採用代行の費用相場・人事をアウトソーシングするメリット

「求人を出したものの応募者が少ない」
「ノウハウがなくて人材の採用基準がよくわからない」

こういった悩みを解決するのに心強いのが、採用代行です。採用計画の策定、求人広告の出稿、書類選考などの採用業務全般を依頼でき、自社の望む人材をより高確率かつ迅速に確保できます。

そんな採用代行について、本記事ではサービスの概要や業務内容、メリット・デメリット、料金、おすすめ業者などを紹介します。

採用代行・アウトソーシング(RPO)会社とは?

採用代行とは、企業の採用業務を代行してくれるサービスのこと。RPO(Recruitment Process Outsourcing)とも呼ばれます。

採用業務は、一般的に以下の流れで行われます。

1)採用計画:どんな人材を求めるか、どこでどんなアピールをするか検討する
2)母集団形成:求人を出し、応募者を創出する
3)会社説明会:企業に興味を持つ求職者に対しアピールをする
4)面接:応募者と実際に対面する
5)選考・内定:応募者の中から採用者を決め、内定を出す
6)内定者のフォロー:内定者が企業に定着するようさまざまなフォローを行う

この6ステップが基本となりますが、企業によっては会社説明会がなかったり、面接のほかに筆記試験があったりと内容はさまざまです。採用代行は、この採用業務の一部あるいは全部を代行してくれます。

近年では就職活動の多様化・長期化により、採用にかかる業務量が増加しています。自社のリソースだけでは満足いく業務が行えず、人材不足に悩む企業が多くなりました。

そこで代行業者へ依頼することで、業務を効率化できたり、確実な人材確保できたりといった恩恵を受けられるのです。

採用代行と人材紹介の違い

採用代行と似たサービスに、人材紹介があります。両者は何が違うのでしょうか。

採用代行は、前述の通り「クライアントの採用活動を請け負うこと」。社内の人事部を外部へ切り出すイメージです。

一方、人材紹介は「クライアントと求職者(中途採用者)のマッチングを行うこと」を指します。こちらはあくまで仲介者です。

このように、両者には明確な違いがあります。

採用代行・アウトソーシング(RPO)会社は違法!?

採用代行は違法というのを聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

労働者の募集を第三者へ委託する行為は「委託募集」と呼ばれます。委託募集に際しては、職業安定法第36条・第60条と施行規則第37条により、厚生労働大臣または都道府県労働局長から許可を取らなければなりません。これは、依頼側も受託側も両方です。

ただし、例えば募集や合否決定は自社で行い採用試験の実施だけを依頼するといった場合は、労働者の募集を第三者へ委託したとはいえず、許可は不要です。もっとも、業務内容によっては知らず知らずのうちに法を逸脱する可能性があるため、あらかじめ業者へ合法性を確かめておきましょう。

採用代行・アウトソーシング(RPO)会社に依頼できる業務

業者によって異なる場合もありますが、採用代行会社に依頼できる主な業務内容は以下の通りです。

・採用計画
・求人広告
・応募者管理
・説明会の代行
・面接
・書類選考
・内定者へのフォローなど

以下で詳細を説明します。

採用計画の策定

人材を募集するにあたり、最初に行うのが採用計画です。事前にしっかりと計画を立てておくことで、スムーズな採用業務を遂行できます。

採用業務のプロが担当してくれるため、企業のニーズに合わせつつ、より効率的な採用をアドバイスしてくれることも。決めなければならないことがたくさんあるので、一緒に採用成功を目指して尽力してくれるのは心強いですよね。

<採用計画の主な内容>

内容
採用の目的を明確にする 人手不足解消、事業拡大
ターゲットを明確にする 年齢、資格の有無
予算を決める 広告費、会社説明会の会場費
採用サイトを作成するか否かを検討する 掲載内容、デザイン、記事作成
選考方法を決める 筆記試験の内容、面接回数

求人広告の出稿

志願者を募るために、求人広告を出します。どのような人材をターゲットにするのか、どのようなメッセージが刺さるか、利用媒体は何にするかについて一緒に考えます。

求人サイトの作成~運用

志願者を募るために、求人サイトを作成します。サイトに求人情報を載せることで、より多くの情報を広範囲の就活生に見てもらえるでしょう。

また、作成後の運用も請け負います。どのくらいの人がサイトを見ているか、閲覧者を伸ばすためにはどうすれば良いのかなどを考えながら運用を行います。

応募者の管理

履歴書・職務経歴書などの重要書類の管理や、面接スケジュールの管理なども行ってくれます。

採用業務は1日で終わるものではないため、必要な書類はもちろんスケジュールの管理は非常に重要です。

中途採用で1~2名の応募者に対応する程度であれば苦になりませんが、新卒採用や事業拡大などで大量募集をかけた時には管理が大変。そんな苦労を全部採用代行に任せられるのは多忙を極める人事の方にとっては嬉しいポイントですよね。

会社説明会

会社説明会は、求職者に企業アピールができる絶好の機会です。有意義な会にできるよう、採用代行サービスがいろいろなサポートを行ってくれます。

例えば、
・資料の準備
・会場の準備
・受付
・当日の司会進行
・企業の説明

など、雑務から企業説明まで一貫してお任せできます。

自社社員の企業説明だと、どうしても企業本位な説明になってしまいがち。しかし、採用代行であれば採用のプロが客観的な目線を交えつつ説明してくれるので、説得力が期待できます。

面接

「面接に不慣れで自信がない」

このような場合、面接の代行もしてくれます。業者によりますが、人事の経験者やキャリアカウンセラーに代行を頼むこともできます。

書類選考

応募者が多い場合、書類選考にはかなりの時間が必要になるので、代行サービスを利用することをおすすめします。選考基準の策定も依頼可能です。

合否決定・内定者フォロー

内定者の管理や教育など、内定後のフォローも依頼できます。具体的には、メールや電話でのコミュニケーション、研修会や社員交流会を企画します。

採用代行・アウトソーシング(RPO)会社へ依頼するメリット

次に、採用代行会社へ依頼するメリットを3つ解説します。

外部の高度なノウハウを活用できる

1つめは、外部の高度なノウハウを活用できること。

採用代行会社は、採用業務に特化した知見を豊富に持っています。これにより、自社だけで試行錯誤するよりもスピーディーかつ確実に、求める人材を見つけられるのです。

コア業務へ集中できる

2つめはコア業務へ集中できること。

採用活動には多くの手間がかかるため、とくに繁忙期には自社のコア業務に支障をきたす場合もあります。採用代行を利用すれば自社のリソースに余裕が生まれ、その分をコア業務に集中させられます。

内定後のフォローや入社後の教育まで依頼できる

3つめは代行会社にもよりますが、内定後のフォローや入社後の教育まで依頼できることです。

質問対応や交流会、メールでのコミュニケーション、入社前教育などを通じて、入社後の業務遂行をスムーズにできるよう準備してくれます。

採用代行・アウトソーシング(RPO)会社へ依頼するデメリット

次に、採用代行会社のデメリットを3つ解説します。

自社に採用ノウハウを蓄積できない

1つめは、自社に採用ノウハウを貯められないこと。

採用業務を外部へ委託するわけですから、自社の社員が採用ノウハウを得ることは難しいです。そのため、採用戦略や業務の現状などを定期的に共有する機会を設けるのが望ましいでしょう。

代行会社との連携でミスが起きやすい

2つめは、代行会社との連携でミスが起きやすいこと。

例えば、間違った採用基準が伝わった場合、企業が求める人物像とは異なる人が採用されてしまいます。曖昧な言葉だと特に起こりやすいため、連絡内容は具体化するのを心がけましょう。

内製よりもコストが高くつく可能性がある

3つめは、内製よりもコストが高くつく可能性があること。

採用代行会社は質の高い知見を有しているため、それ相応の費用がかかります。しかし「コストが高くとも良い人材を確保したい」という場合には、代行会社の利用をおすすめします。あくまで費用対効果で考えましょう。

採用代行・アウトソーシング(RPO)会社の料金体系

採用代行の主な料金体系は以下の2種類です。

<従量制>
内定1件または案件1つごとに料金が発生します。

<月額制>
自社に合わせてオーダーメイドするプランが多いです。各業務内容と月額料金は以下の通りです。

・媒体管理:5万円~70万円
・選考日程調整:5万円~
・面接官代行:30万円~
・発着信対応:月額5万円~

実際のところは業者によって大きく異なるため、自社に必要な業務を明確にした上で問合せ時に確認しましょう。

採用代行・アウトソーシング(RPO)で人気の会社:①大手

ここからは、採用代行で人気の会社を紹介します。まずは大手から。

株式会社ネオキャリア

画像:株式会社ネオキャリア

「株式会社ネオキャリア」は、5,000社以上の支援実績を持つ採用代行会社です。

同社の強みは対応が迅速なことです。例えば、応募受付から30分以内の面接設定や、土日祝・夜間の即時対応など。これにより、応募者を取りこぼさなくなりますし、応募者から信頼されやすくもなりますね。

また、自社で3つの大型コールセンターを保有しており、災害などの緊急時でも採用者と連絡が途切れる心配はありません。

【料金】
月額10万円前後~(実施業務内容、期間などにより異なる)

【株式会社ネオキャリアはこちらから】

HIGH-FIVE[HR](株式会社クリーク・アンド・リバー社)

画像:株式会社クリーク・アンド・リバー社

株式会社クリーク・アンド・リバー社は、30年以上の歴史を持つ会社です。クリエイターやIT系人材に特化したノウハウが豊富で、デザイナーやエンジニアを求める企業におすすめ。

採用にまつわる業務をトータルで依頼できるほか、選考官トレーニングなども行ってくれるため、将来の内製化も視野に入れられます。

【料金】
・要見積もり

【HIGH-FIVE[HR]はこちらから】

採用代行・アウトソーシング(RPO)で人気の会社:②新卒採用に強い

次は、新卒対応に強い採用代行会社を2つ紹介します。

株式会社学情

画像:株式会社学情

「株式会社学情」は、20代の人材の採用に強く、伊藤忠やサントリー、アマゾンといった有名企業にも利用されています。

採用業務をトータルで依頼できるのはもちろん、新卒向けイベントも充実。例えば、日本最大級の就活イベント「インターンシップ博」、短時間で小人数とだけ面会する「就活サポートmeeting」など。

40年以上の経験を有する業者ということで、豊富な採用ノウハウによる確実な人材確保が期待できます。

【料金】
・要見積もり

【株式会社学情はこちらから】

株式会社キャリアマート

画像:株式会社キャリアマート

「株式会社キャリアマート」は19年の実績を持つ採用代行会社です。年間支援社数は約680社。規模や業界を問わず、さまざまな企業に利用されています。

同社は創設早期から採用管理システムを導入しており、スカウト配信や応募者管理などをミスなく迅速に行えます。また、他社からの乗り換え時には前年の採用状況を無料で分析し、現在の市況も踏まえた最適な採用プランを提案してくれます。

【料金】
・要見積もり

【株式会社キャリアマートはこちらから】

採用代行・アウトソーシング(RPO)で人気の会社:③中途採用に強い

次に、中途採用に強い採用代行会社を2つ紹介します。

キャリコネ転職(株式会社グローバルウェイ)

画像:キャリコネ転職(株式会社グローバルウェイ)

「キャリコネ転職」の大きな強みは、職種や業界ごとのスペシャリストが採用活動をサポートしてくれる点です。自社に合った採用計画や選考により、ミスマッチのない雇用ができます。

また、同社は就活メディアやニュースサイトを運営しており、顕在層だけでなく潜在層へのアプローチも可能です。Webサイトや広告ではリーチできない、隠れた優秀な人材が見つかる可能性がアップしますよ。

【料金】
・要見積もり

【キャリコネ転職はこちらから】

マンパワーグループ株式会社

画像:マンパワーグループ株式会社

「マンパワーグループ株式会社」は、採用代行の人員配置に特徴があります。「社外からサポートするオフサイト型」「社内に常駐するオンサイト型」「オフサイト型とオンサイト型を組み合わせたハイブリッド型」の中から、クライアントの要望や現状に合った業務体制を構築します。

また、採用業務の一括委託だけでなく、一部の業務のみの委託も可能です。自社の現状に合った依頼の方法を選べるのは大きな魅力ですね。

【料金】
・サービスによる。オンサイト型ならスタッフ1人につき100万円/月ほど

【マンパワーグループ株式会社はこちらから】

Caster Biz recruiting

画像:Caster Biz recruiting

「Caster Biz recruiting」は、累計350社以上の支援実績を持つ、オンライン採用代行サービスです。

最大の強みは、自社開発の採用管理ツールで算出したデータを根拠に採用活動を行うこと。論理的に求職者の募集や選考を行うため、ミスマッチが起きにくくなっています。

【料金】
・初期費用:11万円
・あらゆる企業に対応するREGULARプラン:月額41.8万円 3ヶ月からの契約
・採用力を上げたい企業向けのPREMIUMプラン:月額 72.6万円 3ヶ月からの契約

【Caster Biz recruitingはこちらから】

採用代行・アウトソーシングにもオンラインアシスタントを!

画像:フジ子さん

オンラインアシスタントとは、Web上のやりとりを通じてクライアントのバックオフィス業務全般をサポートするサービスのことです。

採用については、求人広告出稿や面接スケジュール調整といった基本的な業務を代行できます。また、入社手続きや勤怠管理も可能なため、採用後も社内の人事部のように活用可能です。

***
本ブログを運営するオンラインアシスタント「フジ子さん」では、業界水準のおよそ半額というリーズナブルさで貴社の採用業務を代行します。月50時間実働の場合、相場が20~25万円ほどなのに対し、フジ子さんなら13.2万円。※2023/11/1より新価格。コストを大幅に抑えられます。

業務品質の高さも強みで、クライアントの継続利用率は90%以上。高い実務能力を持ったスタッフが、速やかに業務を遂行します。

また、人事だけでなく経理や秘書、Webサイト運用といった事務系全般を代行可能です。

無料トライアルを実施していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【フジ子さんはこちらから】

採用代行・アウトソーシング(RPO)会社比較表

これまで紹介した業者のまとめとして、以下に比較表を置いておきます。

ターゲット 委託範囲 特徴 料金
株式会社ネオキャリア 新卒・中途・アルバイト ノンコア業務 対応の迅速さ 10万円/月~
HIGH-FIVE[HR] 中途 採用業務全般 クリエイターやIT系人材に特化 要見積もり
株式会社学情 新卒・中途 採用業務全般 就活イベントが充実 要見積もり
株式会社キャリアマート 新卒・中途 採用業務全般 システムによる迅速な対応 要見積もり
キャリコネ転職 中途 採用業務全般 潜在層へのアプローチが得意 要見積もり
マンパワーグループ株式会社 新卒・中途・アルバイト 採用業務全般 委託範囲・業務体制が幅広い 要見積もり
Caster Biz recruiting 新卒・中途 採用業務全般 独自システムによる理論的な採用活動 初期費用11万円~
フジ子さん 新卒・中途 ノンコア業務 入社手続きや勤怠管理等も可能 要見積もり

採用代行・アウトソーシング(RPO)会社の選び方

ここからは、採用代行会社の選び方を3つ紹介します。

実績は確かか

1つめは実績は確かかどうか、を確認しましょう。

採用ノウハウは一朝一夕に蓄積されるものではありません。ノウハウの豊富さを図るものさしとして、業者の実績は必ずチェックしましょう。

コミュニケーションが取りやすいか

2つめはコミュニケーションが取りやすいか。

業務量の多い採用では、業者と連絡を取り合う機会が多くなります。これが滞ると、認識のズレが生じて思うような人材を雇用できなくなる恐れも。

どんな方法で連絡を取るか、いつ連絡が取れるかなど、コミュニケーション面についてもしっかり確認しておきましょう。

自社の希望をすべてカバーしているか

3つめは、自社の希望をすべてカバーしているか。

代行会社によって対応可能なサービスは異なります。事前に自社が何を依頼したいのか、どんな課題を解決したいのかを明確にし、それに合った業者選びを心がけましょう。

まとめ

今回は採用代行について、サービス内容やメリット・デメリット、料金、おすすめの代行会社などを紹介しました。

採用に割く人員が足りない、採用ノウハウがないといった場合に、採用代行は大いに役立ちます。労働人口が減り、就活の形態が多様化している今、必要な人材を確保するために彼らの専門的な知見を導入してみてはいかがでしょうか。

本記事が参考になれば幸いです。