経理ってどんな仕事?業務一覧や必要なスキルなどを解説!!

経理は企業のお金を管理する重要な仕事です。ただ、企業のお金に関する書類を作る仕事ということは理解していても、具体的にどんな仕事をするかイメージが湧かない人もいるのではないでしょうか。

企業経理を目指すなら、具体的な仕事内容を把握し、それに合ったスキルを身につける必要があります。そこで本記事では、
・経理とはどんな仕事か
・会計とはどう違うか
・取得しておくと良い資格は何か
解説していきます。

経理ってどんな仕事?日次・月次・年次の各業務一覧

経理の仕事には毎日行う「日次業務」、日時業務で作成したデータをまとめたり、その月に発生した支払いを行ったりする「月次業務」、そして月次業務のデータをまとめて決算などのタイミングで必要となる書類の作成や手続きを行う「年次業務」があります。それぞれ具体的にどんな業務を行うのか見ていきましょう。

日次の業務

日次業務では、1日に発生する会社のお金の流れを記録・管理します。具体的な業務内容は以下の通り。

・現金・物品の出納管理
・経費精算
・伝票記帳・整理
・売掛金・買掛金の管理

日次業務ではこれらのデータをExcelなどのソフトを用いて記録します。

月次の業務

月次業務は、日次業務でつけた記録を1ヶ月分にまとめて、その際に発生した支払いを行ったり、取引先からの支払いを確認したりします。月次業務は前半・後半によって業務内容が異なります。

前半は主に前月分の決算書の作成や、支払い・入金の確認がメインです。また、住民税や源泉所得税の支払いが10日までなので、税金の支払いも行います。

月の後半になると、業務は支払いがメインとなります。具体的には前半でまとめたデータをもとに、社員の給与の支払いや取引先への入金、請求書の発行、社会保険料の納付などを行います。

年次の業務

年次業務では、月次業務でまとめたデータを1年分にまとめて、それを報告したり、税金関連の手続きを行ったりします。

一般的に企業が決算を行うのは年度末にあたる3月頃です。そのため、決算に関わる書類は1月頃から作成をする必要があり、この時期が経理の繁忙期となります。

年次業務の内容については、次の段落にて詳しく紹介します。

経理ってどんな仕事?年間の業務スケジュール

それでは、経理の仕事を年単位で見るとどうなっているのでしょうか。経理の年間業務スケジュール(3月決算の場合)を見てみましょう。

4月 決算に必要な財務諸表などの資料の作成役員報告
5月 確定申告株主総会
6月 ボーナスの計算・振り込み
7月 保険の更新保険料・年金の決定
8月
9月
10月 保険料の支払い
11月
12月 ボーナスの計算・振り込み年末調整
1月 保険料の支払い固定資産税の計算・申告源泉徴収票の発行・提出
2月
3月 実地棚卸

税務申告

税務申告は決算から2ヶ月以内と定められています。例えば3月が決算だったら5月までに申告・支払いを済ませなければいけません。万が一期限までに税務申告を終えられない場合は、手続きをして期限を延長する必要があります。

実地棚卸

実地棚卸とは、企業が保有しているものの在庫を実際に見て確認する作業を言います。在庫の量を正しく把握し、利益を算出しないと、支払った税金の額が本来多かった場合はまだ良いですが、少なかった場合、過少申告とみなされてしまいます。そうなると、ペナルティが課され、本来支払うべき金額よりも多い金額を支払う必要が出てくるので、実地棚卸を行って、正しい在庫を確認しなければいけません。

また、実地棚卸には無駄に在庫を増やしすぎない役割もあります。しっかり在庫の量を把握していないと、気づいた頃には在庫が売り切れない量になっている可能性もあるでしょう。そこで実地棚卸を行うことで、正確な在庫の量を把握し、仕入れすぎを防げます。

経理と会計は何が違う?

経理と似ている仕事が会計です。そもそも経理と会計は同じものと思っている人もいるのではないでしょうか。

広辞苑によると会計は、
①金銭・物品の出納の記録・計算・管理。また、その担当者。
②企業の財政状態と経営成績を取引記録に基づいて明らかにし、その結果を報告する一連の手続き。また、その技術や制度。企業会計。
と記載されています。①を見ると、記録・計算・管理という部分では経理と同じです。
出典:会計┃広辞苑無料検索

経理は日々のお金の流れを記録し、書類を作成するのに対して、会計には経理の業務に加えて、作成した資料をまとめて報告する役割もあります。よって経理の仕事は会計の一部に含まれると言えるでしょう。

共通する業務範囲が多いことから、中小企業を中心に経理と会計を分けていない企業も多いです。そして企業規模が大きくなり、記録しなければいけない取引の量が多くなると、経理と会計を分けるのが一般的。

いきなり大手企業の経理を目指すのは難しいので、経理への就職・転職を希望しているなら会計に関する知識も身に着けておくと良いでしょう。

経理の仕事で必要なスキル

経理の仕事をするにあたっては、資格を取得する以前にまず適性を判断することが大切です。自分の性格や得意なことが経理に向いていないのに、無理に経理を目指しても長続きしない可能性が高いでしょう。それでは、経理の仕事で必要なスキルを確認しましょう。

わかりやすい資料を作成するスキル

経理で作成した書類は様々な部署の人が閲覧します。そのため、シンプルでわかりやすい書類を作れるスキルが大切です。特に財務諸表など株主総会で公表する書類は、株主がその時間内である程度内容を理解できるように作る必要があるでしょう。

細かい数字を正確に把握・記帳するスキル

経理の仕事では、細やかさが重要となります。経理は毎日のお金の出入りを地道に記録し、正確に把握する仕事。1円でも誤差が出たとして、それが積み重なれば大きな誤差になってしまいます。

また、社員の給与を少なくもしくは多く支払ってしまったとなれば、給与の返還を求めたり、追加で支払いを行ったりと手間がかかってしまいます。特に支払った給与が少ない場合は大問題でしょう。

そのため、経理の仕事にはミスがあってはいけません。よって丁寧に記帳を行い、しっかりと確認する正確性が必須です。

社内の各部署と円滑にコミュニケーションを行うスキル

経理は様々な部署の人と関わるので、円滑な人間関係を構築できるコミュニケーション能力も必要です。経理の仕事は営業など他の部署の人の報告のもとに行われます。

また、決算や税務申告の時期が近づいてくると、公認会計士や税理士など社外の人と関わる場面も出てきます。そのため、経理の仕事では社内外の人とコミュニケーションを取り、必要な情報を伝えたり、聞いたりする能力も欠かせません。

経理の仕事で役立つ資格

経理の仕事に就くには、関連資格を取得していた方が有利です。それでは、経理の仕事で役立つ資格を見ていきましょう。

日商簿記検定

画像URL:日商簿記検定公式サイト

経理を目指すにあたって必ず取得しておきたいのが「日商簿記検定」です。日商簿記検定では3級から1級が用意されています。

無資格でも応募できる求人もありますが、多くの経理の求人は日商簿記検定2級以上が条件となっています。この資格を持っているだけで応募できる求人の選択肢が大幅に広がるので、2級を目標に取得しましょう。

2級で出題される内容は、決算書を作成するために必要な知識が問われる「商業簿記」と、原価計算などの知識が問われる「工業簿記」の2種類です。

合格率は15%〜40%と、試験によって合格率の差が大きい資格ですが、難関資格であることには変わりありません。勉強時間は200時間が相場と言われており、特に実務経験が無いならじっくり勉強をして2級の取得を目指しましょう。

また、いきなり2級を目指すことに不安があるなら、商業簿記しか出題されない3級から挑戦してみるのもおすすめです。

ビジネス会計検定

画像:ビジネス会計検定公式サイト

会計として活躍できるチャンスが欲しいなら、「ビジネス会計検定」を受験するのも良いでしょう。簿記検定は財務諸表を作成するための知識が問われるのに対し、ビジネス会計検定では財務諸表を読み取って分析するスキルが問われます。

ビジネス会計検定のメリットはビジネスで発生するお金に関して幅広い知識が身につく点です。それに、3級では財務諸表の基本的な読み取り方、2級で連結財務諸表の読み取り方が問われます。そのため、簿記2級の勉強に少し手を付けてみたけれども難しくて理解できないなどといった際に、基礎固めとしてビジネス会計検定の勉強をしてみるのも良いでしょう。

ただ、ビジネス会計検定は簿記検定と比べると新しくて知名度も低いです。そのため、経理を目指して資格を取得するなら、まず簿記検定の勉強を優先するのをおすすめします。

まとめ

経理は会社のお金の流れを正確に把握するために欠かせない仕事です。そのため、大手企業から中小企業まで幅広い規模の企業の求人がたくさんあり、勉強さえすればどんな人でも目指せる職種と言えるでしょう。

ただ、経理を目指すにあたって、本当に自分に経理の適性があるかどうかを確認することと仕事内容を深く理解することは重要です。以下のリンクにて経理の大きな仕事である給与計算について解説しておりますので、より詳しく経理の仕事について知っていきたい方はぜひ読んでみてください。

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