在宅ワークの普及とともに必要性が増しているオンラインミーティング。特に、コロナ禍による外出制限がなされて以降は、利用頻度が増加する一方です。
2019年12月末ではオンラインミーティングを利用する企業は全体の44%だったのに対し、2020年4月末には63%に上昇。対面の会議の一部を置き換えるなどして、この変化は多くの企業に定着するでしょう。
そして、意思疎通の円滑なオンラインミーティングには、自社に合ったツール選びが重要です。とはいえ種類がたくさんあって、どれを使えばいいか迷う人も少なくないはず。
そこで本記事では、オンラインミーティングが簡単にできる無料ツールを7つ紹介していきます。
オンラインミーティングにおすすめの無料ツール・サービス7選
ではさっそく、オンラインミーティングにおすすめの無料ツールやサービスを紹介します。
Google Meet
画像:Google Meet
・参加人数:100人まで
・画面共有:○
・チャット:○
・録画機能:○
・時間制限:60分まで/(2020年9月30日までは無制限)
「Google Meet」はGoogleが提供するオンライン会議ツールです。
特徴は何といっても、Googleの他サービスとの連携性に優れていること。例えば、Googleカレンダー上で会議のURL発行と招待、そしてリマインダー設定ができ、当日にはカレンダーから直接会議室へ入れます。Gmailからでも会議を開始可能。
さらにスプレッドシートやドキュメント、スライドなどを簡単に画面共有でき、録画機能まで無料で使えます。Googleのサービスをよく利用する方には、Google Meetは利便性が高くおすすめです。
セキュリティも堅牢で、ハッキングや会議の乗っ取りなどへの不安を抱えずに、安心安全な利用ができます。
ハングアウトは2020年6月に終了
Google Meetは、元は「Googleハングアウト」というサービスでした。ハングアウトは2020年中にサービスを終了し、ビデオ通話のGoogle MeetとチャットのGoogle Chatに分かれて運営されていきます。ハングアウトを利用している方は、早めにGoogle MeetとGoogle Chatへ移行しましょう。
Microsoft Teams
・参加人数:250人まで
・画面共有:○
・チャット:○
・録画機能:○(有料)
・時間制限:無制限
日々の業務でMicrosoft365を使う機会は多いですよね。オンラインミーティング中にOfficeファイルを開く機会も少なくないはず。
そんな時、Microsoftが提供する「Microsoft Teams」が便利です。Teamsは他のMicrosoft製品との連携性に優れており、Teams上でOfficeファイルの共有や共同編集が手軽にできるようにします。さらにOutlookで予定の確認をするのも、One Driveにファイルを保存したりといった作業も、Teams上で完結します。
あとは、背景をぼかす機能が付いていて、自宅でオンラインミーティングをする際にプライバシーを守ることができるのも便利ですね。
Skype
画像:Skype
・参加人数:50人まで
・画面共有:○
・チャット:○
・録画機能:○
・時間制限:1日に200分まで(ビデオ通話)
「Skype」もMicrosoft提供の通話アプリです。通話品質が高く、固定電話よりも音が聞き取りやすいとの評価を得ています。
Microsoft製ではありますが、Office製品との連携性はTeamsの方が上。有料版のSkype for Businessは2021年7月をもってTeamsへ統合されるのを考えると、Microsoft社はビジネス用途にはTeamsを使ってほしいのでしょう。
ただ、Skype自体は21年以降も存続しますし、録画機能を無料で使えるほか、一般の電話回線へ発信できるといった違いもあるので、選択肢に入る企業もあると思われます。
Chatwork
画像:Chatwork
・参加人数:1人まで
・画面共有:○
・チャット:○
・録画機能:×
・時間制限:無制限
「Chatwork」は日本製のチャットツールです。テレワークに慣れていない人でも扱いやすいUIと見やすい画面が特徴。
フリープランでのビデオ通話は1対1に限られます。Chatworkのメインはあくまでチャットで、通話はサブと考えておきましょう。とはいえ個人間のやりとりなら充分です。
なお音声通話のみであれば、無料プランでも同時に最大100人まで参加できます。
Slack
画像:Slack
・参加人数:1人まで
・画面共有:○
・チャット:○
・録画機能:×
・時間制限:無制限
テレワークで働く人が多いIT業界の中で、最も使われているコミュニケーションツールが「Slack」です。
チャットワークと同じく、無料版だとビデオ通話は1対1のみ。こちらもチャットメインで、通話はサブと考えましょう。
Slackの大きな魅力は、GoogleアプリやGitHubといった1,500以上の外部サービスと連携できること。業務内容に応じてカスタマイズできるのは便利ですね。
BIZMEE
画像:BIZMEE
・参加人数:3~4人
・画面共有:○
・チャット:×
・録画機能:×
・時間制限:無制限
「BIZMEE」はアプリや会員登録が不要のオンラインミーティングツールで、URLの共有だけで会議ができます。
大きな特徴は、ホワイトボードが使えるところ。まさしくオフライン会議の感覚で利用できます。また議事録を作成でき、ドキュメントへ書き込んだ内容が保存されるので、会議の要点を忘れずに後日振り返れます。
ただし、BIZMEEは参加人数3~4人を想定して作られており、急な話し合いや少人数の打ち合わせにはうってつけですが、参加人数が多い会議にはおすすめできません。
Cisco Webex Meetings
・参加人数:100人まで
・画面共有:○
・チャット:○
・録画機能:○
・時間制限:50分
「Cisco Webex Meetings」は、アメリカにある世界最大のネットワーク機器開発会社「シスコシステムズ」が提供するツールです。業界最大手の提供だけあって、使いやすさやセキュリティは抜群。世界中の企業で利用されています。
アプリをインストールする必要がないのも便利で良いですね。信頼性第一で使いたい方におすすめです。
Zoomはオンラインミーティングで安全に使える?
テレワークの導入により、Zoom社が提供する「Zoom」の認知度が高まりました。直感的な操作性や利便性が支持され、2020年3月時点で世界の2億人に利用されるほどに。
しかし、セキュリティ面で問題が起こっているのも見逃せません。通話内容の暗号化が甘く、第三者に会議を傍受されたり、会議をハッキングされたりする危険性があるのです。
「第三者に会議内容が漏れることはない」というマーケティングメッセージを、Zoom社自身が打ち出していたのも、信用ダウンにつながっています(同社は脆弱性を認め、のちに謝罪)。
Zoomの利用を考えている方は、利便性とリスクを天秤にかけましょう。利用するのであれば、会議のIDやURLを厳重に管理し、パスワードを設定するといった対策を徹底してください。
まとめ
今回は、オンラインミーティングが簡単にできる無料ツール7つと、Zoomのリスクと注意点をご紹介しました。
無料でもセキュリティがしっかりしていたり、録画機能や画面共有ができたりと、充分に使えるとお分かりいただけたでしょうか。快適なテレワークを行うために、自社に合ったツールを選びましょう。本記事が参考になれば幸いです。