Webデザイナーやグラフィックデザイナーは働き方が多様で、フリーランスも珍しくありません。在宅のような、比較的自由な仕事環境は魅力といえるでしょう。
そして人材不足の昨今、企業もフリーランスの活用に積極的になりつつあります。経済産業省の『「雇用関係によらない働き方」に関する研究会報告書』によると、「今後フリーランス等の外部人材活用を増やす」と回答した企業は41%で、活用を減らすと答えた企業は1社もありませんでした。
しかし、フリーランスとして業務委託案件を獲得するには、自ら積極的に企業へアプローチしなければなりません。
本記事ではデザイン制作の業務委託情報が載っているサイトと、契約時に注意すべき点を紹介していきます。
デザイン業務委託の求人情報:①オンラインアシスタント
デザイン制作の業務委託案件を探す方法はいくつもありますが、まずはオンラインアシスタントを紹介します。
オンラインアシスタントとは、企業のバックオフィス業務をリモートで代行するサービスのこと。デザインは需要が高く、アシスタント採用時の歓迎スキルとなっています。
では、おすすめ2社を見ていきましょう。
フジ子さん
本ブログを運営する「フジ子さん」では、クライアントのWebデザイン業務を担当していただける方を募集中です。
完全テレワークの環境とあって、専業主婦や子育てとの兼業、フリーランスなど、さまざまな働き方ができます。クライアントの希望に応じてチームを組み、助け合いながら案件を進めるので、テレワークが初めての方でも安心です。
またデザインだけでなく、コーディングやWordpressといった案件も。幅広いスキルを活用していただけます。
ビズアシスタントオンライン
「ビズアシスタントオンライン」は、日本最大級のクラウドソーシングサイト、クラウドワークスが運営するオンラインアシスタント。
登録した内容に応じて案件を依頼される仕組みです。また、契約前にワーカー+クライアント+ビズアシスタント運営で三者面談をします。ここでお互いの人柄や能力、希望などを深く知ることができ、ミスマッチを抑えられるわけですね。
基本的に長期案件となるので、安定した収入が欲しい方におすすめ。クラウドワークスでの実績がなくとも応募可能です。
デザイン業務委託の求人情報:②求人サイト
求人サイトは数が多く、どこを使えば良いか迷いがちですよね。ここでは、デザイン制作の業務委託求人を数多く掲載しているところに絞って紹介します。
Indeed
「Indeed」は、CMや広告で見たことのある方も多いのではないでしょうか。求人情報に特化した検索エンジンで、デザインの委託案件も数多くヒットします。
「デザイン 委託 東京」のように、検索窓へ条件を入力し検索すると、当てはまる求人が表示されます。また会員登録をすれば、条件にあった新着求人情報の受け取りや履歴書作成なども可能に。仕事探しの手間を減らせるので、登録しておくと良いでしょう。
求人ボックス
「求人ボックス」では、業務委託案件を含む全国のあらゆる職種・形態の求人情報を検索できます。Indeedと似ていますが、ここにしかない案件も多いため併用するのがおすすめです。
求人情報以外にも、仕事探しや求人トレンドに関する記事も掲載されています。働き方そのものへの知識を深められるのも、求人ボックスのメリットですね。
デザイン業務委託の求人情報:③クラウドソーシング
デザインの業務委託ではクラウドソーシングもよく活用されており、デザイナーに特化したサービスも登場しています。ここではおすすめ3社を見ていきましょう。
ランサーズ
国内最大級のクラウドソーシングサイト「ランサーズ」。10万人超のデザイナーが仕事のやり取りを行っており、案件は屈指の豊富さを誇ります。
系列サービスとして、デザイン専門の「クリエイティブエージェント」も展開しており、スキルが認められれば高単価案件や非公開案件が紹介されるチャンスがあります。
【ランサーズ公式サイトはこちらから】
【ランサーズ クリエイティブエージェント公式サイトはこちらから】
クラウドワークス
「クラウドワークス」は、ランサーズに並ぶ規模のクラウドソーシングサイトです。案件の数は国内最多。クラウドソーシングを使うなら、クラウドワークスとランサーズには登録しておきましょう。
エンジニア・デザイナーに特化した求人情報サイト「クラウドテック」も同社が運営しており、こちらもあわせて活用すると、仕事の幅が広がります。
【クラウドワークス公式サイトはこちらから】
【クラウドテック公式サイトはこちらから】
99designs
「99designs」は、アメリカ発のデザイン専門クラウドソーシングサイトです。
世界中から案件が寄せられ、デザインのカテゴリもグラフィック・Web・ロゴ・雑誌など幅広いのが特徴。自分のスキルをフルに活かすことができるでしょう。
ただし仕事を獲得するには、知識や実績などの審査を通過する必要があります。
デザインを委託で請ける際の注意点
デザインの案件を受ける際には、どのようなことに注意したら良いのか? 委託だからこそ気をつけるべきポイントを解説していきます。
報酬は最初に決める
報酬は、業務を受ける前に必ず明確にしておいてください。
具体的には、
・合計金額(税込か税別かも)
・支払時期、方法(手数料はどちらが負担するかも)
・追加作業への請求はどうするか
・一括払いか、頭金+実施料とするか(実施料は定額か料率かも)
などの内容が考えられますね。
デザインというのは業務範囲が曖昧になりやすく、最初は良いと思った案件でも、着手してみると割りに合わないというのはあるあるです。自分はどのくらいの金額を望むのかを、まず決めておくのが良いでしょう。
また、クライアントと何かトラブルが起きた際、「下請法」で定められた権利をワーカーが主張するためにも、報酬の明確化は必須です。発注者による不当な減額や支払い遅延は法律に触れるのですが、ここで自身の権利を主張するには、双方の合意を証明しなければならないからです。
自分の身を守りつつ目標を持って仕事に取り組むために、報酬面の交渉はしっかりと行っていきましょう。
納品の期限も決める
納品の期限についても、発注側・デザイナー側双方合意の上で決めましょう。
◯月◯日までに初稿提出
↓
◯日までにフィードバック
↓
◯日までに修正
というように、段階ごとの日程を定めておくのが望ましいですね。何らかの事情でスケジュールに狂いが出ることもあるとは思いますが、最初に計画を立てておくのは重要です。
修正の回数も決める
契約の時に見落とされがちなのが、修正の回数です。
成果物を提出した時点で業務終了なら、修正の必要は基本的にありません(クライアントの希望を全く反映していない、契約に違反する部分がある等なら別)。
しかし、発注者のOKが出た時点で業務終了という条件であれば、OKが出るまで修正することになります。「修正は◯回まで」という条件なら、その回数まで修正を要求される可能性があります。
ここを確認しておかないと、想定外の修正地獄に陥る場合も。この点も、契約の際にチェック必須です。
***
日本弁理士会意匠委員会と公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会職能委員会が共同で、デザインに関する契約の考え方と書式をまとめています。ぜひ一度ご覧ください。
まとめ
今回は、デザインの委託案件情報と、契約に際しての注意点をお伝えしてきました。
デザインの委託案件は豊富にあり、それらを探す手段も数多く存在します。デザインスキルや営業力があれば、上記のサイトだけでも充分に収入を得られるので、一度使ってみるのがおすすめです。