業務改善提案書を初めて作る方は、いざパソコンに向かって作ろうと思っても、何から何まで始めるべきか迷ってしまうのではないでしょうか。
この記事では、パワーポイントを使って伝わる業務改善提案書を作る手順とポイントをご説明します。
【無料でプレゼント】フジ子さんオリジナルのパワーポイントテンプレート
目次
業務改善提案書とは?
業務改善提案書とは、業務の課題を改善するための対策を提案するための資料のことです。
改善策の内容が具体的で効果が期待できるものであることは大前提として、わかりやすく、伝わる提案書になっているかどうかも大切なポイントです。
提案書と企画書は混同しがちですが、企画書は実行プランを具体的に落とし込んだものです。
順番としては、業務改善提案書で方向性について承認を得たあとで、実行計画を提案するための企画書を作成することになります。
業務改善提案書の目的
業務改善提案書を作成する目的は、改善すべき課題について具体的な策を上司や経営陣、あるいは顧客に提案し、理解してもらい、実行の承認をしてもらうことです。
見直しが必要な業務上の課題は、その会社の誰もが認識できているとは限りません。現場レベルでしか把握していない課題や、それまで言語化されていなかった課題について改善を検討する場合もあるでしょう。
業務の詳細までは把握していない人が、業務改善の必要性を理解し、提案された改善策の有効性を判断するには、業務改善提案書という資料が必要になるのです。
口頭で説明しなくても、見ただけで要点が伝わる業務改善提案書が理想です。
業務改善提案書がわかりにくいとどうなる?
業務改善提案書は伝わりやすさが大切なポイントです。
伝わりにくい業務改善提案書とは、以下のようなイメージです。
- 長々と文章で説明している
- 見出しなどもなく、どこが要点なのかわかりにくい
- レイアウトが整っていない
- 口頭で説明することが前提の内容になっている
- 主観的で、読み手のことを考えていない
この写真のような提案書を上司に提出したとします。
上司は非常に忙しくしています。
一見して「わかりにくそう」「読むのに時間がかかりそう」という印象の業務改善提案書だと、上司は確認を後回しにしてしまうかもしれません。
さらに他の部署や上層部の承認が必要になる場合は、上司から作り直しを求められる可能性もあります。
せっかく業務改善について検討した上で提案を行っても、提案書がわかりにくいために改善策を実行に移せなかったり、提案書の作り直しに時間をとられたりするのは非常にもったいないことです。
業務改善提案書はパワーポイントで作るのがおすすめ
業務改善提案書は、ワードよりもレイアウトの自由度が高く、図形やグラフを入れやすいパワーポイントで作るのがおすすめです。
なぜ図形やグラフを使いやすいと良いかというと、文章よりも図形のような視覚情報の方が、パッと見て理解しやすく、印象に残りやすいからです。
業務改善提案には節約できる工数や経費など、具体的な数値が求められます。
業務改善による効果をひと目で理解してもらうためには、図形・グラフは積極的に使うべきです。
また、業務改善提案のプレゼンを行う場合には、スライドショーで表示ができるパワーポイントが適しています。アニメーションなどを効果的に使えると、伝えたいポイントを強調できます。
【作成の4手順】業務改善提案書をパワーポイントで作る
業務改善提案書をパワーポイントで作る、具体的な手順を4つに分けてご紹介します。
1)全体の構成を考える
まずは全体の構成を考えましょう。
業務改善提案書の内容を読み手に納得してもらうには、説明する順番が大切です。
業務改善提案書に限らず、ビジネスでの企画書、提案書の構成の基本は「序論・本論・結論」だと覚えておきましょう。
序論:
業務改善提案書のテーマ。
本論:
5W1Hを意識して書くと整理されて伝わりやすい。
When(いつ):スタート時期や、業務改善に必要と想定される期間
Where(どこで):対象となる業務
Who(誰が):対象となる部署、スタッフ
What(何を):具体的な課題の内容
Why(なぜ):課題の背景・業務改善を行う背景。課題を解決することで得られるメリット
How(どうやって):課題解決のための方法。課題解決に費用がかかる場合は、予算との比較も必要。
結論:
要点のまとめ。業務改善の必要性を訴え、理解してもらう。
パワーポイントにメモ書きのように入力してもいいですが、紙にざっと書き出してみるのも良いでしょう。
構成を考える中で、提案書に必要な数値などの材料が出てくると思います。
業務改善提案書作成をスムーズに行うために、材料は前もって準備しておきましょう。
2)構成をもとにスライドの内容を考える
構成を考えたら、スライドに入れる内容を決めます。
目次を作るイメージです。実際に資料に含めると、読み手に分かりやすいでしょう。
構成は考えたのだから、スライド1枚目からしっかり作りこみたくなる方もいるかもしれません。
しかし、スライドをある程度作成したあとで、内容の順番や内容を修正するとなると時間がかかってしまいます。
そのため、流れに不自然さがないかを確認するため、まずはスライドに内容を割り当てるステップを踏むことをおすすめします。
スライド全体のデザイン(テンプレートを使用する場合はどのテンプレートを使用するか)は、この段階で決めておくとよいでしょう。
スライドのサイズは、印刷して配布する場合はA4サイズがおすすめです。
3)スライドに入力する
説明の順番に問題ないことを確認したら、いよいよスライドに入力しましょう。
1枚のスライドに情報を詰め込み過ぎないよう注意してください。
1枚のスライドに、ひとつのメッセージが基本です。
細かなレイアウトや配色は全スライド作成できてから調整します。
なお、スライド全体を通してそろえておきたい見出しの位置などは変えてしまわないよう注意した方が良いでしょう。
連続で見たときに、見出しがずれていると違和感が出てしまいます。
レイアウト調整はあとからでもできますが、スライドごとにずれがないか確認するのも手間がかかります。効率良く業務改善提案書を作成するために注意したいポイントです。
4)レイアウトを整える
スライドの最後まで入力が終わったら、全体の配色やグラフや図形の見やすさ、レイアウトを調整しましょう。
配色を変更する場合は、パワーポイントのスライドマスターで配色を一括変更できます。
(ずらした見出しの位置は残念ながら変更されません)
スライドマスターについては、後ほど詳しくご紹介します。
レイアウトが整って、完成したら人に説明するつもりで読んで見ましょう。
誤字脱字がないかもチェックが必要です。
できれば、他の人にWチェックをしてもらいましょう。
【3つのポイント】伝わる業務改善提案書の作り方
次に、伝わりやすい業務改善提案書を作るためのポイントをご紹介します。
業務改善提案書を伝わるものにするには、見やすさがとても大切です。
配色もレイアウトもバラバラで、読み手に違和感を抱かせる提案書では、内容が良くてもマイナスな印象を持たれてしまいます。
「統一感」「読み手にどう見えるか」を意識して作成しましょう。
1)ここに気を付ければ見やすくなる
見やすい業務改善提案書を作るためにおさえておきたいポイントは次の3つです。
- 1スライドにひとつのメッセージ
- グラフなど図形を使う
- 全体に統一感を持たせる
1スライドにひとつのメッセージ
1枚のスライドにはメッセージをひとつだけ込めるようにしましょう。
スライドの枚数に制限があるなら別ですが、そうでない場合は情報の詰め込みはおすすめしません。
ひと目で内容が把握できる、できるだけシンプルな作りがおすすめです。
グラフなど図形を使う
業務改善提案書に欠かせないのが、具体的な数値です。
大事な数値を文章の中に入れ込んでいたのでは、読み飛ばされてしまう可能性もあります。
グラフ化できる数値は、ひと手間かけてでもグラフにしましょう。
また、数値に限らず強調したい部分は図解にするなど、視覚的に理解してもらえるようにするのがおすすめです。
全体に統一感を持たせる
スライドに統一感があるかどうかも大切なポイントです。
特にデザインに詳しくない人でも、統一感のない資料には違和感を持ってしまうものです。
その違和感が、提案書の評価にも影響を与える可能性もゼロではありません。
読み手にできるだけいい印象を持ってもらうために、内容だけでなく見栄えも無視できないのです。
2)パワーポイントの便利な機能を活用する
「デザインのセンスなんてないから見栄えを良くするのは難しい」
そんな方こそ、業務改善提案書作成はパワーポイントを使うのがおすすめです。
パワーポイントには、次のような便利な機能が備わっています。
- スライドマスター
- テンプレート
スライドマスター
パワーポイントを使ったことがあるけれど、スライドマスターは触ったことはないという方も多いのではないでしょうか。
■表示>スライドマスター
スライドマスターを使用すれば、全スライドのフォントやカラーを一括で変更できます。
もし編集中にうっかり見出し位置をずらしてしまったときには、以下のメニューから元に戻すこともできますので覚えておくと便利です。
■ホーム>スライドショー>レイアウト
※スライドマスターのメニューで表示された「レイアウトマスター」を選択します。
テンプレート
ご存知の方も多いと思いますが、パワーポイントには、標準のテンプレートが複数備わっています。
イメージに合わせたテンプレートを選ぶだけで彩りがでますよね。文字と図だけの味気ない資料よりも、デザインの入ったスライドの方が良い印象を与えることは間違いないでしょう。
バランスのよい配色も設定されているので、悩む必要がありません。
3)配色も意識する
業務改善提案書をパワーポイントで作成する場合には、配色も意識しましょう。
配色のルールとして良く言われるのが、使用する色は3色までということです。
※文字の色の黒は別です。
使う色が多くなると、全体のまとまりがなくなり読みやすさが落ちてしまいます。
3色のバランスについては以下のようなイメージです。
- ベースカラー(背景):70%
- メインカラー:25%
- アクセントカラー:5%
ブランドカラーを使う場合は、まずメインカラーをブランドカラーに設定するとよいでしょう。
そしてメインカラーを中心に配色を考えるのがおすすめです。
アクセントカラーは、メインカラーとのバランスを考えて決めます。強調したいポイントに使う色のため、メインカラーとは色見の違う、目立つ色を選んでもよいでしょう。
背景のベースカラーは、メインカラーとアクセントカラーが目立つよう、淡い色にするのがおすすめです。
特にこだわりがない場合は、白で問題ありません。
業務改善提案書に使える!パワーポイントテンプレートが無料でダウンロードできるサイト3選
統一感があり、読み手に違和感を持たせない業務改善提案書であれば十分ですが、やはりデザイン性は気になりますよね。
「おしゃれなスライドは作れないけれど、パワーポイントの標準のテンプレートではつまらない」という方もいらっしゃるでしょう。
パワーポイントのテンプレートは、Web上で無料ダウンロードすることもできるのです。
おすすめのサイトを3つご紹介します。
Microsoft(マイクロソフト)
参照元:Microsoft公式サイト
パワーポイントの本家とも言えるMicrosoft(マイクロソフト)の公式サイトです。ビジネス用の提案書のテンプレートを無料でダウンロードできます。
企画書やプレゼン用のテンプレートも多数用意されているので、イメージに合うテンプレートを探してみてください。
ダウンロードしたテンプレートには、「テンプレートの使い方」も画像とともに説明されているので分かりやすくおすすめです。
bizocean(ビズオーシャン)
ビジネス書式サイトのbizocean(ビズオーシャン)もおすすめです。
有料のテンプレートもありますが、無料で利用できるテンプレートの数が豊富です。
「提案書/無料/パワーポイント」の条件で検索すると、なんと893件も出てきました。
なお、ダウンロードするには無料会員登録が必要です。
柔らかいデザインや、イラストを使ったものなど、企業イメージなどに合うものがきっと見つかるはずです。
Canva(キャンバ)
参照:Canva公式サイト
Webブラウザで様々なデザインを作成できる無料ツールです。
Canva(キャンバ)にはプレゼンテーションのテンプレートも複数あり、会員登録をすれば無料で使用できます。※有料会員限定のテンプレートもあります。
デザイン性の高いテンプレートが多く、ひと味違う業務改善提案書を作成したい方におすすめです。
Canvaで作った資料はパワーポイント形式(ppt)でもダウンロード可能です。
フジ子さんオリジナル!パワーポイントテンプレート 無料プレゼント
今回の記事で紹介したデザインポイントを押さえ、フジ子さんオリジナルの無料のパワーポイントテンプレートを作成しました!
業務改善提案書に使えるデザインを3種類ご用意しております。
以下のリンク先でフォームに情報を入力していただくと、無料でお受け取りいただけます。
業務改善提案書に使えるテンプレートをプレゼント!ぜひご活用ください!
ポイントをおさえて伝わる業務改善提案書を作成しよう
伝わる業務改善提案書を作成するポイントをおさらいします。
- 1スライドにひとつのメッセージ
- グラフなど図形を使う
- 全体に統一性を持たせる
- テンプレートを活用する
業務改善提案書作成は、業務上の課題を解決するための第一歩です。
「提案内容は良いはずなのに業務改善提案書が伝わりにくくて承認がおりなかった」という事態にならないようにしたいですね。
他に業務を複数抱えている方は、業務改善提案書の見栄えにまで気を使えないという方もいらっしゃるでしょう。
そんなとき、オンラインアシスタント🄬フジ子さんならお役に立てます!
ご指定内容にそって業務改善提案書をパワーポイントで作成することはもちろん、デザイナーによるブラッシュアップ・テンプレート作成も可能です。
もちろん業務改善提案書以外の業務を承ることもできます!
フジ子さんでお手伝いできる内容について、以下で紹介していますので是非ご覧ください。