プレスリリースといえば、以前はメディアへ直接送るものでした。そのため、報道で取り上げられなかったら広報活動に寄与せず、実行のハードルが高かったのです。
しかし昨今、プレスリリース配信サービスが登場。ここに情報をアップしておくと、幅広いメディア関係者の目に留まる可能性を高められます。
プレスリリース配信サービスは無料から有料までさまざま。どれを選べば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。
本記事ではプレスリリース配信サービスについて、メリットやおすすめ、サービス選びのポイントなどを紹介します。
プレスリリース配信サービスを使うメリット
プレスリリースとは、自社商品を発売する前に、主に報道メディアにアピールするための出す宣伝です。プレスリリース配信サービスとして運営されている企業はたくさん存在していますが、プレスリリース配信サービスを利用するメリットにはどんなものが挙げられるのでしょうか。
自社のリストにないメディアにも情報を見てもらえる
プレスリリースでは自社との取引の有無に関係なく情報を見てもらえます。
従来プレスリリースとは、自社がコネクションを持っているメディアを対象に出すもの。しかし、立ち上げたばかりの企業や中小企業だとコネクションが少なく、いくら優れた商品でも宣伝してもらえる媒体が限られてしまいます。
プレスリリース配信サイトだと、自社のリストにないメディアにも情報を見てもらえるので、その分多くのメディアに取り上げてもらえるチャンスも増えます。
Web検索サービスの上位にヒットする可能性がある
特に大手のプレスリリース配信サービスだと、掲載したプレスリリース検索上位にヒットすることも少なくありません。
プレスリリース配信サービスではWeb上にプレスリリースが公開されるので、メディアのみだけでなく一般の人の目にも入ります。しかも、自社サイトに情報を掲載するよりも多くの人に素早く商品を知ってもらえるというメリットもあります。
そのため、本来プレスリリースはメディアをターゲットにしたものですが、プレスリリース自体が広告としての役割を果たすことも多いです。
SNSでの拡散が期待できる
プレスリリース配信サービスを利用すれば、インフルエンサーによる情報の拡散も期待できます。基本的にプレスリリース配信サービスは、自社サイトだけでなく、TwitterやInstagramなどのアカウントでもプレスリリースを配信しています。
TwitterやInstagramを中心に、SNSには自分が得意とする分野に関する宣伝を行うインフルエンサーが存在しており、流行に敏感なインフルエンサーだと、プレスリリース配信サービスから情報を得ている人も多くいます。インフルエンサーは熱心なファンを抱えており、ファンによる拡散力は大きいです。そこでSNS上でインフルエンサーの目に留まれば、インフルエンサーの拡散力にもあやかれるでしょう。
プレスリリース配信におすすめのサービス
プレスリリース配信サービスはたくさん存在しており、それぞれのサービスが独自の強みを持っています。プレリリース配信サービスを利用するにあたっては、料金だけでなく、自社の商品と相性が良いかも見極めることが大切。
そこでおすすめのプレリリース配信サービスを大手を中心にピックアップしました。自社に合ったサービスを選ぶ際の参考にしてください。
PR TIMES
国内最大手にあたるプレスリリース配信サービスが「PR TIMES」。
明確な利用企業数は公表されていませんが、上場企業のうち43.54%がPR TIMESを利用。大企業から人気の高いプレスリリース配信サイトなのが伺えます。提携メディアは12,000社以上にわたり、中にはGoogleや産経ニュース、オリコンニュースなど、年間1億PV以上のメディアもあります。
プレスリリースは企業向けだと雑誌が中心ですが、個人・記者宛てのものは、雑誌・インターネット・新聞・TVと多岐にわたります。そのため、幅広い媒体での広告効果が期待できるサービスです。
SNSにも強く、PR TIMESのTwitterのフォロワー数は20万人以上。ジャンルを問わず情報を配信しているので、SNS経由での宣伝効果も期待できます。
【料金】
プラン名 | 料金 | |
単発 | 3万円/1本 | |
月額プラン | 月契約 | 8万円 |
半年契約 | 7.5万円 | |
年間契約 | 7万円 | |
オプション | リリース原稿作成 | 3万円/回 |
FAXによるリリース配信 | 5,000円/回 | |
Webクリッピング | 1万円〜 |
@Press
PR TIMESに並び、高い国内シェアを誇るのが「@Press」。
記事になりやすいプレリリース配信サービスであることが強みで、@Pressの平均記事掲載数は14記事。しかも登録メディアも8,500と国内トップの数を誇ります。利用企業は大手から中小企業まで幅広く、利用社数2万社以上。そのため、PR TIMESと並んで、困ったときにとりあえず登録しておけば間違いないサービスと言えます。
@Pressを利用するメリットは、FAX送信も通常料金に含まれているところでしょう。各メディアには毎日大量のプレスリリースのメールが届くので、見落とされがちです。そこで@PressではFAXでも各メディアにアピールができ、これが高い記事掲載数に繋がっています。
フォローも手厚く、事前に校正をしたうえでプレスリリースを配信するので、広告担当者の経験が浅い企業でも安心です。
【料金】
プラン名 | 料金/回 |
ライト | 30,000円 |
ライトプラス | 39,800円 |
スタンダード | 59,800円 |
valuepress
特にプレスリリースを出した経験のない中小企業から人気が高いのが「valuepress」。サポートが手厚く、校正だけでなく、原稿作成サービスも用意されており、プレスリリース配信サービスを初めて利用する方でも利用するハードルが低いです。
利用社数は6万社を突破。提携メディア数も1万以上と充実しています。無料のフリープランも用意されているので、まずフリーで利用してみてから契約するかどうか決めてみてはいかがでしょうか。
【料金】
プラン名 | 料金 |
フリー | 0円/回 |
エコノミー | 30,000円/回 |
スタンダード | 30,000円/30日 |
ビジネス | 70,000円/30日 |
Dream News
あまりプレスリリースに予算をかけられない企業におすすめなのが「Dream News」。
プレスリリースの本数に関係なく、月額1万円という破格の料金となっています。もちろん安いからといって、提携メディアが少ないわけではありません。提携メディア数は7,000以上。ITmediaや読売新聞など、さまざまなジャンルの有名メディアと提携しています。利用企業数は1万社以上。
ただ、Dream Newsは料金が安い代わりに、校正など他のサービスだと基本料金に含まれているようなサービスがオプションとなっています。そのため、プレスリリースを出した経験のある担当者がいる企業向けのサービスでしょう。
【料金】
プラン名 | 料金 |
30日間プラン | 1万円 |
360日間プラン | 10万円 |
共同通信PRワイヤー
共同通信社が運営するプレスリリース配信サービスが「共同通信PRワイヤー」。共同通信がこれまで培ってきた報道機関へのコネクションと、海外メディアの取扱数の多さが強みです。
国内の提携メディアは毎日新聞や朝日新聞など新聞社が中心。そのため、少し年齢層が高めのサービスのプレスリリースに向いているでしょう。
クリッピング機能やアクセスレポート機能など、料金の範囲内で使える効果測定機能が充実しており、プレスリリース配信サービスを広告の手段として自社で運用したい場合にも便利なサービスです。
【料金】
プラン名 | 料金 | 一回あたりの料金 |
単発プラン | 78,000円/回 | − |
年5回コース | 186,000/年 | 37,200円 |
年10回コース | 360,000/年 | 36,000円 |
年12回コース | 426,000/年 | 35,500円 |
年20回コース | 660,000/年 | 33,000円 |
年30回コース | 909,000/年 | 30,300円 |
プレスリリース配信サービスの選び方
これまでおすすめのプレスリリース配信サービスを紹介してきましたが、どのような基準で自社にあったサービスを選べば良いのでしょうか。選ぶ際に着目しておきたいポイントを見ていきましょう。
提携メディア数
プレスリリース配信サービスを利用するにあたっては、たくさんのメディアと提携しているサービスを利用すべきでしょう。
ただし、ただ多くのメディアと提携しているかどうかだけで決めてはいけません。プレスリリース配信サービスによって、提携しているメディアの種類は異なります。例えばIT系の商品を取り扱っているのなら、IT系のメディアと多く提携している業者を選ぶなど、自社の商品と相性の良いメディアと提携しているプレスリリース配信サービスを選びましょう。
利用料金
プレスリリース配信サービスを利用する際の料金相場は1本あたり2.5万円〜3万円程度です。また単発だけでなく、多くのプレスリリース配信サービスは月額料金制のプランも用意しています。そのため、プレスリリースを多く出す企業なら月額プランの契約も検討したほうが良いでしょう。
ちなみに、多くのプレスリリース配信サービスは契約期間が長ければ長いほど1ヶ月あたりの料金も安くなります。したがって、数回ほど使ってみて、長期的に利用したいと感じたら、早い段階で長期契約に切り替えるのがおすすめです。
配信サポート
プレスリリースを出すにあたっては、ターゲットとするメディアに取り上げてもらえるように魅力が伝わるかつ必要な情報が記載されている文章を書く必要があります。そこでプレスリリース配信サービスでは、基本的に1からプレスリリースを書くサポートをしたり、配信するメディアを選定してくれたりというサポートが用意されています。
サポートに関しては、自社の広告担当者のレベルに合わせたものを選ぶのが良いでしょう。
まとめ
プレスリリース配信サービスは、大手から中小向けまでさまざま。取り扱っているメディアも異なります。そのため、プレスリリース配信サービスを選ぶにあたっては、料金や取扱メディアの多さだけでなく、自社サービスとの相性もよく考えて選びましょう。
また、サポートの手厚さもサービスによって異なります。プレスリリース担当者の経験や、自社に蓄積されているノウハウに合わせたサポートをしてくれるかどうかも、プレスリリース配信サービスを利用する前によく確認しましょう。
プレスリリース配信サービスはたくさんのメディアだけでなく、個人にも情報を配信できるのが利点。SNSでの拡散力もあるので、マーケティング活動の一環に、ぜひプレスリリース配信サービスの利用を検討してみてください。