「請求書の電子化って何?メリットはあるの?」
「請求書の電子化を進めたいけど、問題なく導入できるか不安」
このような悩みを解決できる記事になっています。
電子化が進んでいる今日、請求書の電子化で失敗しないか不安な企業は多いですよね。
結論、請求書の電子化が成功した企業は「請求書の電子化の進め方」をしっかり理解した上で導入しています。何の準備も知識もなしに電子化を進めても、上手くいかない可能性が高いです。
そこで本記事では、次のことを紹介します。
・そもそも請求書の電子化とは
・請求書を電子化するメリット・デメリット
・請求書の電子化の進め方
・電子化した請求書の管理のコツ
本記事を読めば、請求書の電子化について理解できて、今すぐにでも請求書を電子化できる状態になれますよ。
5~10分程度で簡単に読めるので、読んでみてください。
目次
請求書の電子化とは?
「請求書の電子化」とは、WEB上で請求書を発行して、電子データに変換した後に顧客に送付すること。
請求書を紙→電子データにすることで、様々なメリットがあります。
請求書を電子化するメリット
請求書を電子化するメリットは次の3つです。
・業務効率化
・経費削減
・テレワークへの対応
次で詳しく解説しますね。
業務効率化
請求書を電子化すると、業務効率化に繋がります。
なぜなら、請求書の印刷などの単純業務をする必要がなくなるからです。紙を印刷して封筒に入れて発送する、という一連の業務がなくなるおかげで、コア業務に集中できます。
業務効率化できるのは、電子化の大きなメリットです。
経費削減
請求書を電子化することにより、経費削減できます。
なぜなら、紙の請求書に必要な印刷代、発送代、用紙代などの経費が必要なくなるからです。PC一台で完了して余計な経費は発生しないので、電子化は経費削減に繋がります。
テレワークへの対応
請求書の電子化はテレワークにも対応できます。
なぜなら、請求書を電子化すれば、請求書の作成から発行まで在宅で行えるからです。昨今のコロナ禍では在宅ワークを行う会社が増えており、請求書の電子化は時代にマッチした方法だと言えます。
請求書を電子化するデメリット・注意点
請求書を電子化するデメリット・注意点は次の3つ。
・受け入れの難しい取引先
・請求書の真実性
・情報漏えいのリスク
次で詳しく解説します。
受け入れの難しい取引先
請求書を電子化する上での注意点は、受け入れが難しい取引先もいること。
全ての取引先が電子化に対応しているわけではなく、「紙の請求書しか受け取れない」という取引先も一定数存在します。請求書を電子化する前に、電子化に対応可能か必ず確かめておきましょう。
請求書の真実性
電子請求書には「真実性」が求められます。
なぜなら、紙の請求書に比べて改ざんしやすいからです。真実性を担保するために、電子請求書が作成された日時を証明する「タイムスタンプ」が必要になります。
タイムスタンプについては、「請求書の電子化で押さえておくべき法律」で詳しく解説しますね。
情報漏えいのリスク
電子請求書には情報漏えいのリスクもあります。
なぜなら、電子請求書はWEB上で管理されており、多くの人がアクセスできる状況にあるからです。顧客情報が書いてある請求書が外部に漏れると、会社の信頼はなくなってしまいます。
情報漏えいを防ぐために、閲覧者にはIDやパスワードの入力を義務付けましょう。
請求書の電子化で押さえておくべき法律
請求書を電子化する際に知っておいてほしい法律が「電子帳簿保存法」です。
電子帳簿保存法には、電子化した請求書の保存要件として「タイムスタンプ」が必要であると記載されています。
タイムスタンプとは:ある日時における電子データを証明するもの。データの信頼性を担保し、改ざんを防止する役割がある。
また、令和3年度の税制改正により、以下の条件を満たすことでタイムスタンプは「不要」となりました。
「訂正又は削除を行った事実及び内容を確認することができるシステム(訂正又は削除を行うことができないシステムを含む。)において、その電磁的記録の保存を行うことをもって、タイムスタンプの付与に代えることができることとする。」
引用:令和3年度税制改正の大綱
請求書電子化の方法
請求書電子化の方法は、次の2通り。
・Excel等で作成した文書をPDF化
・請求書作成ツールを使う
それぞれの方法・メリット・デメリットを解説します。
Excel等で作成した文書をPDF化
1つ目の方法は、Excel等で作成した文書をPDF化すること。Excelで作成した文書をPDFに変換するだけで、非常に簡単に電子化できます。
しかし、1つ1つ文書を電子化するためにはかなりの時間が必要です。Excelで文書を作成し、さらにPDF化するとなれば、手間がかかってしまいます。
請求書作成ツールを使う
2つ目の方法は、請求書作成ツールを使うこと。今まで手入力でしていたことを自動化できるのがメリットです。
クリック1つで請求書作成が完了するので、ミスが起きにくいところがポイント。効率的に請求書作成ができるので、ツールを導入することをおすすめします。
請求書電子化のやり方・進め方
請求書の電子化の進め方は次の5ステップ。
①対応可能な取引先をリストアップ
②取引先へ請求書電子化の案内を送付する
③請求書を電子化して作成する
④取引先へ請求書を送付する
⑤電子帳簿保存法に基づき保存・管理する
次で詳しく解説します。
①対応可能な取引先をリストアップ
まずは、電子化の請求書が対応可能な取引先をリストアップします。受け入れ不可の取引先については、別途紙の請求書を用意しましょう。
②取引先へ請求書電子化の案内を送付する
次に、取引先に請求書電子化の案内を送付します。いきなり電子化すると顧客に迷惑がかかるので、必ず事前に通知してください。
③請求書を電子化して作成する
請求書を電子化して作成します。
作成方法は先ほどお伝えした2つです。
・Excel等で作成した文書をPDF化
・請求書作成ツールを使う
請求書の枚数が多い場合、請求書作成ツールを使った方が効率的に作業できますよ。
④取引先へ請求書を送付する
作成した請求書を取引先に送付します。メールに添付して送る方法や顧客サイトの専用ページに送る方法などがあるので、送付方法を確かめておきましょう。
⑤電子帳簿保存法に基づき保存・管理する
発行側も受け取る側も、請求書を保存する必要があります。電子請求書を保存する際、電子帳簿保存法に基づく保存要件があります。以下が要件です。
・税務署長からの承認
・真実性の担保
・可視性の確保
・保存期間は7年
電子化された請求書を管理するコツ
電子請求書を管理するコツ3つは以下の通りです。
・フォーマットを統一する
・取引先ごとにコードを設定する
・データのバックアップを作成しておく
フォーマットを統一する
管理の際は、請求書のフォーマットを統一しておくと良いでしょう。
なぜなら、後から見返した時に圧倒的に見やすいからです。各顧客で指定のフォーマットの請求書があるかもしれませんが、保存の際は統一しておくと後々わかりやすいですよ。
取引先ごとにコードを設定する
管理の際は、取引先ごとにコードを割り当てておくのがおすすめです。
なぜなら、コードで管理した方が請求管理が楽だからです。いちいち名前を入力するより、コードで管理した方がミスもなくわかりやすいでしょう。
取引先から急な連絡があった場合も、コード検索をすれば一発で請求書が見つかります。
データのバックアップを作成しておく
管理の際は、請求書データのバックアップを必ずとっておきましょう。
WEB上で管理するのは便利ですが、クリック1回で全データが消えてしまう危険性もあります。請求書は必ずバックアップをとってから保管しましょう。
まとめ
今回は、請求書の電子化のメリット・デメリット、請求書の電子化の進め方について紹介しました。
電子請求書には、経費削減や業務効率化などメリットが多い一方で、真実性の担保が必要だったり情報漏えいのリスクがあったりなどのデメリットもあります。
電子請求書の作り方は次の2つ。
・Excel等で作成した文書をPDF化
・請求書作成ツールを使う
請求書作成ツールを使えば、効率的に請求書作成ができるのでおすすめです。
今回紹介したことを参考にして、あなたの会社で請求書の電子化が成功すれば幸いです。