバックオフィス業務全般を担う事務ですが、そのジャンルは一般事務や営業事務、総務など多岐にわたるため、転職者だと前職のスキルを活かす機会も多いでしょう。
特に、経理・法務・労務といった専門業務や、経営への提案ができる人材は重宝されます。
事務職の男性・女性の割合
厚生労働省が令和6年7月に公表した調査結果をもとに、「正社員・正職員の職種」の内訳を男女別にみてみましょう。
女性が就いている職種の第1位が一般職(主に事務職)です。
一方で男性が就いている職種の第1位は総合職で、全体の半数を占めています。そして第2位が一般職です。
上記結果を踏まえると、「事務職は女性に人気」というのは事実ですが、男性からも人気が高く、実際に事務職に就いている男性は多いといえます。
また、職種別の正社員・正職員の男女比率は以下のとおりです。
上記結果を踏まえると、「一般職における正社員・正職員の男女比率は、男性のほうが多い」ということがいえるのです。
ただ、上記調査はパート・アルバイトなどの非正規労働者を含んでいません。そのため、非正規労働者も含めた全体の割合は異なる可能性があります。
事務職の男性・女性の採用状況
新規学卒者を対象にしたデータですが、一般職(事務職)を採用した企業における、男性・女性の採用状況は以下のとおりでした。
- 女性のみ採用:40.9%
- 男性のみ採用:33.2%
- 男女ともに採用:25.9%
女性のみを採用している企業の割合が多いものの、男性のみ・男女ともに採用の企業も多いことがわかります。
ここまで数値をもとに解説しましたが、事務職は女性のイメージが強いものの、事務職における男性の割合も高く、男性でも活躍できる職種といえるでしょう。
事務職に将来性はある?
「事務職に将来性があるか」は、働き方によります。
近年はAI(人工知能)が発達していることもあり、事務作業の自動化・IT化が少しずつ進んでいるのが現状です。
今後さらに普及が進んだら、システムに置き換えやすい単純作業は、今後どんどん自動化が進み、人の手から離れていくでしょう。
IT化にはコストがかかるので、すぐに仕事がゼロになることはないものの、「データ入力や書類整理などの単純作業だけやり続けたい」という方にとって、将来性があるとは言い切れません。
ただ、以下のような働き方によって事務職にも将来性が見込めます。
将来性のある事務職の働き方
- 業務効率化に役立つスキルを身に着ける
- アウトソーシング・BPO系の会社に就職する
業務効率化に役立つを身に着ける
AIは有能ではあるものの、柔軟な対応や新たな発想などは、今後も人間によって行われていくでしょう。
近年の事務作業には、データ分析・プロジェクト管理・業務改善といった専門スキルが求められるケースも増えています。
このようなスキルを身に着けることで、裏方のサポート役にとどまらず、業務効率化を推進するキーパーソンとしての役割を担えるでしょう。
アウトソーシング・BPO系の会社に就職する
近年は、コア業務に専念するために、ノンコア業務を外部の企業に外注する企業が増えています。
- コア業務:事業活動の根幹となる、直接利益につながる重要な仕事
- ノンコア業務:利益に直接つながらない、補助的な仕事
IT化が進んでいるとはいえ事務作業が0になるわけではないため、残った事務作業を外注する企業は今後も増えていくでしょう。
そのため、外注される側の企業に就職するのも選択肢のひとつです。
たとえばアウトソーシングやBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)系の企業が挙げられます。
なお、本記事を運営している「BPOテクノロジー株式会社(フジ子さん)」もBPO系の企業です。オンラインアシスタントというサービスを提供しています。
本記事ではおすすめのオンラインアシスタントの求人もご紹介しているので、ぜひチェックしてください。
【関連記事】
オンラインアシスタントになるには?仕事内容や必要スキル、おすすめ求人などを紹介
男性が事務職で働くメリット
男性が事務職に就くと、主に以下のメリットがあります。もちろん男性に限らず、女性にとってもメリットです。
事務職につくメリット
- 体力的な負担が少ない
- ノルマによる精神的負担が少ない
- ワークライフバランスをとりやすい
体力的な負担が少ない
事務職は、体力面で負担が比較的少ない仕事です。
営業にはノルマがある会社も多く、自分自身の目標と捉えて頑張れる人もいる一方で、プレッシャーに感じてしまう人もいるでしょう。
また、関係構築のための訪問や接待といった付き合いが必要となり、総じて体力が求められやすくなります。
一方で事務職は、空調の整った社内でのデスクワークが中心ですから、体力面に自信のない方にとっては働きやすい職種です。ただし、重い荷物運びといった例外的な業務はありえます。
ノルマによる精神的負担が少ない
事務職は定型業務が多く、ノルマが厳しい営業職に比べて精神的に安定して働けるのもメリットです。
営業職は個人にノルマが課されることも多く、契約数で収入が上下することもあるため、日々プレッシャーを感じている人が少なくありません。
それに対し、事務職の収入は成果による変動があまりありません。また、事務のスキルは腐りにくく、安定的に・継続的に働きやすいといえます。
ワークライフバランスを取りやすい
3つめのメリットは、ワークライフバランスを取りやすいこと。事務の1日の業務量はほぼ決まっているので、業務効率を上げれば定時退社の毎日も可能です。
「家族との時間を持ちたい」「勉強や趣味などに集中したい」など、プライベートを充実させたい方には事務職が適しているといえます。
男性が事務職で働くデメリット
事務職を希望する多くの男性が、メリットで挙げたとおり「ノルマからの解放」「残業の少なさ」「安定」などを求めているはず。しかし、同時に理解しておくべきデメリットもあります。
転職後「こんなはずじゃなかった」と後悔することがないよう、以下の点も把握しておきましょう。
事務職につくデメリット
- 職場が女性中心になりやすい
- 仕事が単調になりやすい
- 給与が低くなりやすい
職場が女性中心になりやすい
一つめは、職場が女性中心になりやすい点です。
昨今の時流からしてデリケートな内容になりますが、何気ない態度や言葉ひとつでトラブルになることも少なくありません。また、女性が多い中で人間関係に悩むケースも。
だからといって気後れする必要はまったくなく、自分の強みを活用し業務に励みましょう。
また、コミュニケーションの際には聞き役に回ることができれば、女性中心の環境にもうまく馴染みやすくなります。お互いを尊重しながら良い関係を築けるといいですね。
仕事が単調になりやすい
事務職は単調な仕事が多く、大きな目標を掲げて達成するような仕事ではないため、やりがいや達成感を感じにくいというデメリットもあります。
営業職やマーケティング職から転職した場合、顕著になりやすいです。ノルマや目標達成に向かって行動することにやりがいを感じるタイプや、変化を求めるタイプの人は、事務職に適していないかもしれません。
しかし、事務職には事務職のやりがいがあります。「人をサポートするのが好き」「単調な作業を続けるのも嫌いじゃない」といった人であれば、縁の下の力持ちとして働く魅力を感じられるでしょう。
給与が低くなりやすい
事務職は営業職などと比べて、一般的に収入が低くなりがちです。残業等で追加収入を得ることも少なくなります。
また、キャリアアップでの年収増加や昇進も限定されます。残業が少なく給料が安定している反面、大きな昇給は望みにくいでしょう。
事務職で年収が上がるのは、経理や総務などで役職がつく場合です。しかも、ある程度の勤続年数や相応のスキル、資格が必要になります。
将来の生き方を考える上で、この点はよく考慮しなければなりません。
事務職の採用確率を上げる2つのポイント
デメリットの一方で魅力的なメリットもあり、事務職にチャレンジしてみたい男性の方は多いはず。
ここでは採用確率を上げる2つのポイントを解説するので参考にしてみてください。
専門スキルを身につけておく
まず何より、専門スキルを身につけておきましょう。一般事務スキルしか持っていない場合よりも、格段に採用されやすくなります。
たとえば経理の場合、日商簿記はもちろん「税理士試験簿記論・財務諸表論」のような、より高度な国家資格を。
総務だと、人事や労務部門で重宝する「社会保険労務士」などもおすすめです。
医療事務を目指す方は、民間資格の「診療報酬請求事務能力認定試験」「医療事務技能審査認定試験」を取得すれば、技能の証明になります。
これら以外だと「ビジネス・キャリア検定」を取得していれば、企業の生産管理におけるプランニングとオペレーションの分野で役立つでしょう。
量をこなせるようになっておく
2つめは、仕事の量をこなせるようになっておくこと。
特に規模の小さな会社の事務職では、経理・人事・労務など幅広い分野をカバーする必要があります。当然、質との両立は必須ですが、一人で膨大な作業量をこなすタフさとマルチ能力を備えていれば、企業にとってありがたい人材になれるのです。
事務系の仕事を効率化するITツール(Officeソフトやクラウドソフトなど)のスキルも高めておきましょう。
将来性のある事務職としてオンラインアシスタントがおすすめ
男性・女性を問わず、事務職の求人として、オンラインアシスタントも選択肢のひとつです。
前述したとおり、近年は事務作業などのノンコア業務を外注する企業が増えています。
オンラインアシスタントでは、複数の企業や個人の業務を代行します。1つの企業で事務職として働くのと比べると、オンラインアシスタントという働き方には将来性があるといえるでしょう。
また、オンラインアシスタントは通勤の負担がなくなり、仕事が安定しやすいことが大きな魅力です。
そんなオンラインアシスタントのおすすめ求人をいくつか紹介しますので、もし気になる会社があれば詳細をチェックしてみてください。
フジ子さん
引用:フジ子さん公式採用サイト
本ブログを運営する「フジ子さん」でも、クライアントの事務職を担っていただけるワーカーを募集中です。雇用形態はさまざまで、スキルや経験を積めば正社員登用の可能性もあります。
完全在宅ですが、採用後にはOJTをしっかりと行い、急用時にはワーカー同士でサポートしあうので、プライベートとの両立も可能です。
また、未経験の業務にもチャレンジできる体制が整っており、経験を生かしながら新たなスキルを磨けます。
なお、応募にはフジ子さんの営業時間内(9:00~18:00)に連絡を取れることが必須です。
キャスタービズ
引用:キャスタービズ公式サイト
「キャスタービス」は、採用率1%と採用ハードルこそ高いものの、ハイレベルな環境で働けるのが魅力です。
雇用形態は職務内容によって異なり、契約社員や業務委託から直雇用などさまざまです。経理のような専門スキルを必要とする分野の契約社員では、オンラインアシスタント業界の中でも報酬が高めになっています。
ビズアシスタントオンライン
「ビズアシスタントオンライン」は、クラウドソーシングサイトを運営するクラウドワークスが提供するサービスです。
業務の割り振りに際して、ワーカー・クライアント・ビズアシ運営の3者で面談を行うため、ミスマッチが起きにくくなっています。
月30時間〜の仕事が多く、1日6時間・週2〜3日ほど確保できれば応募可能です。クラウドワークス非公開案件も多く、クラウドワークス経由で受注するとかかるシステム手数料が、ビズアシスタントだと一切かかりません。
メリービズ
引用:メリービズ公式サイト
「メリービズ」は、経理特化のアシスタントサービスです。完全在宅で、全国に約800名のワーカーが在籍しています。
メリービズでは、クライアントを数名のチームで担当。経費精算や帳票、仕訳入力・売掛、買掛管理など、経験に応じていろいろな仕事が用意されています。
経理のスキルと経験のある方におすすめの求人です。
まとめ
本記事では、男性が事務になる際のメリット・デメリットや採用率アップのポイント、おすすめ求人情報などを紹介しました。
男性でも応募は可能ですし、採用されれば長期的に働けます。職場でのコミュニケーションをうまくできれば、きっと魅力的な仕事になるはずです。
オンラインアシスタント以外にも、求人サイトやエージェントサービスを使うのも手です。ぜひ本記事を参考に、自分に合った求人を見つけていただければと思います。