「あの人、おとなしいなぁ。仕事も黙々としているし、安心だな」…そんな風に思っていた人が、突然会社を辞めると言い出すこと、ありますよね。
まったく予想していなかったので、「いきなりそんなこと言われても…!」と困ってしまうでしょう。引き留めたいけれど彼・彼女の決意は強固なもので、結局説得できず終いというのが大抵のパターンです。
このような事態は、できる限り回避したいところ。
そこで本記事では、おとなしい人がなぜ突然会社を辞めるのか、引き留める手立てはあるのか、いきなり言われないためにどんな対策をしていればいいのかを解説していきます。
目次
なぜ、おとなしい人が会社を突然辞めるのか?
なぜ、おとなしい人ほど突然辞めると言い出すのでしょう。会社の将来のためにも、きちんと退職理由を把握し、退職者を繰り返し出さないよう対策を考えておくべきです。
ここでは、なぜ突然辞めていくのかを説明していきます。
実はストレスが溜まっていたから
退職を願い出た人は、おとなしいから口に出さなかっただけで、実はストレスが溜まっていた可能性があります。
ストレスの原因は様々で、担当している仕事そのものかもしれませんし、人間関係かもしれません。なにかが原因でストレスを溜めているのに、おとなしくて真面目であるがゆえに誰にもなにも言えず、静かに爆発して結局辞めていくのです。
「一言相談してくれればよかったのに…」と思う気持ちもわかりますが、おとなしい人はその相談ができません。そこで相談しやすい環境を作ることも、上司の役目です。
ストレスは心身に支障をきたします。うつ病など心の病気になってしまう可能性もあり、本人はとてもつらく、結果的に辞めざるを得なくなるのです。
本人にとっては「突然辞める」わけではない!?
会社にとっては「突然辞めると言われても」となるでしょうが、本人にとっては突然ではありません。必ずなにかしらの原因があり、以前から考えていたはずです。
普段から注意深く社員を観察していれば、退職を考えている人からはサインが出ていることがわかるでしょう。小さなサインを見逃さないことが、有能な社員を手放さずに済むことに繋がります。
最初のサインはSOSかもしれません。このSOSを受け取ってもらえれば、社員は会社に希望を見出し、突然辞めるとは言わなくなるでしょう。
突然辞める兆候?おとなしい人が出す退職のサイン
突然辞めると言い出す社員からは、前述の通りなにかしらのサインが出ているはずです。具体的にどんなサインか、ここから解説していきますね。
目が合うと挙動不審になる
目が合ったとき、社員が挙動不審になったら要注意です。人間、後ろめたいことがあるとなかなか人と目を合わせられません。退職を考えていて、上司にまだ言い出せないとなるとなおのこと。
目をそらす、表情がこわばるといった態度が見られたら、その人は退職を考えている可能性があります。
社内での付き合いが悪くなる
退職を考えている人は、社内での付き合いが悪くなる傾向が見られます。
今の会社でこれ以上人間関係を構築したくない、する必要がないと思っているからです。ランチや飲み会に参加しない、ミーティングで発言をしない、積極的に会話をしないなど、以前よりも人付き合いが悪くなった人のことは、注意深く観察しておきましょう。
スマホを持って離席したり有休を取ったりすることが増えた
たいした理由も言わずにスマホを持って離席したり、急に有休を取るようになったりした人は、転職活動をしている可能性があります。
有休は社員に与えられた正当な権利ですから、本来なら理由は言わなくてもいいのですが、話の流れで理由を聞いてもなんとなくぼかして答える人は、本当の理由を答えられないのです。よほど仲のいい相手になら「実は…」と教えてくれるかもしれませんが、上司には黙っている人がほとんどです。
おとなしい人から突然辞めると言われたときの対処法
次に、突然辞めると言われたときの対処法を解説していきます。入念に準備して転職を決めた人の意思を覆させることは難しいですが、まだ迷っている人相手なら、会社側の対処次第で引き留めることができるかもしれません。
また、引き留めることができないにしても、次にまた突然辞める人が出ないようにするために対処は必須です。
原因を聞き、改善すると伝える
まずは、辞めたいという人に理由をきちんと聞きましょう。思いもかけない理由があるかもしれません。
理由を聞くときは、その社員がなるべく落ち着いて話ができるよう、環境を整えることも大事です。間違っても、他の人が大勢いるブースで適当に「なんで?」と詰問してはいけません。
理由を聞いたら、その中身を吟味して改善に努めると伝えましょう。場合によってはまだ引き留められるかもしれません。ただしこれは、社員が退職したがっている本当の理由を聞き出すことが前提です。なにを聞いてもホンネを語ってくれないのなら、引き留めることは難しいでしょう。
引き留めるのは良いが無理強いはNG
有能な社員に急に辞めると言われたら、引き留めたくなるのが会社側です。ただ、「考え直してくれないか」と頼むのは構いませんが、無理強いは絶対にやめましょう。
「うちを辞めるならどこに行ってもきっと続けられない」などと言ってしまうと、お互いに嫌な気持ちになるだけです。
そういう言い方が辞める理由の一つになっている可能性があります。場合によっては恫喝されたと思われて、退職の意思はますます強固になるでしょう。
会社の都合を押し付けるのもNG
社員の気持ちを鑑みず、「きみが辞めたらうちの会社はどうなるんだ。会社の都合を考えてくれ」など、会社の都合を押し付けるのはダメです。
会社に都合があることは社員もわかっています。それでも辞めたいと申し出るのには、それなりの理由があるわけです。それを理解しておかなければなりません。
おとなしい人は真面目な人が多いので、会社の都合を考えてくれと言われたら、どんなに辞めたくても辞められなくなり、結果的にストレスを抱え込んで、最悪の場合は心の病気になってしまいます。
おとなしい人が突然辞めるのを防ぐ方法
有能な社員は会社の宝ですから、辞めてもらいたくはありませんよね。彼らの退職を思いとどまらせるための手段を見ていきましょう。
1on1ミーティングなど社員のホンネを引き出せる環境を作る
一つ目は、社員のホンネを引き出せる環境作り。
退職する人のほとんどは、本当の理由を言いません。言っても無駄と思っている場合もありますし、単に言いたくないと思っている場合もあります。
特におとなしい人は、普段からあまりホンネを発しません。言いたくても言えない、という人もいます。
そんな人たちのために、1on1ミーティングや匿名の投書システムなど、本当の心の内を打ち明けやすい環境を整えましょう。これが不十分だと対策の考えようがないので、部署〜社内全体を巻き込んでやらなければなりません。
負担になっている雑務があるなら解消する
社員に聞き取りをして、負担になっている雑務があるなら解消しましょう。仕事の振り分けを見直したり、その雑務は本当に必要なのか見直したりすることが重要です。黙って仕事を引き受けてくれる人は、人知れずストレスを溜めているかもしれません。
雑務ばかり振られていては、社員のモチベーションは下がっていくばかりです。逆に雑務を減らし、重要な仕事を任せれば、社員には責任感が生まれるでしょう。
そして仕事に満足すれば、そう簡単には退職を言い出さないはずです。
オンラインアシスタント等を導入して業務効率化を図る
雑務を減らす一つの手段として、オンラインアシスタントの導入が挙げられます。日々の雑務からルーティンワーク、経理、総務、人事、webページ関連まで、あらゆる事務業務を依頼可能です。
おすすめのオンラインアシスタントは「フジ子さん」です。契約した会社の継続率は96%以上となっており、この数字を見るだけでも信頼に値する会社だとわかります。
また、例えばフルタイムのスタッフの勤務時間と同程度の160時間利用できるプランの場合、1時間あたり2230円~となっています。※2023/11/1より新価格。これは業界水準の半額程度という安さです。
もちろん、安くても仕事のクオリティは問題ありません。上記のように、継続率96%という実績がそれを証明しています。
雑務が多すぎて社員に負担がかかっているのなら、一度検討してみてください。2時間の無料トライアルも実施しています。
まとめ
今回は、おとなしい人が突然辞める経緯と対策について解説してきました。
おとなしい人は、よくしゃべる人と違って、自分の考えや不満を口にしません。静かにストレスを溜め、静かに転職準備をし、去っていくのです。なので、日頃からの対策が欠かせません。
有能な社員をストレスから守り、会社に留めておくことは会社のためにもなります。
そのために、できることから一つずつ実行していくことが大切です。社員の様子を注意深く観察し、彼らの言葉には耳を傾けるようにしましょう。