コロナ禍をきっかけに一気に広まったウェビナー。多くの企業が、企業説明会や株主総会などさまざまなウェビナーを開催しています。
しかし、ウェビナーツールは多数存在しているため、ウェビナーを開催するにあたって、どのツールを使うべきか迷っている担当者の方も多いのではないでしょうか。
ウェビナーツールは、開催規模や用途、予算に合ったものを選ぶことが大切です。そこで本記事では、おすすめのウェビナーツールや、自社にあったウェビナーツールの選び方について紹介します。
ウェビナーにおすすめのツール6選
本記事で紹介するウェビナーツールは6種類。主に大手のツールを中心に、料金や使いやすさ、サポートなどさまざまな強みを持っているサービスを紹介します。
Zoom ビデオウェビナー
画像URL:Zoom Webinar公式サイト
「Zoom ビデオウェビナー」は、ウェビナーツールでも定番中の定番にあたります。日本では在宅ワークをきっかけに、一気にZoomの利用者数が増えています。導入企業例は、日商エレクトロニクスやグロービズなど。普段使い慣れているZoom系列のサービスなら、初めてウェビナーを開催する企業でも扱いやすいですね。
Zoom ビデオウェビナーの強みは対応デバイス、連携サービスの多さです。
YoutubeやFacebookと連携可能なので、Zoom ビデオウェビナーなら世界規模での配信がしやすいというメリットもあります。拡大音声機能も120ヶ国語に対応なので言葉の壁も心配ありません。
また、Zoom ビデオウェビナーはパソコンの場合だとWindows・Mac、スマートフォンならiOS・Androidと複数のOSに対応しています。ウェビナーに参加するにあたっても、主催者から送られてきたURLをクリックするだけととてもシンプルです。
加えて、Zoom ビデオウェビナーはSalesforceなどのマーケティングツールとも連携可能。ウェビナーを通じて得た参加者の情報をビジネスチャンスにも繋げられます。
そして、Zoom ビデオウェビナーの最大参加者数は1万人。そのため、大規模なウェビナーもサーバー落ちなどの心配なく開催できます。
【料金】
Zoom ビデオウェビナーの料金形態は、プランの基本料金+参加人数となります。無料プランの場合は最大100名まで、最長40分まで無料でウェビナーを開講できます。
プラン名 | ホスト人数 | 料金 |
プロ | 1人 | 2,000円/月 |
ビジネス | 10人 | 27,000円/月 |
教育 | 20人 | 242,000円/年※月額プランなし |
Zoom Room | 1ルーム | 6,600円/月 |
最大参加者数 | 月額料金 |
100人 | 5,400円 |
500人 | 18,800円 |
1,000人 | 45,700円 |
3,000人 | 133,100円 |
5,000人 | 334,700円 |
10,000人 | 872,300円 |
Cocripo
画像URL:Cocripo公式サイト
ウェビナーの開催規模が小さめかつ、格安料金でウェビナーを開催したい際におすすめなのが「Cocripo」。操作もかんたんで、担当者が機械に強くない場合にも向いています。導入企業はセガサミーやJTBビジネスソリューションズなど2,400社以上にのぼります。
Cocripoの強みは国産ウェビナーツールである点と、操作のかんたんさに重点を置いている点の2つ。
ウェビナーツールは海外製のものが多く、サポートがわかりにくいケースも少なくありません。Cocripoは国産ツールで、定期的にCocripoの使い方に関する無料説明会を開催しており、わからないことを直接Cocripoに聞けます。
加えて、タイトル・概要・開催日時を入力するだけでウェビナーが開催できて、ボタンをワンクリックすれば録画も可能。かなり操作がシンプルで、機能の多さよりも使いやすさ・シンプルさを求めるならCocripoが良いでしょう。
【料金】
プラン名 | 月額料金 | 月間利用時間 | 利用人数 |
フリー | 0円 | 30時間 | 3人 |
ビジネス | 33,000円 | 10時間 | 100人 |
エンタープライズ | 77,000円 | 20時間 | 300人 |
※ビジネス・エンタープライズプランは初月無料
V-CUBE セミナー
画像URL:V-CUBE セミナー公式サイト
サポートの充実さで選ぶなら「V-CUBE セミナー」。大塚商会などの大手企業だけでなく、東京工業大学など大学でも導入されています。
V-CUBE セミナーは国産ツールということもあり、ほかのウェビナーツールと比べてサポートの手厚さが圧倒的です。ツールそのものの操作に関する問い合わせへの対応だけでなく、ウェビナーを開催するにあたっての支援も受けられます。
具体的には配信スタジオの貸し出しや、配信に使う機材選定など。そのため、いきなり大規模なウェビナーを開催しなければいけなくなった場面でも安心です。
V-CUBEセミナーはリアルタイム配信だけでなく、オンデマンド配信にも対応しています。ほかのサービスと違い、ウェビナーを視聴する側がとくに何もインストールせず、ブラウザで利用できるのも便利ですね。
【料金】
要問い合わせ
Cisco Webex Events
画像URL:Cisco Webex Events公式サイト
「Cisco Webex Events」は、インフラ機器の世界トップシェアを誇るCiscoのサービスということもあり、回線に高い負荷がかかる大規模配信に向いています。
最大視聴者数は4万人とウェビナーツールの中でもトップクラスでしょう。ウェビナーを開催する際、招待状を送る作業が面倒に感じる人は多いですが、Cisco Webex Eventsなら招待状の作成・送付作業もかんたんでストレスになりません。
ウェビナーで得た顧客情報の分析・活用の面でもCisco Webex Eventsは優れています。アンケートや任意のURLに遷移させたいときは、好きなタイミングで自動的に誘導が可能。加えてSalesforceをはじめ、連動できるCRMの種類が充実しているので、ウェビナー参加者を自社サービスへ誘導しやすく、利益拡大の目的で導入するメリットも大きいでしょう。
【料金】
要問い合わせ
【Cisco Webex Eventsのサービス詳細はこちらから】
FreshVoice Webinar
画像URL:FreshVoice Webinar公式サイト
京都市役所やアフラックをはじめ、官公庁や保険会社など、高いセキュリティ性が求められる機関・企業での導入実績が多いのが「FreshVoice Webinar」。オンプレミス型とクラウド型の2種類が用意されているので、セキュリティ性を重視したいならオンプレミス、手軽さを重視したいならクラウドと取り扱うウェビナーの内容に応じてサービスを選べます。
Fresh Voice Webinarは、ウェビナー開催にあたって必要な機材のレンタルプランが用意されているのも魅力です。ウェビナーは初期費用が高額になってしまいがち。そこでレンタルプランを選ぶことで初期コストを抑えてウェビナーを開催できます。
また、Fresh Voice Webinarでは挙手機能を搭載。挙手機能によって、聞きたいことがある人や発言をしたい人が手軽に発言や質問をできます。
ただ、Fresh Voice Webinarの最大視聴者数は50名なので、大規模なウェビナーには向きません。
【FreshVoice Webinarのサービス詳細はこちらから】
Adobe Connect
画像URL:Adobe Connect公式サイト
動画・画像などの資料を多く使ったウェビナーを開催したいときに便利なのが「Adobe Connect」。大手のAdobeが開発したウェビナーツールで、クラウドに動画・画像をアップロードしておけば、いつでもすぐに取り出して使えるのが便利です。過去にウェビナーで使った資料をすぐに取り出して再利用するということもできるので、ウェビナーでマルチメディアを使う機会が多いならAdobe Connectが良いでしょう。
Adobe Connectは最大1,500人が視聴できます。Adobe Connectではルームを分割する機能があり、ウェビナー中にグループワークにも取り組めます。そのため、社内研修や学校の授業などの場面で活躍しそうです。米国国防総省認定レベルのセキュリティが確保されており、長崎大学やニチイなど大手企業や教育機関からの導入実績もあるので安心でしょう。
サービスはオンプレミス型とクラウド型両方を用意。加えて、Salesforceなど連携できる外部ツールも充実しています。柔軟性の面でも優れているので、まだ運用形態がはっきり決まっていない企業でも試行錯誤しながら改善しやすいのが良いですね。
【料金】
14,758円/月
自社に合ったウェビナーツールの選び方
それでは、自社に合ったウェビナーツールを選ぶにあたっては、どんな点に着目するのが良いのでしょうか。ウェビナーツールの選定時に見ておきたいポイントを紹介します。
接続可能人数に余裕があるか
開催するウェビナーの規模に余裕があるかどうかは重要です。目安としては、想定参加者数×2の接続可能人数のツールを選ぶのがおすすめです。
万が一接続可能人数が想定参加者数と変わらないような状態だと、ウェビナー開催時に回線が混雑し、参加者にとってストレスになってしまいます。また、場合によってはサーバー落ちによってウェビナーそのものが開催できなくなる可能性も考えられます。
必要な機能が揃っているか
ウェビナーの内容によって必要な機能は変わってきます。そのため、ウェビナーツールに開催目的に応じた機能が搭載されているかどうかも確認しましょう。
例えば学校の講義ならグループワーク機能や受講者が手軽に質問できるチャット機能、商品説明会なら商品のサイトへ誘導できる機能が必要になります。開催するウェビナーでは、参加者とどのようにコミュニケーションを取るかなどを考え、必要な機能を選定しましょう。
サポート体制が整っているか
とくにウェビナー開催に関するノウハウがない企業ほどサポート体制を重視すべきです。
ウェビナー中に配信が途絶えてしまうなどのトラブルはつきものです。そこでサポートが手厚くない場合、復旧を自力で行わなければいけません。
しかし、ウェビナー側に問題があるのか、それとも自社側に問題があるのかなど特定する作業は大変です。そのため、できれば当日対応のサポートが用意されているツールを選びましょう。
多言語に対応しているか
とくに海外配信を視野に入れている企業は、多言語に対応しているかどうかもチェックしましょう。やはり言語に関しては、国産ツールよりも海外製ツールの方が充実している傾向があります。
英語や中国語などメジャーな言語なら取り扱っているツールは多いですが、中東圏や南米などとなると、取り扱っているサービスは限られてきます。どこまでの国を対象にウェビナーを開催するか目的をはっきりさせて、必要な言語を絞ったうえでウェビナーツールを決めましょう。
まとめ:ウェビナーはツールによって強みが違う!自社に合ったツールを選ぼう
ウェビナーツールは、担当者とユーザーのニーズに合ったものを選ぶことが大切です。
ウェビナーツールは大量配信に向いているもの、サポートが充実していて操作がかんたんなものなど、それぞれが異なる強みを持っています。そのため、ツールを選ぶにあたっては、どんな機能が必要なのか、どの機能・要件を優先するかをよく考えて決める必要があるでしょう。
ここで紹介したウェビナーツールを中心に、ウェビナーの内容に応じて必要な機能が用意されているツールを選んでください。