秘書といえば、会社で上司の側について仕事をするのが一般的なイメージでしょう。しかし昨今では、リモートで業務にあたるフリーランス秘書も認知されつつあります。
- 子育てや介護と仕事を両立したい
- 複数企業の秘書を兼任したい
といった理由で、ちょうど今、情報収集をしている方も多いはず。
そこで本記事ではフリーランス秘書について、会社勤めの秘書との違い、求められるスキル、そしておすすめの求人情報などを紹介していきます。
フリーランス秘書は会社勤めの秘書と何が違う?
まずは、フリーランス秘書と会社勤め秘書の違いをみていきましょう。
フリーランスは時間の融通が効きやすい
フリーランスの最大のメリットは、時間の融通が効きやすいことです。
会社勤めの場合一般的に、1日8時間の拘束時間があります。担当する上司が忙しい場合は、残業も多くなるでしょう。
一方フリーランスの場合、柔軟性のある働き方が可能です。「午前中のみ対応が必要」、「日中連絡がとれれば作業時間は問わない」など、クライアントによって要望は異なります。
育児・介護、または趣味などとの両立をしたい場合は、時間の融通がきくクライアントと契約するのがおすすめです。
フリーランスはクライアントを複数抱えられる
会社勤めの場合は当然、その会社の役員などの秘書として働きますが、フリーランスの場合はクライアントを複数抱えられます。
オンライン秘書の場合、1つのクライアントにつきっきりにならなくても良いので、2社、3社との付き合いも可能です。
ただし自分のキャパシティを超える仕事を抱えると、秘書に求められる細やかな気づかいが出来なくなるおそれもあります。
対応品質がキープできるよう、仕事量をうまく調整する必要があります。
会社勤めの方が収入が安定している
会社勤めとフリーランスを比べると、毎月安定した収入があって福利厚生もある会社勤めはやはり安定していると言えるでしょう。会社勤めであれば有給休暇もあります。
フリーランスの場合はクライアントは自分で獲得する必要がありますし、契約を解除されればその分の収入はなくなってしまいます。仕事を途切れさせないためには、HPやSNSなど様々な媒体での集客や人脈づくりが大切です。
フリーランス秘書に求められるスキル・資質
次に、フリーランス秘書に求められるスキルや資質についてご紹介します。
基本的なPCスキル
秘書の仕事をするにあたっては、PCスキルが必須です。クライアントの環境にもよりますが、OfficeソフトやGooleドキュメント、Googleスプレッドシート、Gmail、Slackなどは使えたほうがよいでしょう。使ったことのないツールも、自分でネットで調べて使えるようにするスキルも必要です。
また、作業の速さや正確性も求められます。例えばタイピングに自信がない人はタイピングの練習をしておくのがおすすめです。
スケジュール管理能力
スケジュール管理能力も必要です。クライアントだけでなくクライアントの取引先、そして自分自身の状況まで考えて予定を立てなければなりません。
その上で、タスクの優先順位も決めていきます。数日〜数ヶ月の予定もしっかり把握し、仕事に遅れを出さないよう努めましょう。
裏方としてクライアントを支える意識
意識の上で大切なのは、裏方としてクライアントを支えること。
そう、裏方なんですよね、秘書というのは。したがって、自分の頑張りが数字や結果として現れにくいのです。
しかし、秘書がいるからこそクライアントはコア業務に専念できます。秘書はこのことを理解し、いかにクライアントが仕事をしやすい環境を整えられるかを考えて仕事に取り組むことが大切です。
コミュニケーション能力
クライアントと良好な関係を築くためには、コミュニケーション能力が大切です。忙しいクライアントの意図をうまくくみ取り、できるだけ少ないやり取りで業務を進めることが求められます。
クライアントによっては即レスが求められることもあります。急を要するタスクもあるでしょうし、そもそも返事が早いほど信頼してもらいやすくなります。すぐに回答できないのであれば、改めて連絡する旨だけでも伝えておくとクライアントに安心してもらえます。
未経験者がフリーランス秘書になるのはムリ?
未経験からでもフリーランス秘書になれます。
「秘書」という役割で働いたことがなくても、バックオフィス業務などの経験があれば問題ありません。
無論、「役員秘書」の経験者を求めるクライアントとの契約は難しいでしょう。とはいえ、役員秘書経験者のみの求人はあまりないはずです。
しかし秘書業務は多岐にわたるため、何かしらのバックオフィス業務の経験があればアピールポイントになり得ます。フリーランスの秘書に求められているのは、秘書経験よりも様々な依頼に対応できる業務スキルです。
まずは自分にできることを整理しましょう。
- 資料作成
- ライティング
- 翻訳
- 経理
- システム開発
- Webデザイン
- Webサイト運用
- 電話対応
などなど、何かあるはずです。そして、「できることができる求人」を探すのです。
「自分は、どんなクライアントの、どんな業務をサポートできるのか?」この答えを明確にできれば、アピールできるでしょう。
秘書検定や国際秘書検定、ビジネス文書検定、ビジネスマナー検定といった秘書業務に関する資格は、秘書の実務経験がなくても取得できます。資格が必ずしもクライアント獲得に有利に働くとはいえませんが、時間に余裕があれば取得するのも良いですね。
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フリーランス秘書体験談 フジ子さんの場合
本ブログを運営しているオンラインアシスタントサービス「フジ子さん」でも、多くのフリーランスのアシスタントが業務を行っています。
その中の一人に話をききました。
■Aさん
業務委託のアシスタントとして働いています。
フジ子さんでの仕事の時間は平日5日9時から16時までです。
Aさんの1日の流れ
9時:仕事開始
担当している何件かのクライアントとの連絡ツールにログインして始業のご挨拶をします。
11時の定例作業まではフリーなので、合間に休憩をはさみつつ、クライアントから依頼されているリサーチに取り組みます。
12時前後:昼休憩
業務がひと段落ついてお腹が空いてきたなと思ったら昼食にします。昼休憩の時間も自分次第ですが、会社員時代の名残でだいたい1時間にしています。昼食は前の晩の残り物など、簡単に済ますことが多いです。
15時の定例作業までは、再び手持ちのタスクに取り組みます。
タスクが特になくて手が空いている場合は、たまに連絡がきていないかチェックしつつ、家事をしたり、休憩を長めにとったりと自分の好きなように過ごしています。
16時:仕事終了
保育園に通っている子どものお迎え後の時間をゆっくり過ごしたいので、私は16時までの稼働にしています。
フジ子さんの営業時間は18時までなので、担当しているクライアントのことを他のメンバーに引き継いでから終了します。
フリーランス秘書としてフジ子さんで働くメリット
秘書の仕事経験がなくても、フジ子さんでは研修があるので安心です。私用で仕事ができない日や、他の作業で手一杯になってしまったときには担当の作業をチームメンバーに交代してもらえるという点が助かっています。
チームメンバーとはチャットでのやり取りがほとんどですが、困った時はオンラインミーティングで顔を見ながら話したり、画面共有して相談したりできるのであまり困りません。
また、日中に用事で外出することもできます。事前に業務を調整して歯医者に行ったり、手が空いているときに買い物へ行ったりできるのはフリーランスならではだなと感じます。
Aさんの働き方は一例で、フジ子さんでの働き方は様々です。
その他のアシスタントの1日の様子については採用サイトに掲載していますので、ぜひご覧ください。
フジ子さん1日の流れ
秘書の仕事を獲得する方法
フリーランスとして秘書の仕事を獲得するには、以下のような方法があります。
- クラウドソーシングサイトの募集に応募する
- 求人情報サイトの募集に応募する
- 知人やクライアントに紹介してもらう
- オンライン秘書サービス会社に登録する
クラウドソーシングの募集に応募する
クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトで「秘書」と検索すると、多数の募集が出てきます。業務内容や報酬を見て応募したいものがあれば、積極的に応募してみましょう。
ただし、クラウドソーシングサービスへの募集では、クライアントが企業ではなく個人である場合も多いです。企業だから安心・個人だから心配と一概にはいえませんが、信頼できるクライアントかどうかはよく確認してから応募してください。
クラウドソーシングサイトについては以下の記事で詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。
ワーカー募集が盛んなクラウドソーシング8選!分野別に紹介
求人情報サイトの募集に応募する
求人情報サイトにも秘書の募集が出る場合があります。フリーランスとして働きたい場合は、求人情報サイトでは「業務委託」で絞り込んで検索すると良いでしょう。
「秘書」で検索しても求人が出てこない場合は、もう少し範囲を広げてバックオフィス業務関連のキーワードで検索してみることをおすすめします。
知人やクライアントに紹介してもらう
フリーランスで秘書をしていることを周囲に広めておくと、思わぬところから仕事の紹介がもらえるかもしれません。また、誠心誠意対応していれば、既存のクライアントから紹介を受けられることもあります。
人脈を広げるために、フリーランスの交流会などに参加するのもおすすめです。
オンライン秘書サービス会社に登録する
オンライン秘書サービスを提供している会社で仕事をするのもおすすめです。
このブログを運営しているフジ子さんも、オンライン秘書(フジ子さんではオンラインアシスタントと呼んでいます)を随時募集しています。
オンライン秘書サービスの場合、自分でクライアントを探す必要がありません。会社が営業活動し、契約したクライアントから依頼を受けることになります。困った時は会社に相談できるので、
「フリーランスで秘書になりたいけれど、ひとりでやっていくのは不安」「集客は自分ではできなさそう」と思われる方にはおすすめです。
フリーランス秘書におすすめの求人情報
フリーランス秘書の求人情報・クラウドソーシングサービスをご紹介します。
フジ子さん
本ブログを運営する「フジ子さん」でも、クライアントの秘書業務を担っていただけるスタッフを募集中です。完全在宅でお仕事可能で、子育てや介護と仕事を両立させたい方が多く働いています。
採用後には充実したOJTがあり、またチームを組んで業務にあたるので、リモートで働くのが初めての方でも安心です。秘書業務委託未経験者の方もOKですよ!
興味のある方は、ぜひエントリーしてみてください。
CASTER BIZ
「CASTER BIZ」は、実務経験のある方におすすめです。採用率1%とハードルは高いものの、視座の高い環境でキャリアを積んでいけるでしょう。
運営会社である株式会社キャスターでは、経理専門の「CASTER BIZ accounting」や採用専門の「CASTER BIZ recruiting」、オフィス訪問型の秘書代行「CASTER BIZ Visit」などの、各分野に特化したサービスの人材も募集中です。
これらの情報も併せてチェックしてみてください。
ビズアシスタントオンライン
「ビズアシスタントオンライン」は大手クラウドソーシング・クラウドワークスが運営するオンラインアシスタントです。
クラウドワークスでの実績がなくとも応募でき、長期案件が中心というのが魅力。契約前にクライアントも含めた三者面談を行うので、ミスマッチが起こりにくくなっています。
気になった方は、下記リンクから募集の詳細をチェックしてみましょう。
ランサーズ
画像:ランサーズ公式サイト
ランサーズは、国内で最初にできた老舗のクラウドソーシングサイトです。クラウドソーシングサイトとしては定番中の定番です。
秘書としての募集だけでなく、初めてでも挑戦しやすいパワーポイント・エクセル作成や、データ起こしなどの単発の募集も多くあります。
報酬からは一律16.5%(税込)のシステム手数料が引かれます。
クラウドワークス
「クラウドワークス」もランサーズと並ぶ大手クラウドソーシング企業です。サービスの詳細は以下のとおり。報酬から引かれるシステム手数料は5~20%です。
クラウドワークスには「フリーランスライフサポート」という独自のサービスがあり、確定申告の相談やスキルアップ支援、健康診断などの福利厚生などを割引or初回無料で利用できます。クラウドソーシングを使う働き方を応援してくれるのは心強いですね。
求人情報サイト
転職サイトでも業務委託の秘書の求人情報が出ていることがあります。
おすすめの求人サイトを3つご紹介します。
- エンゲージ:アルバイト・転職・新卒など幅広い求人情報を掲載しており業務委託の求人も豊富です。
- ママワークス:主婦のための在宅ワーク・副業の求人サイトです。子育て中の女性も歓迎の求人が多数掲載されています。
- 求人ボックス:日本最大級の「求人検索エンジン」です。企業や求人サイトに掲載されている情報をまとめて検索できます。「業務委託」の求人も数多く出てくるので希望の条件にあう求人がないか探してみましょう。
まとめ
フリーランス秘書は、自分次第で仕事量を調整できる働き方です。
何件もクライアントを抱えてしっかり働くのも、ワークライフバランスをとりながらマイペースで働くのも、フリーランスなら自由に選べます。いずれにせよ、オン・オフのメリハリを付けるのが大切です。
会社勤めと比べればどうしても不安定にはなりますが、一つひとつの仕事を丁寧にこなして信頼を獲得すれば、仕事が途切れる心配も減るはずです。
フリーランスの働き方には魅力を感じているものの、一人でやっていくのが心配という方は、フジ子さんのようにチームで対応できるサービスでお仕事をしてみてはいかがでしょうか?
人をサポートする秘書の仕事をしたいという方からのご応募お待ちしております!