近年、応募者の面接まで依頼できる、採用代行サービスが注目を集めています。その背景の1つは、少子高齢化による人材不足です。
人口の減少により応募者の総数が減っているため、そのしわ寄せとして人材が集まらず、採用活動が長期化している企業もあります。
「面接対応の余裕がない」「内定辞退者が多く、採用活動が長引いてしまう」「希望の人材が来てくれない…」
そのようなお悩みの解決策として「採用代行」があります。
今回は採用代行について解説します。中でも特に重要な「面接代行」にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
採用代行サービスとは
採用代行サービス(RPO:Recruitment Process Outsourcing)とは、採用業務を全て、または一部を外部に委託するサービスのことです。
採用活動には、大きく3つのステップがあります。
- 採用計画・戦略立案
- 募集
- 選考(応募者対応)
従来は、以上の全ての業務を企業の人事部が行うのが一般的でした。
しかし近年、SNSや求人サイト、広告、人材エージェントの活用など、各種手段を駆使した採用活動が必須となっています。その背景にあるのは、人材の採用難です。
少子高齢化で新卒採用が難しくなった昨今、中途採用が一般化しました。しかし、人材が就職先を選びやすくなったのも事実で、企業が内定通知を出しても辞退されるケースも少なくありません。
これは採用担当者の負担増だけでなく、人材不足にも拍車をかけています。
そこで注目されているのが、採用活動に関わる各種業務を外部の代行事業者に依頼する採用代行です。
複雑化した業務をプロに任せることで採用担当者の負担を軽減し、効率的な採用活動を行うことが期待できます。
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採用代行サービスで重要な面接代行
採用代行の中でも、主に応募者と直接関わる工程を担うのが、面接代行です。
面接は、採用業務の中で直接応募者を見極める重要な機会であり、その分事前準備に時間を必要とします。しかし、面接をプロに依頼すれば時間を抑え、他の業務に集中することが可能です。
さらに、面接代行のサービス内容は、面接を行うだけではありません。多くの採用代行会社が企業が求める評価基準のすり合わせや、スケジューリングなどにも対応しています。
それでは、具体的にどのような業務を代行可能なのでしょうか。
採用代行サービスの業務内容
採用代行会社によって異なりますが、一般的な業務内容は以下の通りです。
求める人材像のすり合わせをする
まず、求める人材像について企業と採用代行会社とで打ち合わせをします。そうすることで認識のズレをなくし、代行サービス全般の効果を高めることが可能です。
具体的には、人材を採用したい職種や採用活動の課題、求める人材像、将来の展望などを広く押さえ、それらをもとに人材像の要件を言語化していきます。
この工程をおろそかにすると、何度もリテイクが必要となり採用期間が長引く原因にもなります。そのような事態を避けるために、より具体的な人材像を自社で改めて用意しましょう。
この時、採用したい人材だけではなく不採用のポイントなども決めておくと、より人物像の解像度が高くなります。
質問内容や評価基準、計画を決める
次に、面接における質問内容や評価基準を詳細に定め、採用計画をたてていきます。この時、1の工程で見えなかった「求める人物像」をより明確化することが期待できます。
企業側で具体的な質問内容を決められない場合は、採用代行会社と相談しながら決めることも可能です。面接のプロ視点で、見極める方法なども教えてもらうとよいでしょう。
面接を実施する
続いて、いよいよ面接代行を実施します。スケジューリングや応募者とのやり取りも、大抵は採用代行会社に依頼可能です。
応募を受け付けて書類選考を実施、面接日の調整なども採用代行会社がスムーズに行うため、応募者の面接までの待ち時間が短縮できます。
その結果、他社の合格を理由とした内定辞退率を抑えることも期待できます。
評価・レポートを共有する
面接代行を実施したら、評価・レポートを共有してもらいましょう。
評価基準に基づくレポートのほか、オンライン面接の場合は、録画や録音の共有もします。
企業側は採用代行会社の報告に基づいて、応募者の合否判断を行うだけです。
面接代行がおすすめの企業とは
面接代行を依頼しても、あまり成果が得られないと意味がありません。そのような事態にならないためにも、自社の採用活動で面接代行の利用が適切かどうか、押さえることが大切です。
面接代行サービスの導入向きか否かについては、以下のチェック項目でご確認ください。
- 応募後の面接率が低い
- 応募から内定まで1ヵ月以上かかっている
- 内定辞退率が高い
- 面接での評価基準(選考理由)が統一化されていない
- 採用担当者が不足している
以上のチェックに多く当てはまる企業は、面接代行サービスがおすすめです。理由については、次の章にてメリットと共に解説します。
面接代行を依頼するメリット
採用代行サービスに面接を依頼するメリットは以下の通りです。
内定辞退者の削減できる
メリットの1つめは、内定辞退者を削減できることです。応募から面接日までの期間が伸びるほど、面接の参加率が減少すると言われています。
しかし、面接代行サービスを利用すれば計画的な採用活動ができるため、応募から面接までの期間を短縮可能です。
また、複数の企業へ応募している場合、先に他企業で採用通知を受け取ると、辞退率が高まります。早く職場を決めたい応募者は、合否結果が早く分かった企業を選びやすくなるからです。
採用担当者の負担を減らす
2つめは、採用担当者の時間や労力といった負担を減らせることです。採用業務に実際にかかる時間は、面接中の時間だけではありません。
スケジュール調整や面接の待機時間、評価、合否決定まで含めると、膨大な時間が必要となります。その点、面接代行サービスを利用すると、可視化された評価データを元に合否を決定するだけです。
かなりの時間的なコストの削減になるため、採用担当者は他の重要な案件に集中できるでしょう。
採用基準が統一する
3つめは、個々人による採用基準が統一することです。
面接官が複数いる場合、個人的な好みや印象などで評価に差が出てしまう可能性は捨てきれません。採用代行会社が、事前に決めた質問内容や評価基準によって評価するので、公平な採用が可能になります。
プロ目線での評価やFBをもらえる
4つめのメリットは、採用のプロから意見をもらえることです。
実際に自分が面接をするとなると、どのような点に注目したら良いかわからない場合があります。その点、多くの経験とノウハウのある採用代行会社だからこそ、気がつけることがあるでしょう。
依頼した代行業者の報告をもとに、自社の採用活動方法などの改善も見込めます。評価やFBなどを後から自社で検討する際に参考にすることで、自社の採用ノウハウの向上にもつながります。
面接代行を依頼するデメリット
メリットだけではなく、デメリットも確認してみましょう。
自社の魅力が伝わりにくい
デメリットの1つめは、自社の魅力が伝わりにくい場合がある点です。
採用面接は、応募者を選ぶだけではなく、応募者に自社を選んでもらう場でもあります。自社の魅力を誰よりも伝えることができるのは、やはり自社社員です。
外部業者では、その魅力を伝えきれない可能性もあります。そのため、事前の自社業務の魅力や価値観のすり合わせはとても重要になります。
認識にズレがあると欲しい人材が集まらない
2つめは、理想の人材像が明確に伝わっていない場合、欲しい人材が集まらないことです。採用代行会社に面接代行を任せきりでいると、認識のズレがおきる場合があります。
認識のズレは、欲しい人材を採用できないうえに、採用業務の長期化につながります。そのため、事前に細かな情報共有を行うことが、とても重要です。
内定者との関係性が構築できない
3つめは、直接対面することがないため、内定者との関係性を構築できないことです。面接代行の全てを業務依頼すると、内定者と直接会うのは入社当日ということも少なくありません。
入社前から顔を合わせたい、人となりを見たいなどの希望がある場合は、一次面接だけをお願いし、二次面接は自社で行うということも可能です。
採用活動のどこまでを依頼するのかについては、事前の打ち合わせで決めましょう。
委託業者の選定が難しい
最後のデメリットは、採用代行会社の選定が難しいことです。
採用代行会社を選ぶには、どのようなサービスがあるのか、自社の目的にあっているのかを、Webサイトや資料を複数比較検討する必要があります。
それでは、面接代行サービスを検討する際にどのような点に注目したらよいのでしょうか?次の章で詳しくみていきます。
採用代行サービス(面接代行)の選択ポイント3つ
採用代行会社によって、代行を依頼できる業務内容に違いがあるため、複数の代行事業者の資料を比較検討することが大切です。
ここでは、採用代行会社を選ぶポイントを3つ紹介します。
1.提供可能サービスが自社とマッチしているか
代行事業者によって代行できるサービスはさまざまです。
面接の日程調整だけで、面接代行は提供していない場合もあります。中には面接だけでなく、自社の採用課題の解決策を提案してくれる事業者もいます。
求めるサービスの形を比較して、最もあっている業者を選択しましょう。
2.情報共有の方法や頻度があっているか
採用活動における認識のミスマッチを避けるためには、密な情報共有が不可欠です。
面接から採用までのラグが少ないことが、採用率の向上につながるとメリットの項目でもお伝えしました。このラグを短くするためにも、適切な情報共有方法やタイミングなどを、改めて具体的に決めておくとよいでしょう。
3.近い業種で実績があるか
業種によって、求める人物像や募集方法なども違います。
せっかく採用代行を頼んでも、応募者が集まらず内定者を獲得できないこともあり得ます。そのような事態にならないように採用代行会社の実績を確認しましょう。
資料などで実績を確認し、近い業種で実績のある業者を選択することをおすすめします。
ここまで、面接代行の選択ポイントについてみてきましたが、「ピンポイントで採用業務を頼みたい」「コストを抑えて面接代行のサポートをしてもらいたい」という方もいるでしょう。
そこで続いて、オンラインで対応可能なおすすめの方法を紹介します。
面接代行も可能!フジ子さんの採用代行業務とは?
バックオフィス業務を代行できる、オンラインアシスタントサービスのフジ子さんでは、採用代行業務も頼むことが可能です。
頼める業務は、主に以下の通りです。
- 採用計画・戦略立案
- 募集(スカウトメール・求人掲載文作成・SNS採用など)
- 選考・応募者対応
- 内定後(内定者の研修実施・企画のご提案、契約書送付など)
特に選考・応募者対応では、面接をするだけではなく、以下のようなことも対応可能です。
- 書類選考・スクリー二ング
- 適性検査・筆記試験の送付・採点
- 応募者メール対応
- 面接での質問のご提案
- 会社説明会の会場手配・司会進行(オンライン開催のみ)
- 進歩管理
- 合否連絡
業務量に応じてプラン変更ができるため、採用業務の繁忙期や閑散期に合わせて更にコストを削減できます。
フジ子さんの1番の魅力は、必要な部分を必要な時だけ依頼できることで、採用業務だけでなく、一般事務から専門的な業務も依頼可能です。
詳しくは、下記よりご参照ください。
まとめ:面接代行で採用活動を改善しよう!
面接代行は事業者によって、対応範囲はさまざまです。中でも、採用担当者の「手が回らないあの業務」を必要なだけ依頼できるのがオンラインアシスタント「フジ子さん」です。
面接代行の他にも、SNS採用などの採用業務、一般事務、経理、秘書/総務、人事、Webサイト運用など、契約時間内であれば、必要な時に必要なだけ業務を依頼できるのが強みです。
興味のある方は、以下より詳細をご確認ください。