給与計算とは?全体の流れと計算方法を詳しく解説!

会社の業務で毎月必ず発生するのが給与計算。

ミスも遅延も許されませんが、作業が煩雑になるため絶対に起きないとは言い切れません。万が一、金額相違が発生すれば税金や保険料に影響し、税務署への申告漏れにもつながります。

そんな給与計算について、どんな作業がどのように行われているかを本記事で把握しましょう。担当者や会社にとっての負担やリスクを理解し、現状の業務体制を確認してみてください。改善すべき点が見つかるかもしれません。

最後には外注活用の方法もご紹介しますので、業務見直し時の参考にしてみてください。

給与計算とは?


給与計算とは、文字通り従業員の給与を計算することです。

雇用契約や就業規則、法令などに基づき、勤怠状況・各種手当を含む総支給額を算出。そこから税金や社会保険料を控除し、手取り額を確定します。

これだけ聞けば「計算するだけ」と思うかもしれませんが、実際はとても煩雑です。たとえば勤怠状況の確認では、有給休暇なのか欠勤なのか、法定労働時間を超える残業かどうかなど、給与を動かす要素について丁寧に精査しなければいけません。

また、役職・住所・家族構成も毎月確認します。変更があれば手当の額を修正しなければいけないからです。

このように、給与計算は形式的に算出するだけではなく、従業員一人ひとりの労働・人事状況精査も行うため、多くの時間を要する難しい業務なのです。

給与計算時に使う式を覚えよう

給与計算には、以下の式を使います。

総支給額−控除額=差引支給額(手取り額)

総支給額・控除額・差引支給額について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

総支給額

総支給額は、基本給に各種手当(残業手当・通勤手当・役職手当・家族手当など)を加算した金額です。いわゆる額面給与のこと。

手当の種類や金額は、各企業が自由に決められます。注意すべき点は、手当額の変更を見落とさないことです。

住所が変われば通勤手当が、役職が上がれば役職手当が、子供が増えれば家族手当が変わります。過不足なく支給できるよう、変更の都度だけでなく定期的にもチェックが必要です。

控除額

控除額は、総支給額から差し引く税金(所得税・住民税)と保険料(健康保険・厚生年金保険・介護保険・雇用保険)の合計です。それぞれ所定の計算式・税率に当てはめて控除額を算出します。

介護保険料は40〜64歳の従業員が対象です。控除項目の詳細は後述しますが、従業員一人ひとりの状況に応じて控除額を求めなければいけません。

差引支給額

差引支給額は、総支給額から控除すべき税金・保険料を差し引いた手取り額のことです。振込みであれば、この金額が口座に入金されます。

たとえば、以下の場合は手取り額がいくらになるか、実際に式に当てはめてみます。

・基本給250,000円
・手当合計120,000円
・保険料控除54,633円
・税金控除9,910円

総支給額(250,000+120,000)-控除額(54,633+9,910)=305,457円

このように、足して引くシンプルな計算です。

ところが実際は、控除額を算出するのも給与計算業務であり、煩雑な部分といえます。先述したとおり、控除すべきものは税金・保険料をあわせて最低5種類。これを一つずつ算出しなければ公式に当てはめることができません。

【社員編】給与計算のやり方・方法


ここからは、雇用形態が正社員の場合の、具体的な給与計算のやり方・方法を解説していきます。

給与計算の前には、基本給・諸手当ともに変更がないか、必ず確認してください。昇格、転居、結婚・出産などで人事データに変更があれば保険料や税金にも影響するので、都度チェックしなければいけません。

以上を整理したうえで、給与計算をしていきます。

①総支給額の計算

総支給額は「基本給+諸手当」です。

残業手当・通勤手当・家族手当・住宅手当・営業手当・役職手当、その他各企業で定める手当を基本給に加算して算出します。

②控除額の計算

控除額はそれぞれ算出方法が異なります。一つずつ解説していきますね。

税金の控除額

所得税 差引支給額のうち課税対象となる所得(=課税所得)に所定の税率をかけ、所得税を算出。
税率は5〜45%で年間所得によって異なります。
課税所得だけでなく、扶養家族の人数によっても源泉徴収額が異なるため、
国税庁が出している「給与所得の源泉徴収税額表」に当てはめて税額を割り出します。
住民税 住民税は前年度の所得により決定します。
毎年6月頃に従業員が居住する市町村から住民税課税決定通知書が企業に届くので、
請求された住民税額を12カ月で割り毎月控除します。

保険料の控除額

健康保険料 健康保険料は「標準報酬月額×保険料率」で算出します。
標準報酬月額は通常4〜6月の基本給に諸手当を加えた金額から平均報酬を割り出し、基礎算定届提出により決定。
保険料率は、全国健康保険協会が出す保険料額表で確認できます。
都道府県によっても料率が異なるので注意が必要です。
保険料は労使折半といって企業が半分負担してくれるため、
実際控除される金額は、算出された金額の半分です。
介護保険料 40〜64歳の被保険者は、健康保険料とあわせて介護保険料も納付します。
計算方法は「標準報酬月額×保険料率」です。
保険料率は1.79%(令和2年3月〜)で、全国一律です。
毎年更新されており、料率は全国健康保険協会HPで確認できます。※保険料は労使折半
厚生年金保険料 計算方法は「標準報酬月額×保険料率」です。
保険料率は18.3%で、日本年金機構によって定められています
(平成29年を最後に税率引上げ終了)。
平成29年の税率引き上げを最後に、現在の料率を維持しています。
日本年金機構HP内で保険料額表がありますが、全国健康保険協会の保険料額表では、
健康・介護・厚生年金の3つが一つの表で確認でき見やすいです。※保険料は労使折半
雇用保険料 計算方法は「総支給額×保険料率」です。
保険料率は厚生労働省が定めており、業種により異なります。
保険料は、企業と従業員で所定の料率をもとに負担します。
厚生労働省HPで料率を確認してください。
たとえば一般の事業の場合、保険料率は9/1000です。
このうち、6/1000を企業側が負担するため、従業員は3/1000と保険料の半分未満が控除されます。

③差引支給額の計算

差引支給額は、①の総支給額から②の税金・保険料の控除額を差し引いて求めます。この金額が実際の手取りとして従業員に支払われるわけですね。

【アルバイト・パート編】給与計算のやり方・方法


次に、雇用形態がアルバイト・パートの給与計算の方法を解説していきます。

総支給額から控除額を引いて差引支給額を算出する流れは、正社員と同様です。大きく異なるのは、控除されるものがある人とない人がいること。

アルバイト・パートの場合、どういう基準で税金がかかるか、保険加入対象となるのかを見ていきましょう。

所得税がかかる基準

年収が103万円以下であれば非課税となり、所得税はかかりません。

基礎控除38万円+給与所得控除65万円=103万円(*)

103万円を超えると、正社員と同様「給与所得の源泉徴収税額表」を用いて割り出された税額が給与から控除されます。

*:国税庁/家族と税

住民税がかかる基準

各市町村により違いはありますが、前年度の所得がおおよそ100万円以下であれば住民税はかかりません。課税となった場合の計算方法は2種類あり、次のいずれかで確定した税が給与から控除されます。

住民税(所得割)…前年度の所得に各市町村の定める税率をかけたもの
住民税(均等割)…所得に関係なく各市町村が定める一定額。地域により差があるものの、4000円が多い

社会保険加入対象の基準

以下の要件をすべて満たす場合、社会保険に加入しなければいけません。

・1日または1週間の労働時間および1カ月の所定労働時間が同じような業務を行う正社員の3/4以上
・1日または1週間の労働時間および1カ月の所定労働日数が同じような業務を行う正社員の3/4以上(*)

*:国税庁/人を雇うときのルール

雇用保険加入対象になる基準

以下の要件をすべて満たす場合は、雇用保険に加入しなければいけません

・1週間の所定労働時間が20時間以上
・31日以上勤務見込みがある(*)

このように、アルバイト・パートの場合、税金・保険料がかかる・かからない以外にも、時給・所定労働時間も異なります。

*:同上

給与計算が大変or難しいなら外注がおすすめ


給与計算のやり方、お分かりいただけたでしょうか。計算式は決まっているものの、従業員ごとにパターンが異なるため、ただ形式的に式に当てはめるだけではいけません。さらに、頻繁に変わる法改正にも対応する必要があります。

こうした給与計算では、ミスが損害や信用失墜につながるリスクも。主に「労務リスク」「税務リスク」があります。

労務リスクは人にまつわるもので、給与・残業代未払いがこれに該当します。残業手当の入力漏れ、計算ミスによる過小払いや支払い遅延が、労務トラブルに発展しかねません。

税務リスクは、計算ミスにより税金の納付漏れや過小納付となる恐れがあることです。申告漏れとなり税務調査が入ってしまえば、以降、税務署に目を付けられてしまうというケースも十分に考えられます。

定例的にある給与計算においては、大きなリスクが毎月発生しているわけです。そのため、高いスキルを持った担当者が必要不可欠。さらにダブルチェック・トリプルチェックの体制を整えるには複数人必要ですが、人材確保には時間もコストもかかりますよね。

こういった場合には、外注がおすすめです。知識と経験が豊富な人材に給与計算業務をお任せすれば、以下のようなメリットがあります。

・給与計算業務専門の人材が行うため、正確で法令改正も正しく対応できる
・担当者の急な休みや退職で業務が滞るリスクがない
・担当者が別の業務に集中できる
・人材確保、育成にかかるコストを削減できる

とくに給与計算は属人化しがちなので、会社としてのリスク回避だけでなく従業員の精神的負担も考えると、外注には大きなメリットがあります。

給与計算はフジ子さんにお任せを!


給与計算を外注するなら、オンラインアシスタントの「フジ子さん」がおすすめです。

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たとえば、1ヵ月0時間稼働のコースで比較すると、

・業界水準:90,000〜120,000円
・フジ子さん:69,000円

このように、オンラインアシスタント業界水準の半額程度で、お手軽に利用可能。依頼時間が長くなれば時間単価が低くなり、さらにお得です。

月50時間プラン 1時間あたり2,000円程度
月80時間プラン 1時間あたり1,500〜1,800円程度
月160時間プラン 1時間あたり1,390〜2,000円程度

自社で人材を確保するとなれば、社会保険加入や各種手当などもかかりますよね。月160時間プランの1時間1,390円という単価は、自社で時給1,100円で社員を雇用したのと同等のコストと考えられます。さらに通勤手当や家族手当なども発生することを考慮すれば、時間単価1,390円はかなりリーズナブルです。

無料トライアルがあるので、まずは自社に合うかの見極めに利用してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

本記事では給与計算について、その概要や計算方法のほか、オンラインアシスタントに外注する方法などを紹介しました。

給与計算は、ただ計算すれば良いわけではなく、整理すべき情報が多い複雑な業務になります。ミスが許されない分、担当者の負担は大きく、ときにはコア業務を圧迫する可能性も。

もし社内の現状に改善すべき点があるのであれば、外注やITツールの導入を検討してみましょう。生産性向上を図ることができます。