年末調整の複雑な書類管理や、計算ミスに不安を持っていませんか?
年末調整業務は膨大な時間を要するため、日々の業務を圧迫しかねません。
そんな企業の悩みを解消してくれるのが、外部委託・アウトソーシング・外注の利用です。
本記事では年末調整をアウトソーシング・外注するメリット、注意点、費用相場、おすすめサービスなどを解説します。
自社に合った対応方法を見つけ、年末の繁忙期をスムーズに乗り越えていきましょう。
年末調整の委託・アウトソーシング・外注とは?

年末調整の委託・アウトソーシング・外注とは、年末調整に関する業務の一部または全部を、社外の専門業者へ任せることです。
※年末調整:給与や賞与から所得税を精算する制度のこと。
年末調整は一般的には経理や総務、顧問税理士が担っていますが、多忙な時期に行われることもあり、担当者の負担が大きいことは否めません。
そこで注目したいのが、年末調整を代行してもらうアウトソーシングです。
例えば、従業員への書類案内や申告内容の確認、データ入力など、社内で行っていた作業を外部へ依頼できます。
担当者の作業負担を減らせるだけでなく、専門知識を持つ業者の支援により、業務を効率よく進めやすくなる点も特徴です。
年末調整の外注先は、税理士資格の保有者、もしくは税理士在籍の代行事業者です。
依頼先には税理士を紹介してくれる会社や、税理士法人、経理・記帳代行のサービス会社などがあります。
年末調整については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
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年末調整業務が大変な理由

実際に業務を行ったことのない方でも「年末調整業務が大変だ」ということは想像していただけると思いますが、さらに具体的に解説します。
1.年末調整の時期は担当者の残業が増えがち
年末調整の時期は、担当者の残業が増えることも多いでしょう。年末調整は例年11月〜12月にかけて行われます。対応時期にまとめて申告書のチェック、税額計算など、普段の業務に加え、専門的な知識と正確性が求められる業務を行わなければなりません。
そのため、担当者は残業せざるを得ない状況がよく見られます。
2.社員数の増加により対応が困難に
社員数が多いほど、年末調整の作業量も増え、業務負荷が増していきます。
社員の増加は嬉しいことではありますが、年末調整業務の担当者が増えない限り、負担はさらに増えてきます。
業務量と対応者の比率が合っていなければ、業務が大変に感じるでしょう。
3.書類の記入・提出の手間が煩わしい
書類の記入や提出の手間が煩わしく、業務が大変に感じやすくなります。
年末調整は以下のような流れで行うのが一般的です。
- 従業員による申告書類の作成と提出・所得税額の計算
- 法定調書合計表等の作成と提出
- 源泉徴収税の納付
従業員たちの提出物の管理を慎重に行ったうえで、一人ひとりの所得税の計算をして記入します。さらに「法定調書合計表」「支払調書」「源泉徴収票」を作成し、まとめて税務署へ提出しなければなりません。
また、「給与支払報告書」を作成して、従業員の居住する自治体へ提出する必要も生じます。これらの書類の作成や提出に、非常に手間がかかるわけです。
4.申告漏れ・申告ミスで追徴課税のリスクがある
申告漏れや申告ミスによる追徴課税のリスクも、負担を感じやすい理由の1つです。
年末調整担当者が行う業務は多く、専門性と正確性が求められます。確認不足などによって、ミスを引き起こしてしまう可能性もゼロではありません。もし過年度分で誤りがあった場合には、再調整が必要です。
修正後に不足分が発覚した場合、追加徴収しなければならず、まずは会社が立て替えて、従業員にも徴収請求を行わなければなりません。
申告漏れやミスは、数カ月後に税務署からの通知で発覚することもあり、手間もかかります。無申告加算税が発生した場合、もはや担当者だけではなく会社全体に関わる問題になりかねません。
アウトソーシング・外注できる年末調整業務の種類

年末調整をアウトソーシングできる年末調整業務について、具体的にご紹介します。
アウトソーシングする先の会社によって異なりますが、一般的には以下の業務が含まれています。
- 従業員向け「年末調整に必要な提出物」の案内作成
- 回収した申告書の内容チェック
- 不備対応と進捗管理
- 年末調整控除データの作成
- 年税額の計算および過不足税額資料の作成
- 源泉徴収票の作成
- 法定調書合計表の作成
- 給与支払報告書の作成・市区町村役所への発送
ただし、依頼先の会社によってはオプション料金が発生する場合もあるので、見積もりの際に、含まれている業務内容はしっかりと確認しましょう。
年末調整のアウトソーシング・委託先を選ぶ際のポイント
年末調整のアウトソーシング先・委託先を選ぶ際のポイントを解説します。
1. 料金体系と費用に含まれる業務を確認する
まずは料金体系と費用に含まれる業務を確認しましょう。
委託先を比較するときは、従業員1人あたりの料金だけでなく、初期費用や基本料金なども含めて確認することが大切です。
料金が安く見えても、書類確認や従業員への問い合わせ対応などが別料金になっている場合は、最終的な費用が高くなることがあります。
どの業務まで基本料金に含まれているのかを確認し、追加料金やオプションの条件まで含めた総額で比較すると安心です。
2. 自社の給与計算・人事システムに対応しているか確認する
現在利用している給与計算ソフトや人事労務システムと、委託先のサービスが連携できるかどうかも重要な確認項目です。
システム同士を連携できれば、従業員情報や給与データを手作業で入力する必要が減り、担当者の負担や入力ミスを抑えられます。
一方で、連携できない場合はデータの加工や転記が必要になるため、事前に対応方法や必要な作業を確認しておきましょう。
3. 繁忙期のサポート体制を確認する
年末調整は短い期間に多くの作業が集中するため、繁忙期でも安定して対応できる人員体制が整っているかを確認しましょう。
従業員からの質問や書類の不備が増える時期でも、問い合わせに素早く対応してもらえるかどうかは大切な判断材料です。
問い合わせ方法や受付時間、回答までの目安なども事前に確認しておくと、トラブルが発生した際にもスムーズに対応できます。
4. 導入までのスケジュールを確認する
年末調整のアウトソーシングは、申し込んですぐに利用できるとは限らないため、導入までのスケジュールを確認する必要があります。
委託先によっては、従業員情報の登録やシステム設定、業務内容の打ち合わせなどに一定の準備期間が必要となる場合があります。
年末調整の直前では受付を終了していることもあるため、申込期限や必要なデータを確認し、余裕を持って準備を進めましょう。
5. 自社の課題に合った委託先を選ぶ
委託先を選ぶ前に、年末調整のどの業務に負担を感じているのかを整理し、自社が解決したい課題を明確にすることが重要です。
書類確認だけを外注したい場合と、従業員からの問い合わせまで任せたい場合では、必要となるサービスの内容が異なります。
給与計算や労務手続きなども含めて委託したい場合は、年末調整以外の業務にも対応しているサービスを選ぶとよいでしょう。
アウトソーシングの依頼先ごとの違い
年末調整のアウトソーシング先には複数の種類があり、依頼できる業務の範囲や得意分野に違いがあります。
税務判断まで任せたいのか、給与計算とまとめて依頼したいのかによって、適した委託先は変わります。それぞれの特徴を理解し、自社が任せたい業務に合うサービスを選ぶことが大切です。
アウトソーシングの依頼先ごとの違いは以下の通りです。
■税理士・税理士法人
税理士や税理士法人は、税務の専門知識を生かして、年末調整に関する確認や税額計算などを支援できます。
税務上の判断が必要な場面にも対応しやすく、法改正を踏まえた専門的な助言を受けられる点が特徴です。
■給与計算・労務アウトソーシング会社
給与計算・労務アウトソーシング会社は、給与計算とあわせて年末調整の事務作業をまとめて依頼しやすいのが特徴です。
申告書の回収や内容確認、データ入力、従業員からの問い合わせ対応まで任せられる場合もあります。
■経理代行会社
経理代行会社は、日常的な経理業務の一環として、年末調整に必要なデータ整理や入力作業などを依頼できる場合があります。
ただし、税務判断が必要な業務には対応できないこともあるため、具体的な対応範囲を確認することが重要です。
■クラウド型の年末調整サービス
クラウド型の年末調整サービスは、従業員がオンライン上で申告情報を入力し、書類回収や確認作業を効率化できます。
ただし、サービスによっては人による確認や問い合わせ対応を含まないため、必要な支援内容まで確認して選びましょう。
年末調整代行サービスの料金相場・費用

年末調整代行サービスの料金相場について解説します。
料金は「基本料金+従業員数」の従量制が一般的
年末調整代行サービスでは、基本料金に従業員数に応じた料金を加える仕組みが一般的です。
例えば一定の基本料金に加えて、従業員数ごとに決められた金額が上乗せされる形です。
従業員数が多いほど総額も増えるため、自社の人数をもとに事前に費用を計算しておくと安心できるでしょう。
1人あたりで課金される場合の費用目安
従業員1人あたりの料金は、依頼する作業内容やサポートの範囲によって大きく異なりますが、基本料金を除くと、1人あたり1000円〜2,000円前後が相場です。
この相場の金額は、給与計算アウトソーシング各社の公開料金や相場情報を参考にした目安です。実際の料金は、給与計算のみか、勤怠集計・年末調整・社会保険関連業務などを含むかによって変動します。また、従業員数が多いほど1人あたりの単価が低く設定される料金体系もあります。
そのため、費用を比較する際は1人あたりの単価だけでなく、基本料金や初期費用、料金に含まれる業務範囲まで確認することが重要です。
書類の回収や内容確認だけを依頼する場合と、問い合わせ対応まで任せる場合では費用に差が出ます。単価だけで比較せず、料金にどこまでの業務が含まれているかを確認することが大切です。
従業員数・業務範囲・システム連携によって総額は変動する
年末調整代行の総額は、従業員数だけでなく、委託する業務範囲やシステム連携の有無でも変わります。
例えば、書類確認に加えて従業員対応やデータ入力まで依頼すると、その分だけ費用は高くなります。
また、既存の給与システムとの連携に設定作業が必要な場合は、追加費用が発生することもあるでしょう。
見積もりでは追加料金まで確認する
見積もりを確認するときは、基本料金や1人あたりの単価だけで判断しないようにすることが大切です。
初期設定費用や問い合わせ対応費、書類の再確認などが追加料金として設定されている場合があります。
複数社を比較する際は、最終的にかかる総額と業務範囲を確認し、条件をそろえて検討しましょう。
おすすめの年末調整代行サービス
おすすめの年末調整代行サービスをご紹介いたします。
1.ウェブゼイム

「ウェブゼイム」は、税理士を紹介するサービスを行う会社です。紹介料は無料で、さらに「最低料金保証付き」であることから、業界最安値を売りにしています。
顧問税理士の紹介をはじめ、年1回の決算時期だけ利用する、というスポット対応も可能なので、自社に合った依頼ができます。全国各地で利用できることもポイントです。
【年末調整サービス料金】以下税込価格
| 従業員3人以下 | 一律11,000円 |
| 4~10人 | 基本料金6600円/回、サービス料金1,650円/人 |
| 11~20人 | 基本料金8,800円/回、サービス料金1,540円/人 |
| 21~30人 | 基本料金12,100円/回、サービス料金1,430円/人 |
| 31~50人 | 基本料金16,500円/回、サービス料金1,320円/人 |
| 51人~ | 見積もり |
年末調整計算だけではなく、源泉所得税納付書の作成・法定調書合計表の作成から提出まで、年末調整に関することすべてを格安で税理士が代行しています。コストをおさえたい場合におすすめです。
2.経理外注・記帳代行センター

「経理外注・記帳代行センター」はマクシブ総合会計事務所が運営しており、東京都を中心に経理代行を行っています。
その他の経理業務もあわせて依頼したい場合におすすめのサービスです。
【年末調整サービス料金】※給与計算代行利用時
| 基本料金 | 一律5,500円/回 |
| 従業員10人以下 | 計算料金1,650円/人 |
| 11~20人 | 計算料金1,540円/人 |
| 21~30人 | 計算料金1,430円/人 |
| 31~50人 | 計算料金1,320円/人 |
| 51~100人 | 計算料金1,100円/人 |
| 101人~ | 基本料金、計算料金共に別途見積もり |
3.税理士法人YFPクレア

「税理士法人YFPクレア」は首都圏に7拠点あり、企業はもちろん、医院や芸能関係者など幅広いジャンルで経理サポートをしている会社です。
年末調整の依頼方法はシンプルで、企業側は「扶養控除等申告書」「保険控除等申告書」「配偶者控除等申告書」を書いてクレアに送るだけです。
年末調整だけの依頼も可能で、クラウド化している場合も代行可となっています。
同サービスに給与計算代行を依頼している場合は、基本料金無料で、一人当たりの料金のみで年末調整の代行を行ってくれます。
【年末調整サービス料金】
〇計算料金:100名以下の場合2,000円~/人
〇基本料金:給与計算の依頼ありの場合無料
給与計算の依頼がない場合は以下の通り
| 1~10名:20,000円/回 | 20,000円/回 |
| 11~30名 | 25,000円/回 |
| 31~50名 | 30,000円/回 |
| 51~100名 | 35,000円/回 |
| 101名以上 | 基本料金、計算料金共に見積もり |
4.ECOMIC

「ECOMIC」は給与計算や年末調整など、バックオフィス業務のアウトソーシングをしている会社です。
年末調整については、専用のクラウドシステム「簡単年調」を利用することにより、業務工程の大幅な削減を実現します。申告内容の確認や訂正依頼も、すべて同社での代行が可能です。導入実績は1,300社以上で、多種多様な企業が導入し業務のスリム化を叶えています。
【年末調整サービス料金】
| 初期費用 | 基本料 | 処理料金 | |
| 499名以下 | 100,000円 | 90,000円 | 840円 |
| 1,000~1,999名 | 150円/人 | 275,000円 | 690円/人 |
| 9,000~9,999名 | 150円/人 | 2,000,000円 | 480円/人 |
年末調整をアウトソーシング・外注する5つのメリット

煩雑かつ業務負荷の多い年末調整業務を正確に行うために、アウトソーシングを利用するのは良策です。ここでは、年末調整業務をアウトソーシングするメリットを5つ解説します。
1.担当者の作業負荷を軽減し、コア業務に集中できる
年末調整をアウトソーシング・外注することで、担当者の作業負担を軽減できます。
社内の負担が減ることで、経営者や従業員は本来取り組むべきコア業務に集中しやすくなるでしょう。
年末調整では従業員ごとに必要書類を集め、内容を確認し、控除額などを計算する必要があります。
特に年末は通常業務も忙しくなりやすいため、担当者の残業や業務負担が増えることも少なくありません。
外注は年末調整にかかる負担を減らし、より価値の高い業務へ時間を充てるための有効な手段です。
2.早い仕上がりと法改正・書類対応のミス防止
専門的な知識や経験を持つ事業者へ委託することで、年末調整業務を効率よく進めやすくなり、法改正への対応や書類確認の負担も軽減できます。
年末調整では、税制改正や制度変更の内容を正しく理解し、書類の確認や控除額の計算を正確に行う必要があります。社内だけで対応すると、最新情報を調べる時間がかかるうえ、担当者の知識不足によって書類の不備や計算ミスが起こる可能性もあるでしょう。
アウトソーシングを利用すれば、税務や年末調整に詳しい専門スタッフが最新の法令に基づいて対応するため、正確かつスムーズに処理を進められます。
さらに、必要書類の不備や提出漏れも確認してもらえるため、手戻りを減らしながら早期完了を目指せる点も大きなメリットです。
3.年末調整に関するコストの削減
アウトソーシングを利用すると年末調整システムや、デジタルデータを利用した業務を依頼するのが主流です。その結果、それまで紙ベースで作業していた場合でもデジタル化が進み、その分のコスト削減が可能です。
年末調整の業務を行うには、記入・申請・集計用の紙やデータ容量、管理費など細々としたコストがかかっています。
アウトソーシングによってそれらのコストを抑えやすくなります。
また、担当者の時間外労働など、人件費のコストカットも期待できるでしょう。
4.マイナンバー管理の不安が解消
セキュリティ管理を徹底した外注先の場合、重要な個人情報であるマイナンバーを管理する不安から解放されるのもメリットです。
2016年からマイナンバー制度の運用がスタートし、それ以降の年末調整にはマイナンバーが必要な場面も出てきました。本人だけではなく、控除対象扶養家族のマイナンバー記載も必要です。
マイナンバーは非常に重要な個人情報であるため、管理を任される担当者は管理に神経をつかうことになります。セキュリティ管理において信頼できるプロのアウトソーシング先を見つけることで、その負担を軽減できるはずです。
5.業務品質に統一感が生まれ社内共有・引き継ぎがスムーズ化
業務品質に統一感が生まれて、社内共有がスムーズにいくメリットもあります。
毎年行う年末調整の代行業者を決めると、業務品質のムラがなくなることが見込めるからで
す。
煩雑な業務は概ねアウトソーシング先に依頼するので、社内での年末調整に関する業務はいたってシンプルになるはずです。
そのため、社内共有や引継ぎもスムーズに行えるでしょう。
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年末調整をアウトソーシング・外注する際のデメリット・注意点
アウトソーシングの利用は企業にとってメリットが多いですが、デメリットや注意すべき点もあります。そこで、気をつけるポイントを5つご紹介します。
1.信頼性のあるサービスを選択しないと質が低い可能性がある
まずは、信頼できるパートナーになるかどうかの見極めが必要です。
信頼性がないと、ミスが起きたりスピードが遅かったりと、対応の質が低い可能性も考えられます。
信頼できるかを見極めるには、経験値や対応実績などが指標になります。口コミや、ホームページの事例などを事前にチェックしてみてください。
そして、実際に相談してみることが大切です。専門知識と豊富な経験を持つ企業を選ぶと、精度の高いサービスを受けられるでしょう。
2.事前に外注可能な範囲を確認しないと対応してもらえない可能性がある
事前に委託・アウトソーシング・外注が可能な業務範囲を確認しないと、依頼したい業務に対応してもらえない可能性があります。
代行業者によって業務内容に違いがあるので、依頼前にアウトソーシング・外注が可能な業務範囲を確認しておきましょう。
契約した後に、代行業者に依頼する認識だったものが「企業側でしなければならないことだった」ということがないように確認しておく必要があります。
またオプション対応として、追加料金を支払うことにより依頼する業務範囲を広げられる場合もあります。事前に担当者に対応可能かを確認しておくことがおすすめです。
3.情報セキュリティ対策を徹底しないと情報漏洩の可能性がある
年末調整をアウトソーシングする際は、データ管理と情報セキュリティ対策を徹底することが重要です。対応がおろそかになっていると、情報漏洩の可能性もありえます。
年末調整では、従業員のマイナンバーや所得、扶養情報など、機密性の高い個人情報を扱います。そのため、委託先がどのようにデータを管理しているかの確認が欠かせません。
具体的には、通信の暗号化、アクセス権限の管理、データの保管期間と削除方法などを事前にチェックしましょう。また、情報漏えいが発生した場合の対応体制や、個人情報保護法に基づいた運用をしているかも大切な判断基準です。
信頼できる業者を選ぶことで、安心して業務を任せられます。
4.業務代行先と円滑にコミュニケーションしないとトラブル対応が遅れる
業務代行先とは、普段から円滑なコミュニケーションをしておかないと、トラブルが起きた際に発見が遅れ、迅速な対応ができない可能性があります。
連絡が取りやすい関係であれば、少しでも気になることがあればお互いに報告をしやすくなるはずです。業務代行先がプロだからとはいえ、依頼した後すべて任せきりにはしないようにしましょう。
企業側で訂正処理が必要な場合に対応が遅れないようにするためにも、都度進捗を確認するのがおすすめです。代行業者から連絡があったらすぐに対処できる環境を整えておくのが、上手なアウトソーシングの利用方法です。
5.外注しても社内調整や書類準備が必要な場合もある
年末調整を外注しても、社内での準備がまったく不要になるわけではありません。
従業員の情報をまとめたり、外注先へ渡す書類を整えたりと、最低限の社内調整は必要になる場合があります。提出期限や書類の不備チェックは、社内で管理することが多いため、早めの準備が欠かせません。
また、外注先とのやり取りも発生するため、担当者を決めておくとスムーズです。こうしたポイントを理解しておけば、依頼したにもかかわらず、かえって業務が混乱するといったトラブルを避けられます。外注は便利ですが、事前準備の役割分担を明確にすることが成功のポイントです。
年末調整のアウトソーシングが向いている企業・向いていない企業
年末調整のアウトソーシングが向いている企業・向いていない企業を解説します。
従業員数が多く担当者の負担が大きい企業
従業員数が多く担当者の負担が大きい企業は、年末調整のアウトソーシングが向いているでしょう。
従業員数が多い企業では、申告書の回収や内容確認、差し戻し対応などの作業量も増えやすくなります。
年末調整の時期だけ業務が集中すると、担当者の負担が大きくなり、通常業務に影響が出ることもあります。
アウトソーシングを活用すれば、作業の一部を外部へ任せられるため、社内の負担を軽減しやすくなります。
年末調整の担当者が少ない企業
年末調整の担当者が少ない企業もアウトソーシングに向いています。
年末調整を担当する人が少ない企業では、一人ひとりにかかる作業量が多くなり、対応が遅れることがあります。
特に通常の人事や労務業務と並行して進める場合は、確認漏れや作業の遅れが起こる可能性もあるでしょう。
外部へ委託すれば、繁忙期の作業を分散できるため、限られた人数でも安定して業務を進めやすくなります。
給与計算や労務業務もまとめて効率化したい企業
年末調整だけでなく、給与計算や勤怠管理などの労務業務にも負担を感じている企業にも向いています。
複数の業務を同じ委託先へまとめることで、データ連携や確認作業の手間を減らせる場合があるからです。
業務ごとに担当先を分ける必要も少なくなるため、人事労務全体の流れを整理しやすくなる点もメリットです。
法改正への対応に不安がある企業
法改正への対応に不安がある企業もアウトソーシングをするのがおすすめです。
年末調整では制度や税制が変更されることがあるため、毎年最新情報を確認して対応する必要があります。
社内だけで対応すると、変更点の確認や業務への反映に時間がかかり、担当者の負担が増えることもあります。
専門知識を持つ委託先を利用すれば、最新の制度に沿って進めやすくなり、対応ミスの防止にもつながるので、委託を検討してみてください。
社内に専門知識を持つ担当者がいない企業
社内に専門知識を持つ担当者がいない企業も、アウトソーシングが向いているでしょう。
年末調整には、控除や税額計算など一定の専門知識が必要なため、経験の少ない担当者には負担がかかります。
社内に詳しい人がいない場合、判断に迷うたびに調べる必要があり、処理に時間がかかることもあります。
アウトソーシングを活用すれば、専門知識を持つスタッフの支援を受けながら、正確に業務を進めやすくなるはずです。
少人数で社内処理の負担が比較的小さい企業
従業員数が少なく、年末調整を社内だけで無理なく処理できている企業には、外注が向かない場合もあります。
委託すると基本料金や初期費用がかかるため、作業量が少ない企業では費用負担のほうが大きくなることがあります。
現状の社内対応で大きな課題がない場合は、無理に外注せず、自社で継続する方法も選択肢の一つです。
年末調整代行サービスを導入する流れ
年末調整をアウトソーシングする際に、実際に導入するまでの一般的な流れを解説します。
①社内の業務フロー・外注範囲を整理する
年末調整代行サービスを導入する最初のステップは、社内の業務フローと外注する範囲を整理することです。まず、「どの作業を社内で行い、どこから先を外注に任せるか」を明確にします。
例えば、従業員から書類を集めるところまでは社内で行い、内容の確認や計算処理を外注に任せるといった形です。業務フローを事前に整理しておくことで、外注先とのやり取りがスムーズになり、無駄な手戻りも防げます。
さらに、社内の体制や担当者を決めておくことで、導入後の運用も安定するはずです。
②問い合わせ
外注範囲を整理できたら、実際に問い合わせをします。問い合わせでは、自社の従業員数や年末調整の対象人数、希望する代行範囲などを伝えることで、最適なプランを提案してもらいやすくなるはずです。
問い合わせ後は担当者からヒアリングや面談日の案内があり、サービス内容を確認しながら検討を進めます。早めに問い合わせることで、スムーズな導入準備が可能になるでしょう。
③相談・ヒアリング
年末調整代行業者の担当者と面談、もしくは電話などで現在抱えている悩みや希望などを相談できる場が設けられます。面談日までに、これまでの業務の流れや、困っていることなど社内で洗い出しておくとスムーズです。
相談時間については「1時間は無料」など、依頼先によってサービスが異なるため、事前に確認しておくと安心です。
④提案・見積もり
面談の後、プランや見積もりの提示があります。この時に、どのような業務内容が含まれているのか、または含まれていなくて別途オプションなのかなど、細かくチェックすることが重要です。
⑤契約・サービススタート
提案内容を社内で吟味し、問題がないようであれば正式契約を結びます。
ポイントとして、契約先を決めるまでに複数の会社を比較検討してみるのがおすすめです。料金やサービス内容など、より自社に合ったアウトソーシング先を見つけやすくなるでしょう。
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まとめ:年末調整をアウトソーシング・外注して効率化しよう
本記事では、年末調整をアウトソーシングするメリットと注意点、料金相場、依頼時のポイント、依頼の流れ、おすすめサービスを解説しました。
注意点を考慮すれば、年末調整という煩雑な業務のアウトソーシングは、企業の円滑な運営を実現できるはずです。
「コミュニケーションを密に取れる代行業者に依頼したい」「経理業務などのバックオフィス業務も対応してほしい」など、自社に合った委託先を見つけましょう。

















