「バックオフィスに向いている人ってどんな人?自分に適性があるのか知りたい」
このようにお悩みではありませんか?
バックオフィスとは、フロントオフィスである営業部などを、後方からサポートする部署や業務のことを指しています。経理・会計、人事・広報、総務、法務などの部署があり、企業の成長を陰ながら支える「縁の下の力持ち」のような存在です。
今回は、バックオフィスに興味をお持ちの方向けに、向いている人の特徴や必要なスキル、求人の探し方などをご紹介します。これからバックオフィスに挑戦する方もわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
バックオフィス業務の重要性
バックオフィス業務は、企業にとって必要不可欠な存在です。近年、働き方改革や企業の業務効率化が求められる中、バックオフィスはますます重要視されています。
経理、人事、総務などの幅広い業務を担うバックオフィスは、他の部署の運営を支えるための業務を行うからです。
例えば、営業部が顧客との取引をスムーズに進めるには、経理部が請求書などの発行を正確に行う必要があります。また、他の部署のパフォーマンスを向上させるには、人事が優秀な人材を採用しなければなりません。
ほかにも経営陣と連携して、各業務プロセスの効率化やコンプライアンス(法令)遵守のために体制構築を行うのも、バックオフィスの仕事です。
バックオフィスの主な仕事内容
バックオフィス業務には、大きく分けて4つあります。
主な仕事内容を簡単にまとめてみました。
職種 | 仕事内容例 |
1.経理・会計 | ・日々の取引の記録(仕訳)・月次/年次決算書の作成・予算管理、資金繰り 他 |
2.人事・広報 | ・採用計画の立案と実行・社員研修の企画・運営・給与計算、社会保険手続き・プレスリリースの作成 他 |
3.総務 | ・社内の備品管理やオフィス運営・イベントの企画・運営・防災・セキュリティ対策の実施 他 |
4.法務 | ・契約書の作成・チェック・コンプライアンス体制の構築・法的トラブル発生時の対応 他 |
職種と仕事内容の区分は、企業の社内体制によっても変わりますが、バックオフィスではこのような幅広い仕事があります。その共通点は、それぞれ役割を担いながらも、企業全体の運営をサポートしていることです。
バックオフィスの典型でもある経理職に興味のある方は、以下の記事もあわせてご一読ください。
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未経験で経理に転職するのは難しい?必要なスキルや資格、採用のコツなどを解説
バックオフィスに向いている人の特徴7つ
職種や仕事内容はさまざまですが、バックオフィスに向いている人には、共通した特徴があります。
- コツコツ作業が好きで集中力がある
- 人をサポートするのが好きだ
- コミュニケーション能力が高く、協力的である
- 責任感が強く、計画的に行動できる
- 複数の仕事を並行して進められる
- コンプライアンス意識が高い
- ITツールを使いこなせる
あわせて、ご自身の適性を探るために役立つ「チェックポイント」も示しました。ぜひ参考にしてください。
1.コツコツ作業が好きで集中力がある
1つ目は、コツコツとした作業が得意なことです。バックオフィスの仕事は、データ入力や書類作成など、正確さが求められる細かな作業が多いため、集中力を維持し、ミスなく業務を遂行しなければなりません。
たとえば、毎日大量の数字を扱う経理部では、一つでもミスがあると、会社の会計に大きな影響を与えてしまうこともあります。そこで、コツコツと正確に作業を進められる方は、バックオフィスで重宝されるでしょう。
2.人をサポートするのが好きだ
2つ目は、人をサポートするのが好きで、チームワークを大切にすることです。
バックオフィスは、会社のさまざまな部署をサポートする役割を担っています。人事部であれば採用活動、総務部であれば社内イベントの企画運営、法務部であれば契約書の作成など、多岐にわたる業務を通じて会社全体を支えています。
誰かの役に立つことに喜びを感じる方は、バックオフィスでの仕事にやりがいを見つけやすいでしょう。また、チームで目標を達成することに喜びを感じる方は、バックオフィスでチームワークを発揮し、活躍できるはずです。
3.コミュニケーション能力が高く、協力的である
3つ目は、コミュニケーション能力があり、協力的に動けることです。バックオフィスは、社内の他部署と連携して業務を進めることが多く、高いコミュニケーション能力が求められます。
例えば、経理部であれば、営業部から売上データを受け取り、請求書を発行する必要があります。その際、営業担当者と密に連携を取り、正確な情報を共有することが大切です。
また、人事部であれば、採用活動で集めた応募者の情報を関係部署に共有し、意見交換をしながら選考を進める必要があります。
4.責任感が強く、計画的に行動できる
4つ目は、責任を持って計画的に行動できることです。バックオフィスの仕事は、会社の運営に関わる業務を担うため、責任感が求められます。
例えば、経理部では締め日までにミスなく会計処理を行わなければなりません。人事部では、採用活動を計画通りに進め、必要な人材を確保する必要があります。
複数の業務を同時に進めることもあるため、計画通りに進める管理能力も必要です。タスクに優先順位をつけ、スケジュールを管理しながら、業務を一つ一つ確実にこなせるようにしなければなりません。
5.複数の仕事を並行して進められる
5つ目は、複数の仕事を並行して進められることです。バックオフィスの仕事は、複数の業務を同時に進める必要があるため、マルチタスク能力が求められます。
再び経理部を例にとると、請求書の発行や入金確認、経費精算など、複数の業務を同時に進めることが多々あります。
また、企業によっては経理と人事の役割を総務部が担い、期間限定の採用活動や社員研修、毎月の給与計算など、複数の業務を同時並行で進めなければなりません。
優先順位を決め、時間配分とリソースの切り分けることで、業務を効率的に進めやすくなります。その結果、会社全体の生産性向上に貢献できるでしょう。
6. コンプライアンス意識が高い
6つ目は、規則を守り、誠実に行動できることです。バックオフィスの仕事は、会社の経営に関わる重要な情報を取り扱うため、高いコンプライアンス意識が求められます。
例えば、法務部では契約書の内容に法的な問題がないか、また個人情報が適切に管理されているかを確認することもあるでしょう。その際に、規則に沿って対応することが大切です。また、社内のルールや規定を遵守し、不正行為を未然に防がなければなりません。
コンプライアンス意識が高い人は、会社の信頼を守り、健全な経営を支える上で、欠かせない存在です。
7.ITツールを使いこなせる
7つ目は、ITツールを使いこなせることです。現代の企業のバックオフィスでは、ITスキルなしには運営が難しいと言っても過言ではありません。
バックオフィスの各部署で、Excelを使ってデータを集計したり、PowerPointで資料を作成したりするのは日常的な業務です。また、業務効率化のために、クラウドサービスや業務自動化ツールを導入する企業も増えてきています。
そのような状況に対応していくためには、ITスキルが必要不可欠です。ITツールを使いこなせる人は業務効率と企業全体の生産性向上に貢献できます。
バックオフィスで働くために必要なスキル・資格・実務のコツ
バックオフィスに向いている人材について押さえてきましたが、実際にどのようなスキルや資格が役立つのか、気になる方もいるでしょう。ここでは、バックオフィスで活躍するために必要なスキルや資格を具体的にご紹介します。
バックオフィスで求められる主なスキル
経理、人事、総務など、さまざまな業務を担うバックオフィスでは、幅広い業務スキルが求められます。中でも特に重要なスキルは以下の5つです。
<バックオフィスで求められるスキル>
スキル | 目的・用途の例 |
1.簿記の知識 | 会社の財産や経営状況を把握する |
2.データ分析 | 売上データや顧客データを分析し、経営戦略を立てる |
3.コミュニケーション能力 | 社内外の関係者との連絡・連携をスムーズに行う |
4.問題解決能力 | 業務上のトラブルや課題を解決する |
5.時間管理能力 | 複数の業務を同時並行で進める |
これらのスキルは、専門のオンライン講座を受講したり、書籍で独学したりすることで習得可能です。また、実務経験を通してスキルを磨くこともできます。
バックオフィス業務に役立つ資格と取得方法
バックオフィスに転職を目指すなら、資格の取得は大きな武器です。ここでは、バックオフィス業務未経験者の方でも挑戦しやすい資格種別を3つご紹介します。
<バックオフィス業務に役立つ資格>
資格種別 | 概要 | 取得方法 |
1.簿記 | 経理の基礎知識を証明できる資格(日商簿記検定など) | 通信講座・スクール・市販の教材で学習可能 |
2.秘書検定 | ビジネススキルやマナーを証明できる資格 | 通信講座・スクール・市販の教材で学習可能 |
3.IT関連資格 | パソコンスキルや情報処理能力を証明できる資格(MOS:マイクロソフトオフィススペシャリスト)など | オンライン学習サイトや専門学校で学習可能 |
これらの資格を取得しておくことで自身の専門性や能力をアピールできるため、転職の際に有利になるでしょう。
資格試験については、以下の記事でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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子育てしながら働きやすい仕事に有利な民間・公的資格11選&学習のコツを紹介!
バックオフィスを円滑に回す実務のコツ
スキルや資格取得のほかにも、ルーティン作業の多いバックオフィスでは、業務そのものを効率化する工夫も重要です。仕事を効率化するヒントは大きく以下の3つに分かれます。
- 業務プロセスの見直し: 作業の流れを確認し、無駄な部分を削る
- タスクの自動化:ツール活用で繰り返し作業を自動化する
- コミュニケーションの円滑化:オンライン会議・チャットツールを活用する
なお、タスクに関しては、ExcelのマクロやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:AIやロボットで自動処理するツールのこと)などで作業を自動化する方法があります。
これらのコツをあらかじめ押さえておくことで、バックオフィスの実務に際し、取り組みやすくなるでしょう。
バックオフィス業務の求人情報4つ
ここまでバックオフィスに向いている人の特徴や、おすすめのスキル・資格をご紹介してきました。しかしながら「バックオフィスの求人を探しているけれど、どうしたら?」という方もいるでしょう。
本章では、バックオフィスの職探しに役立つサービスを4つ厳選しました。サービスの特徴やメリットを比較しながら、ご自分にあったサービスを探してみてください。
1.オンラインアシスタント「フジ子さん」

オンラインアシスタント「フジ子さん」は、リモートワークで企業支援を行うサービスです。バックオフィス職種の求人が多く、幅広い選択肢があります。
フジ子さんの募集職種例
- オンラインアシスタント
- 経理・労務サポート
- 一般事務
- 業務効率化サポートスタッフ 他
仕事は完全在宅が多く、出社の必要がありません。家事や育児、本業の傍ら1日の時間をフルに活用できるところが魅力です。
研修やOJTも充実しており、前職から時間が経っている人や、リモートワークが初めての方でも安心です。バックオフィス業務につながるスキルのある方は、ぜひ応募してください。
2.クラウドソーシング「CrowdWorks」
出典:CrowdWorks
「CrowdWorks」は、日本最大級のクラウドソーシングプラットフォームです。
経理、人事、総務、データ入力など、バックオフィスの幅広い仕事を募集しています。例えば経理業務の場合、中小企業の月次決算業務のサポートや、採用活動の求人票作成などがあり、経験がある人にとって難易度の高くない求人があります。
クラウドソーシングのメリットは、時間や場所に縛られず、柔軟に働けることです。また、簡単な事務業務など、初心者でも挑戦できる仕事もあるため、バックオフィス未経験者でもスキルアップを目指せます。
3.人材紹介サービス「Waris」
出典:Waris
「Waris」は、女性のキャリアアップを支援する人材紹介サービスです。
バックオフィスへの転職を希望する女性に対して、個別のキャリアカウンセリングや最適な求人紹介を行っています。また、履歴書の添削や面接対策など、転職活動をサポートするサービスがあることも特徴です。
バックオフィス業務への転職を希望する女性に対して、個別のキャリアカウンセリングや最適な求人紹介を提供し、女性が働きやすい環境で活躍できるよう支援します。
業務委託だけでなく管理職、役員職まで幅広いキャリアアップを支援しているため、希望の職場環境を見つけたい方におすすめです。
4.求人情報検索サイト「Indeed」
出典:indeed
「Indeed」は世界最大級の求人検索エンジンです。バックオフィスに限らず、多様な業種や職種の求人情報を簡単に見つけられます。無料で希望の条件にあった求人情報を検索できるのが魅力です。
バックオフィス業務の求人を効果的に検索するには、キーワードや勤務地、給与条件などのフィルター機能を活用することが大切です。
「経理」「人事」「総務」など希望の職種名を入力するだけで、目的に合った求人を迅速に探せます。また、企業名での検索や給与レンジの設定できるためとても便利です。
バックオフィスで働くやりがい3つ
バックオフィス業務は、会社の利益に直接つながる仕事ではないかもしれませんが、会社全体を支えるとても重要な役割を担っています。
ここでは、バックオフィスで働くやりがいを3つご紹介します。
1. 会社を大きく動かす手応えがある
前述の通り、バックオフィスは会社全体の運営をサポートする役割であることから「縁の下の力持ち」のような存在です。そのため、業務を通して全体を動かす手応えを感じやすくなります。
例えば、経理部が担う決算業務は、会社の業績を正しく把握し、経営戦略を立てる鍵になります。また、総務部が行う福利厚生に関わる手続きは、社員とその家族のために会社がサポートすることに他なりません。
このように、バックオフィスの仕事は、会社全体を動かしているという手応えを感じることができ、大きな達成感につながります。
2. 幅広い業務スキルを身に着けられる
さまざまな業務に携わるバックオフィスでは、業務スキルを伸ばすことができるのも魅力です。
例えば、総務部では、備品管理、電話対応、来客対応、社内イベントの企画・運営など、多岐にわたる業務を経験できます。また人事部でも、採用活動、社員研修、給与計算、労務管理など、社員の成長をサポートする業務があります。
このように、さまざまな業務を経験することで、幅広いスキルや知識を身につけることも可能です。
3. 誰かの役に立てることを実感できる
バックオフィスの仕事は、顧客と直接関わることは少ないかもしれません。しかし、社員が働きやすい環境を作ることで、間接的に顧客満足度の向上に貢献できます。
例えば、総務部が快適なオフィス環境を整えるだけでも、カスタマーサービス対応の社員のモチベーションが上がり、お客様へのサービス向上につながることが期待できます。
また、人事部による社員のスキルアップ支援も同様です。社員研修を実施することで、業務スキルが向上し、質の高いサービスを顧客に提供できるようになることもあります。
このように、バックオフィスの仕事は、誰かの役に立っていることを実感できる、やりがいのある仕事です。
まとめ
今回は、バックオフィスに向いている人の特徴と必要なスキル・役立つ資格、そして求人情報や仕事の醍醐味について広くご紹介しました。
バックオフィスの仕事は、未経験の方でもチャレンジできる魅力的な仕事がたくさんあります。少しでもバックオフィスの仕事に興味を持った方は、ぜひ求人を探してみてください。
オンラインアシスタント「フジ子さん」では、バックオフィスのさまざまな職種の募集を行っています。リモートワークで始められる業務について詳細を知りたい方は、以下よりご覧ください。