エクセルでの管理に限界を感じているビジネスマンにとって、Kintoneは助けになる心強い存在です。
様々な部署での業務に合わせて、プログラミングをせずにアプリを作成できるからです。
さらに、データの共有や進捗管理ができるアプリを、必要に合わせて作ることができます。
また、Kintoneを導入して成功した事例と、失敗した事例を見比べて、自社の導入検討の材料とすることも大切です。実例をみると、参考になる情報が多々あります。
そこで本記事では、Kintoneを導入して成功した例と失敗した例を取り上げて、上手にKintoneを活用するのに必要な点を考察します。
また、業務を効率化させるのに有効なKintoneの活用方法をご紹介します。
自社の業務改善にも役立つかもしれないKintone導入について解説していますので、最後までご覧ください。
Kintone導入成功事例
最初にKintoneを導入した成功事例をみていきます。どのようにKintoneを活用しているのか、その方法を調べていきましょう。
SQUEEZE
SQUEEZEは民泊向けに、ゲストサポートと清掃をサービスとして提供する企業です。他には、民泊を運営するのに、必要なシステムを提供しています。
業務改善を図ったのは、社長を眠らせないオバケを退治するという目的。
これは、実務上の課題で社内を飛び交う情報が多すぎるという問題が原因となっていました。
それぞれの部署と業務が交わる部分に、数多くの情報がスラック上に流れており、自分に必要な情報を集めるのが難しいという課題があったのです。
業務上の課題は3つあります。
共有される情報が過剰
自分向けの情報が探せない
タスクが多く業務が終わらない
これらの問題を解決する方法として、Kintoneが活用されます。
プラグインなどを使って、部署や担当者ごとにみるべき表示を切り替えられるようになっており、チェックボックスにチェックを入れると、次の担当者に通知が行くようになっています。
業務の中に、Kintoneが浸透することで、業務のフローが良くなりました。
参考:https://ascii.jp/elem/000/001/926/1926178/
高正工務店
高正工務店は、アナログになっていた顧客や請求の管理をKintoneで管理することで、売り上げを伸ばすことに成功した工務店です。
社長のポケットに入っていた、Todoリストと連絡先が入ったケータイ。
顧客情報は大切ということで、手元に持っていたのです。
これらの大切な情報をシステム化することで、より業績を向上させることが期待されました。
そこで、業務をシステム化する段階で、Kintoneを採用することとなりました。
顧客情報や契約情報、また請求情報までをKintoneで開発したアプリを合作成して、案件をまとめることに成功。
見込み客や現場管理など、ステータスに合わせて切り替えをすることができました。
台風が来て、通常の6倍ほどの問い合わせが来た時でも、キャパシティを超える対応が可能となったのです。
高正工務店の課題
情報管理がアナログ
情報が共有しにくい
社員の増員
Kintoneで開発したアプリを活用することで、情報の管理に時間を取られなくなり、営業所も増えることにつながりました。
参考:https://ascii.jp/elem/000/001/863/1863329/
Kintone導入失敗事例
Kintoneを導入して失敗した例もみていきましょう。Kintoneを導入するにあたり、何が必要になるのか分かりやすくなります。
RITA-STYLE
RITA-STYLEは完全個室のダイエットジムを運営している会社。
専属トレーナーによるマンツーマンのダイエットサポートを提供しています。
電話やサイトを通して、カウンセリングの申し込みがあっても、ロスが発生していることから売り上げを上げるのが難しいという課題を抱えていたのです。
RITA-STYLEが持っていた課題
カウンセリングから成約に至らない
申し込みがあっても来店しなかった
顧客情報を追えなかった
これらの課題を解決するのに、Kintoneが活用されました。
顧客に合わせて、どのステータスになったのか、予約があれば来店されたのかを細かくチェックできる体制に整えたのです。
また会員の管理スペースも作成し、どのくらい体重が落ちているのか、目標までの重さを一目で管理できるようにしたのです。
しかしここで失敗します。
あまりに複雑に作ってしまったことで、現場での使いやすさが反映されておらず、活用されずに終わります。
失敗の原因
使うユーザー視点での作り
作業の複雑化
そこで、日報を共有するスタイルに変更しました。成績のいい店舗やトレーナーの可視化に取り組んでいます。
開発する側だけでなく、使うスタッフの利便性を考えてアプリを開発する大切さが分かります。
参考:https://ascii.jp/elem/000/001/859/1859046/
アソビュー株式会社
アソビュー株式会社は、400ジャンル以上の電子チケットをオンラインで購入できるサービスを展開しています。
顧客管理や営業活動管理まで、Kintoneを上手に活用することができていました。
このように順調にKintoneを活用していた部署での失敗は、担当者が不在になることから始まります。
各部署でカスタマイズが始まったので、類似アプリが乱立して、何をしているのか分からないほど使いにくくなったようです。
アンビューでのKintoneの課題
類似アプリが乱立
アプリの複雑化から利便性の欠如
まず取り組んだのは、業務プロセスの洗い出しと整理です。
目的を明確にし、実運用に合わせてアプリを設計しなおすことからスタートしました。
結果として、生産性の向上や案件の引継ぎ漏れがなくなるなどの、改善点がみられました。
Kintoneを活用するために
目的を明確にする
業務フローの明確化
目的を見失わずにアプリ設計をすることが大切だと、気づかさせられる失敗事例となっています。
参考:https://ascii.jp/elem/000/001/938/1938395/
Kintone導入の際に注意すべき4つのポイント
Kintoneを導入する前に、注意したい点を考えてみましょう。
デザイン性を求めるのであればシステム担当者が必要
Kintoneを導入すること自体は、簡単なのですが、もしデザイン性を求めるのであれば、CSSなどをいじる必要があるので、システム担当者が必要になるでしょう。
基本的なデザインで良いのか、もしくは、自社のアプリ向けに改良する必要があるのかで、必要な作業が異なります。
初心者向けの開発方法もあるのですが、業務内容によっては改良するのに、プログラミングなどの知識と技術が必要です。
エクセルでのデータ管理に限界があるか
これまでの業務フローでは、エクセルやスプレッドシートなどで管理していたかもしれません。
もちろん情報を共有するだけでは、エクセルなどでも可能だったことでしょう。
しかしデータをKintoneで管理をすると、誰が・何を・どのように更新したのかもみることができます。
しかも蓄積されたデータは、一覧でみたり、集計してみたりすることもできるのです。
業務フローを明確にして、情報を共有すべきポイントでアプリを作成することで、効率化を図れます。
「複数人でデータを共有することに限度があるのか」を考慮しておくと、使い勝手の良いアプリを作成することが可能になるでしょう。
開発を前提にしているのか
Kintoneは個人がアプリを作成して利用することもできますが、さらに開発をして業務に合わせたアプリを作成できます。
しかしKintoneの開発には、技術が必要となります。
業務改善を図って、Kintoneでふさわしいアプリを開発するのかは、アプリを作成する段階で考慮しておくと良いでしょう。
開発を前提にアプリを作成するのか、それとも基本的な機能で終わりにするのかは、Kintone導入の際に考慮しておくべきポイントです。
プラグインを導入するのか
Kintoneには、導入できるプラグインもあります。
例えば、入力値をチェックするプラグイン、文字結合プラグイン、DropBoxなど、様々なプラグインがあります。さらに、プラグインには無料のものから有料のものがあるのです。
無料のプラグインで済まそうと考えるかもしれませんが、業務を改善するためには有料のプラグインを導入すべきかもしれません。
自社の業務改善に必要なプラグインがあるのかは、Kintoneを導入する前に考えておきましょう。
まとめ
Kintoneを導入して、成功した例と失敗した例をみてきました。
基本的に、「何が目的なのか」という点を忘れていないなら、業務改善につながるアプリ制作ができるでしょう。
もちろん自社のスタッフだけでKintoneを導入するのが難しいと感じるなら、オンラインアシスタントなどを活用して、必要なサポートを得ることもできます。
自社に必要なアプリを考慮して、製作工程を外注すべきかどうか考慮してみることもできます。
例えば、オンラインアシスタントのフジ子さんなら、Kintoneを導入し、アプリ作成するサポートも可能です。
自社で作成予定のアプリを作成するのに、どれほどの時間がかかるのかお手軽にお問い合わせしてみることをおすすめします!