データ入力は名刺入力やアンケート集計など、企業活動に欠かせない一方で、担当者の負担になりやすい業務です。そのため、近年はデータ入力代行を活用し、定型的な入力作業を外注する企業が増えています。
一方で、「どこまでまかせられるのか」「料金はどの程度かかるのか」「業者と個人の違いは何か」といった点がわかりにくく、判断に迷うケースも少なくありません。
本記事では、データ入力代行の基本と業務内容、料金相場、依頼先の選び方までを整理し、おすすめサービスをご紹介します。あわせて依頼先の選び方や注意点も押さえていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
データ入力代行とは?

データ入力代行とは、名刺やアンケート、各種書類などの情報を、指定された形式に入力・整理する業務を外部に依頼できるサービスです。時間や人手がかかりやすい作業を外注することで、担当者は本来注力すべき業務に集中しやすくなります。
単純な入力作業だけではなく、データ形式の統一やチェック作業まで含めて依頼できるケースも多く、業務内容や量に応じて外注範囲を調整できる点が特徴です。
データ入力代行で任せられる業務の例
データ入力代行で依頼できる主な業務は、次のとおりです。
- 名刺情報の入力・データベース化
- アンケート用紙の入力・集計
- 顧客リストや名簿の作成・更新
- 紙資料やPDFデータのExcel化
- 各種データの整理、表記ゆれの修正
これらはいずれも作業量が増えやすく、社内対応では後回しになりがちな業務です。外注することで、業務の滞留を防ぎやすくなります。
データ入力代行の料金相場
データ入力代行の料金は、依頼する業務内容によって大きく異なります。代表的な業務と費用相場の目安は、以下のとおりです。
| 業務内容 | 費用相場の目安 |
| 名刺入力 | 16円〜32円/件 |
| 名簿入力(4項目) | 約14円/件 |
| 名簿入力(10項目) | 約29円/件 |
| アンケート入力(択一選択) | 約0.8円/1項目 |
| アンケート入力(複数選択) | 約2円/1項目 |
| アンケート入力(自由記述) | 約0.5円/文字 |
| 冊子・原稿の文字入力 | 0.5円〜1.0円/文字 |
| 音声の文字起こし | 約260円/分 |
| はがき入力 | 2.3円〜13円/件(項目数により変動) |
このように、データ入力代行の料金は「どの業務を、どの単位で依頼するか」によって相場が大きく変わる点が特徴です。
料金の決まり方と相場の捉え方
データ入力代行の料金は、作業量に応じて「1件」「1項目」「1文字」「1分」などの単位で決まるのが一般的です。見積りは、入力内容や作業範囲に応じて個別に算出されます。
相場を見る際は、安さだけでなく、入力形式やチェック作業の有無、集計などの周辺作業が含まれているかを確認することが重要です。入力作業のみの価格か、付随作業を含むかを切り分けて考えると判断しやすくなります。
料金が変わる要因
データ入力代行の料金は、入力形式や作業量によって変わります。手書き原稿や項目数・文字数が多い場合は、料金が高くなりやすくなります。
また、納期やチェック・修正、集計などの付帯作業を含めるかどうかでも見積り金額は変わります。依頼時には、作業範囲や納期を具体的に伝えることが重要です。
データ入力の代行先の選び方|業者と個人は何が違う?
データ入力代行の依頼先には、大きく分けて「代行業者(BPO・入力専門サービス)」と「個人(クラウドソーシング)」という選択肢があります。
それぞれに特徴があり、業務内容や目的によって向き不向きが異なります。単に料金の安さだけで選ぶのではなく、作業量や納期、情報の扱い方まで含めて検討することが重要です。
代行業者(BPO・入力専門サービス)が向くケース|大量対応・短納期・機密性が高い業務
代行業者は、複数人での作業体制やチェック工程が整っていることが多く、大量のデータを短期間で処理したい場合に向いています。名刺入力やアンケート入力など、件数が多い業務でも安定した品質を保ちやすい点が特徴です。
また、個人情報や顧客データなど、機密性の高い情報を扱う場合も、管理体制やセキュリティ面が明確な業者のほうが安心して依頼しやすいでしょう。納期や作業範囲を明確にしたうえで、継続的に任せたい業務にも適しています。
個人(クラウドソーシング)が向くケース|小規模・単発・柔軟さ重視の業務
一方、個人やクラウドソーシングを通じた依頼は、作業量が少ない場合や、単発で完結する業務に向いています。比較的低コストで依頼できるケースもあり、柔軟な対応を期待できる点がメリットです。
ただし、品質や納期、情報管理の体制は依頼先によって差が出やすいため、事前の確認が欠かせません。依頼内容が明確で、業務範囲が限定されている場合に選択肢として検討しやすい方法といえます。
迷ったときの判断基準
依頼先に迷った場合は、「業務量」「納期」「情報の機密性」「継続性」の4点を軸に考えると判断しやすいでしょう。
大量かつ短納期で処理したい業務や、個人情報を多く含む場合はデータ入力代行するサービスの利用もおすすめです。一方で、小規模で一時的な作業であれば、個人やクラウドソーシングでも対応可能なケースがあります。
自社の業務内容や社内の負担状況を整理したうえで、どこまで任せたいのかを明確にすることが、後悔のない依頼先選びにつながります。
データ入力代行におすすめのサービス6選
データ入力の料金相場や選び方をみてきましたが、実際にどのようなサービスがあるのでしょうか。本章では、データ入力代行におすすめの企業を6つ厳選してご紹介します。
1.オンラインアシスタント「フジ子さん」

データ入力業務を継続的に任せたい場合は、オンラインアシスタント「フジ子さん」も選択肢の一つです。データ入力だけでなく、入力前の整理や確認、納品後の修正対応など、周辺業務を含めて相談できる点が特徴です。
単発の入力作業を切り出すのではなく、業務内容や発生頻度に応じて柔軟に対応してもらえるため、指示や管理の手間を減らしやすくなります。
「どこまで外注できるかわからない」「まずは負担の大きい業務から相談したい」といった場合にも利用しやすいサービスです。
データ入力をきっかけに、バックオフィス業務全体の効率化を検討したい企業や個人事業主に向いています。
2.i-Staff

出典:i-STAFF
i-Staffは、採用率1%という基準を設けて選抜されたスタッフが業務を担当するオンラインアシスタントサービスです。一定のスキル水準が担保されているため、正確性とスピードの両立を重視したいデータ入力業務に向いています。
また、返金保証制度が用意されている点も特徴の1つ。業務内容や進め方に認識のずれがあった場合でも、費用面のリスクを抑えやすく、初めて外注を検討する場合でも利用しやすいサービスといえます。
料金プランについては、時期によってキャンペーンが実施されることがあるため、最新の内容は公式サイトでの確認が必要です。
3.シスプロデータプロ

出典:シスプロデータプロ
シスプロデータプロは、年間2,576社の取引実績を持つデータ入力代行サービスです。法人向けの対応実績が豊富で、安定した運用体制を重視したい場合に検討しやすいサービスといえます。
オペレーター2名によるダブルチェック体制を採用しており、入力精度は99.98%とされています。
品質管理を重視しながらも、料金は比較的抑えられており、コストパフォーマンスを意識した依頼がしやすい点が特徴です。精度と価格のバランスを重視する企業に向いています。
4.うるるBPO

出典:うるるBPO
うるるBPOは、4,000社以上の利用実績を持つ大手のデータ入力代行サービスです。豊富な導入実績があり、安定した運用体制を重視したい企業に向いています。
作業を行うオフィスでは、ICカードによる入退室管理や監視カメラの常時稼働など、厳重なセキュリティ対策が取られています。個人情報や機密データを扱う業務でも、安心して依頼しやすい点が特徴です。
また、24時間対応が可能な体制を整えているため、急ぎの依頼や時間帯を問わず相談したい場合にも利用しやすいサービスといえます。
5.ナレッジデータサービス

出典:ナレッジデータサービス
ナレッジデータサービスは、データ入力に加えて、リサーチ情報の収集やアンケート結果の分析などにも対応している代行業者です。単なる入力作業にとどまらず、データの扱い方や活用方法まで相談できる点が特徴です。
また、10,000円以下の小口案件にも対応しており、作業量が少ない場合や試しに外注してみたい場合でも利用しやすくなっています。依頼可否に迷う内容がある場合は、事前に相談してみると判断しやすいでしょう。
料金プランは多岐にわたるため、詳細は公式サイトでの確認が必要です。
6.クラウドソーシング「ココナラ」

出典:ココナラ
ココナラは、個人がスキルを出品する形式のクラウドソーシングサービスで、データ入力代行を依頼できる出品者も多く見られます。名刺入力やリスト作成、簡単なデータ整理など、小規模で単発の業務を依頼したい場合に検討しやすい選択肢です。
料金や対応内容は出品者ごとに異なるため、予算や作業範囲に応じて柔軟に選べる点が特徴です。一方で、品質や対応スピード、情報管理の体制にはばらつきがあるため、依頼内容を明確にし、事前のやりろりを十分に行うことが重要になります。
作業量が少ない場合や、まずは簡単な入力作業を試してみたい場合に向いている方法といえるでしょう。
失敗しないために確認したい3つの基準

データ入力代行を依頼する際は、料金や業務内容だけでなく、実際の運用面まで確認しておきましょう。特に入力品質や情報管理、継続して依頼できる体制が整っているかどうかは、後からトラブルになりやすいポイントでもあります。
入力ミスを防げる体制があるか
入力業務では、どうしてもミスが発生する可能性があります。そのため、単に「入力する人がいるか」ではなく、チェック工程が用意されているかを確認することが大切です。
ダブルチェックやルールに基づいた確認作業があるか、修正対応にどのように応じてもらえるかといった点を事前に把握しておくと安心です。
情報漏えいを防ぐ仕組みがあるか
名刺情報や顧客データなど、データ入力代行では機密情報を扱う場面が少なくありません。依頼先がどのように情報を管理しているかは、必ず確認しておきたいポイントです。
アクセス制限の有無や、作業環境の管理方法、秘密保持に関する取り決めが明確かどうかを確認することで、リスクを抑えやすくなります。
継続して頼める運用か
データ入力業務は、一度きりではなく定期的に発生することも多い業務。そのため、単発対応だけでなく、継続的に依頼できる体制かどうかも重要です。
窓口が固定されているか、業務量の増減に柔軟に対応できるかといった点を確認しておくと、長期的に見て負担の少ない外注につながります。
単発外注で行き詰まりやすい理由
データ入力の代行サービスは、必要な作業だけをその都度依頼できる点が便利ですが、使い方によっては「思ったほど負担が減らない」と感じることがあります。
ここでは、単発での外注を続けた場合に起こりやすい課題を整理し、なぜ業務全体として行き詰まりやすくなるのかを具体的に見ていきます。
入力前後の作業まで含めると社内の手間が残りやすい
データ入力を外注しても、元データの整理や不足情報の確認、納品後のチェックや修正指示などは社内で対応しなけれなならない場合があります。入力作業だけを切り出したつもりでも、前後の工程が残り、担当者の手間が思ったほど減らないこともあるからです。
このような場合は、入力作業だけでなく、整理やチェックまで含めてどこまで外注できるのかを事前に確認し、業務範囲をまとめて任せることが有効です。周辺作業も含めて依頼できれば、社内に残る作業を最小限に抑えやすくなります。
単発依頼を繰り返すほど指示・確認の負担が増える
単発での依頼を繰り返すと、その都度、作業内容や入力ルールを説明し、納品物を確認する必要があります。業務が定型化していても、毎回同じ説明や確認が発生し、管理の負担が積み重なっていきます。
この負担を減らすには、入力ルールや納品形式を一度まとめて共有し、継続前提で依頼できる体制を整えることが効果的です。担当者や窓口を固定することで、指示や確認にかかる手間を抑えやすくなります。
定期的に発生する業務はまとめて任せた方が管理がラク
名刺入力やリスト更新など、定期的に発生する業務を単発で依頼し続けると、発注や管理の手間が都度発生するものです。その結果、外注していても管理業務が負担になるケースもあります。
こうした業務は、一定期間まとめて任せたり、継続的な外注に切り替えたりすることで管理がしやすくなります。業務内容を把握した状態で対応してもらえるため、確認などのやりとりが減り、管理の効率化につながります。
【関連記事】
意外と難しい…外注管理で失敗しないポイントとは?方法やツール等とともに解説
データ入力代行のよくある質問

ここでは、データ入力代行を検討する際に、見積りや依頼先選びの前後でよく聞かれる質問をまとめています。具体的な判断や問い合わせに進む際の参考としてご覧ください。
データ入力代行の見積り依頼で用意しておくべき情報は何ですか
見積りを依頼する際は、入力対象の内容と作業範囲をできるだけ具体的に伝えることが重要です。例えば、元データの形式(紙・PDF・Excelなど)、入力項目数や文字数、件数、希望する納品形式、納期の目安などが挙げられます。
あわせて、チェックや修正対応、集計作業などを含めたいかどうかも共有しておくと、実際の作業内容に近い見積りを出してもらいやすくなります。
データ入力代行はどんな会社が提供していますか
データ入力代行は、いくつかのタイプの事業者によって提供されています。入力業務を専門に扱う代行業者は、名刺入力やアンケート入力などの大量処理や短納期対応を得意としており、一定の品質でスピーディに進めたい場合に向いています。
一方、BPOサービスを提供する会社は、入力作業に加えて整理や確認、発送などの周辺業務まで含めて対応できる点が特徴で、業務全体をまとめて任せたい場合に検討されることが多くなります。
また、在宅アシスタントサービスは、業務内容や頻度に応じて柔軟に対応できる点が特徴です。データ入力を中心に、定期的に発生する業務を継続して任せたい場合に向いています。
業務量や継続性、入力以外の作業の有無を整理したうえで、自社にあうタイプを選ぶことが、外注をうまく活用するポイントです。
データ入力代行はどんなケースで利用すべきですか
名刺入力やアンケート入力など、定型的で作業量が多い業務は、データ入力代行を利用することで負担をか軽くできるケースです。また、短期間で大量のデータを処理する必要がある場合や、社内リソースが不足している場合にも有効です。
一方で、入力作業が定期的に発生している場合や、入力以外の周辺作業まで含めて効率化したい場合は、単発の代行に加えて、継続的な外注方法も検討すると業務全体を整理しやすくなります。
データ入力代行の納品形式や対応ソフトにはどのようなものがありますか
データ入力代行では、依頼内容に応じて納品形式を指定できるのが一般的です。代表的なものとしては、ExcelやGoogleスプレッドシート、CSV形式などが挙げられます。
依頼時には、希望する納品形式や使用ソフトを事前に共有しておくと、作業がスムーズに進みやすくなります。
データ入力代行では、入力以外にどのような作業が発生しますか
データ入力業務では、入力作業そのもの以外にも周辺作業が発生することがあります。具体的には、元データの整理や不足情報の確認、入力後のチェックや修正対応などです。
これらの作業を社内で対応すると、外注しても手間が残ってしまうケースがあります。そのため、どこまでの作業を外注に含めたいのかをあらかじめ整理し、入力以外の作業にも対応してもらえるかを確認しておくのがおすすめです。
【関連記事】
バックオフィスにBPOを導入するメリットは?BPO企業を選ぶポイントも解説
まとめ|相場と選び方を押さえて自社にあう任せ方を選定しよう
データ入力代行は、名刺入力やアンケート集計など、作業量の多い業務を効率化する手段として有効です。一方で、料金相場や依頼先の違い、任せられる範囲を理解しないまま外注すると、思ったほど負担が減らないこともあります。
重要なのは、相場感を把握したうえで、業務内容や頻度にあった依頼先を選ぶことです。単発で完結する業務であれば、代行サービスが向いている場合もあります。
自社の業務を整理し、「どの作業を、どこまで外注したいのか」を明確にしたうえで、無理のない任せ方を選ぶことが、データ入力業務を効率化する近道です。必要に応じて、相談しながら進められる外注方法を検討してみるとよいでしょう。

















