業務効率を上げたいと思っていても、AIの導入方法が分からず、何から始めればよいか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
本記事では、AI導入のメリットや活用シーンに加え、実際の成功事例や導入ステップ、注意すべきリスクについてもくわしく紹介します。
また、社内にAI人材がいない場合でも取り組みやすいよう、「フジ子さん」のような外部パートナーの活用方法についても触れています。
- 社内にAIの知見がなく、導入に踏み切れずにいる企業担当者
- 人手不足や作業負担の増加に悩み、業務改善のヒントを探している方
この記事を読むことで、自社に合ったAI活用のヒントが得られ、業務効率化を具体的に進める第一歩が見えてきます。
目次
AIとは何か？AI普及を後押しする3つの市場トレンド
AI（人工知能）とは、コンピューターが人のように「考える・判断する・学習する」技術のことです。業務の効率化や自動化に役立ち、近年では中小企業にも広がりを見せています。
その背景には、次の3つの市場トレンドがあります。
AI普及を後押しする3つの市場トレンド
- クラウドやSaaSツールの低価格化
- 扱えるデータ量の増加
- 政府の支援制度の充実
まず1つ目は、クラウドやSaaSツールの低価格化。AIの導入にかかる費用が下がり、導入のハードルが大きく下がりました。
2つ目は、扱えるデータ量の増加です。顧客情報や購買履歴、SNSの投稿など、AIが分析に使えるデータが豊富に揃い、より精度の高い判断をできるようになってきています。
3つ目は、政府の支援制度の充実です。DX推進政策や補助金制度が充実し、企業がAIを取り入れやすい環境が整っています。
こうしたトレンドを追い風に、AIは中小企業にとっても「すぐ使える身近な選択肢」になりつつあります。
AI導入で得られる3つのメリット
AI導入で得られる3つのメリット
- 定型業務の自動化で業務時間を削減できる
- AIによる需要予測で在庫ロスを最小限に抑えられる
- 新たなサービス開発により競争力が向上する
例えば、請求書処理やデータ入力などの定型業務はAIに任せることで、作業時間を大幅に短縮できます。社員がコア業務に集中でき、生産性向上が期待できます。
また、販売データやトレンドをもとにAIが需要を予測すれば、過剰在庫や品切れを防げます。無駄なコストを減らし、売上のチャンスを逃さずに済むでしょう。
さらに、AIの分析力を活用して、新たなサービスやビジネスモデルを生み出すことも可能です。これは競合との差別化や新たな収益源の創出につながります。
このように、AIの導入は業務の効率化だけでなく、企業の成長力の底上げに直結します。
【業務別】AIが効果を発揮する6シーン
ここでは、実際にAIが効果を発揮する6つの業務シーンをご紹介します。自社に当てはまる場面がないか、ぜひ参考にしてみてください。
顧客対応の自動化
チャットボットや音声AIを活用することで、問い合わせ対応や簡単なカスタマーサポートを自動化できます。24時間体制での対応が可能になり、顧客満足度の向上や対応コストの削減にもつながります。
在庫管理の最適化
過去の販売データをもとにAIが需要を予測し、在庫の最適化をサポート。過剰在庫や欠品を防ぎ、効率的な商品管理が可能です。
生産プロセスの最適化
製造ラインでは、AIが設備の稼働状況や製品の品質データを分析し、生産ラインの最適化や不良品の発見に役立ちます。結果として、効率のよい生産体制を構築できます。
人事管理の効率化
採用業務や従業員の評価、勤怠管理などにもAIは活用できます。応募者のスクリーニングや離職予測などにより、適切な人材配置や業務改善につながります。
営業活動・マーケティングの強化
顧客の行動データや過去の商談履歴を分析することで、見込み客の絞り込みや最適なアプローチ方法の提案が可能です。結果として、営業効率や成約率の向上が見込めます。
バックオフィス業務の自動化
経理・総務・法務といったバックオフィス業務もAIによって効率化が進んでいます。例えば、請求書の自動仕分けや契約書のチェックなど、これまで人手で行っていた作業を自動化できます。
実践！ AI活用の成功事例6選
ここからは、実際にAIを活用して業務効率化やコスト削減を達成している事例を6つご紹介します。中小企業でも参考になるポイントが詰まっています。ぜひ導入のヒントとしてご活用ください。
AI-OCRソリューション「The AOR™」（みずほ銀行）
みずほ銀行が開発した「The AOR™」は、AIのOCR（光学文字認識）技術を使って、手書きや非定型の帳票から文字や項目を自動で読み取り、データ化するソリューションです。
これまで人手で行っていた入力業務の約8割をAIに置き換えることが可能とされており、帳票1枚の処理時間を10分の1に短縮、コストも約半分に抑えられる見込みです。
この仕組みにより、担当者の負担が大きかった入力作業が大幅に削減され、より付加価値の高い業務に集中できる環境が実現しました。
「マッチングソリューション」（Laboro）
Laboro社の「マッチングソリューション」は、過去の採用実績や成約データをもとに、最適な候補者と求人案件を自動的にマッチングさせるシステムです。
従来はキャリアアドバイザーが時間をかけて行っていた人材紹介のプロセスを効率化し、有望な候補者や案件を迅速に見つけ出せるようになりました。
人材不足に悩む中小企業にとって、優れた人材を確保する手段として注目を集めています。
AIによる保育入所選考の自動化（埼玉県さいたま市）
さいたま市では、認可保育所の入所選考にAIを活用し、複雑な選考基準を自動的に判断するシステムを導入しました。
その結果、数千人分の入所希望者の選考にかかっていた時間を、延べ約1,500時間からわずか数十分にまで大幅に短縮。
住民サービスの質向上と、行政職員の負担軽減の両面で大きな成果を上げています。
社内AIチャット「Benesse Chat」の導入（ベネッセコーポレーション）
ベネッセコーポレーションでは、社内向けにChatGPTのAPIを活用したAIチャットツール「Benesse Chat」を導入し、社員が自由に活用できる環境を整えました。
議事録の要約、アイデア出し、サンプルコードの作成など、多様な用途での活用が進んでいます。
さらに、広告やWebサイトの制作業務にも生成AIを活用し、ライティングや画像生成の自動化に取り組むことで、全社的な業務改善と生産性向上を実現しています。
SNS投稿文章生成をはじめとした生成AI活用（静岡県湖西市）
静岡県湖西市では、職員からの提案をきっかけに、複数の生成AIツールを導入しました。まずはSNS投稿文の作成から取り組み始め、システム調達仕様書の作成やコード生成など、さまざまな業務への活用が広がっています。
2023年7月から2024年2月までの試算では、AI導入によって約800時間の業務時間を削減。さらに、水道スマートメーターのデータ取得業務では、年間約66時間の削減効果が確認されました。
「失敗を恐れず新しいことにチャレンジしてほしい」という上層部の後押しのもと、職員のITリテラシー向上にも取り組み、庁内全体でのDX推進が加速しています。
未納者への電話催告業務におけるAI活用（神奈川県川崎市）
川崎市のコールセンターでは、国民健康保険や後期高齢者医療制度に関する未納者への電話催告業務にAIを導入しました。
過去の折衝データを分析し、滞納者とつながりやすい時間帯を特定。最適な架電スケジュールを立てることで、接触率が導入前より5.45％向上しました。
これにより、滞納者へのアプローチ効率がアップし、保険料の収納率改善にもつながっています。担当者の負担も軽減され、業務全体の効率化を実現しています。
【出典元】
- 自治体における AI活用・導入ガイドブック（総務省）
- 自治体における AI活用・導入ガイドブック＜別冊付録＞先行団体における生成AI導入事例集（総務省）
- 第15回 デジタル時代の人材政策に関する検討会（経済産業省）
今日から始めるAI導入５つのステップ
AI導入は一見ハードルが高そうに感じられるかもしれませんが、段階を追って取り組めばスムーズに進められます。ここでは、AI導入までの基本的な５つのステップをご紹介します。
AI導入５つのステップ
- 課題の洗い出しと目的の明確化
- 必要なデータの確認と整理
- 小さな範囲からの導入・テスト
- 社内体制の整備と人材育成
- 効果測定と改善の継続
- 課題の洗い出しと目的の明確化
まずは、社内でどの業務に課題があるかを整理し、AIを導入する目的を明確にしましょう。業務時間の削減や人手不足の解消など、目的が定まると導入効果も測りやすくなります。 - 必要なデータの確認と整理
AIはデータをもとに判断するため、必要なデータが社内にあるかを確認します。足りない場合は、収集の仕組みを整えることから始めましょう。 - 小さな範囲からの導入・テスト
いきなり全社導入するのではなく、まずは一部業務から試験的に導入してみるのが効果的です。結果を確認しながらスモールスタートで進めましょう。 - 社内体制の整備と人材育成
AIを活用できる人材の確保や、既存社員への研修も重要です。スムーズな運用には社内のリテラシー向上が欠かせません。 - 効果測定と改善の継続
導入後は、実際にどれだけ業務改善されたかを定期的にチェックし、必要に応じて調整や範囲の拡大を行いましょう。
これらのステップを順に踏むことで、無理のないようにAI導入に取り組んでいきましょう。
失敗しないためのリスク管理＆セキュリティ対策
AI導入には多くのメリットがありますが、同時にリスクにも目を向けておく必要があります。
中でも見落とされがちなのが「社内のAIリテラシー不足」です。どれだけ優れたツールを導入しても、使いこなせる人材がいなければ本来の効果は得られません。
また、情報の取り扱いや運用ミスによって、意図せずデータ漏洩や不正アクセスを招く可能性もあります。
そのため、AI導入に際しては「社員教育やマニュアル整備によるリテラシー向上」とともに、「セキュリティ体制の強化」も重要なポイントとなります。
アクセス権限の管理や、不正利用を防ぐ仕組みなどを整えることが必要です。
フジ子さんでAI×業務効率化をサポート
AIを導入するにあたって、「どの業務にどう活用すべきか分からない」「自社にAIの知見がある人材がいない」といった悩みを持つ企業も少なくありません。
そんなときに頼りになるのが、オンラインアシスタントサービス「フジ子さん」です。
フジ子さんのアシスタントは生成AI利用率100％
「フジ子さん」に在籍するアシスタントは、なんと生成AIの活用率100％。日々の業務に積極的にAIを活用しながら、クライアントの業務を支援しています。
そのため、AIツールを自社だけで使いこなすのが難しいと感じている企業でも、フジ子さんを活用することでスムーズに業務効率化に取り組めます。
特に、前章で取り上げたような社内のAIリテラシー不足といった課題は、フジ子さんのアシスタントと一緒に取り組むことで解消できます。
アシスタントと実務をともにする中で、自然とノウハウが社内に蓄積されていく効果も期待できます。
「業務効率化エキスパート」ができる3つのサポート
フジ子さんの「業務効率化エキスパート」では、業務全体を自動化するため、ツールの導入から作業フロー構築まで一貫してサポートしています。
＜業務効率化エキスパートができること＞
- ツール導入支援
- 業務ごとの自動化支援
- 作業フロー構築
こうした伴走型のサポートにより、導入で終わらせず、実際に業務効率化や成果につなげるところまで支援してくれるのが強みです。
「AIを使いこなす自信がない」「まずは一部の業務だけ試してみたい」といった場合でも、安心して相談できるパートナーとして、フジ子さんのサービスを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ：AI＋アウトソーシングで業務効率化を実現しよう
AIの進化とともに、中小企業でも業務改善や生産性向上に向けた取り組みがしやすくなってきました。
業務ごとの最適な活用シーンを理解し、リスクや導入ステップをしっかり押さえることで、AIの効果を最大限に引き出せます。
とはいえ、自社だけでAIを使いこなすのはハードルが高いと感じる方も多いでしょう。そんなときは、AIを熟知した外部の力を借りるのも有効な選択肢です。
フジ子さんのようなサービスを上手に活用することで、社内にノウハウを蓄積しながら、無理なく業務改善を進められます。
AIとアウトソーシングの組み合わせで、貴社の業務改革を一歩前に進めてみませんか。
