ハローワークで自社の求人を掲載したいと考えていても、どのように出したらいいのかわからないと悩む方も多いのではないでしょうか。
ハローワークの求人は、窓口の簡単な手続きで掲載できます。しかし、求人申込書の書き方によっては、「希望する人材が集まらない」「応募が全く来ない」という事態を招きがちです。
そこで本記事では、ハローワーク求人の出し方について、失敗しないコツや費用、必要なものを解説していきます。
目次
ハローワーク求人の出し方
まずは、ハローワーク求人の出し方を解説します。
①管轄のハローワークへ行く
求人を掲載するためには、事業所の住所を管轄しているハローワークで手続きを行う必要があります。管轄のハローワークでしか受け付けてくれないため、下記のサイトで確認しておきましょう。
②事業所登録をする
初めてハローワークで求人を掲載する場合は、事業所登録が必要です。ハローワークに行くと事業者登録用の用紙がありますので、必要事項を記入し提出しましょう。
事業者登録に必要な情報は、事業所名・住所・代表者名などに加え、事業内容や会社の特徴、育児休暇制度の利用状況などです。
記入する項目数が多いため、事前に内容を把握し、まとめておく必要があります。窓口でこれらの作業を行うより、ハローワークインターネットサービスを使って仮登録しておくほうが間違いも少なく楽です。
仮登録は、ハローワークインターネットサービスの「事業所登録・求人申込み(仮登録)」から行えます。
登録した内容は今後求人を掲載する際に、自動で求人情報・求人票に反映されます。
③求人申込書を作成し提出
次に求人申込書を作成して提出します。こちらも事業者登録と同様にインターネットでの仮登録が可能です。
求人申込書は雇用形態や労働条件、給与や休日、加入保険といったものまで詳しく正確に記載しなければならないため、インターネットで落ち着いて入力したほうが間違いも少ないでしょう。
④求人票と事業所確認票を受け取る
求人申込書が受理されたら、求人票と事業所確認票(初めての方のみ)を受け取りましょう。受け取りの期限は、原則受理した日の翌々月までとなります。
⑤ハローワークに求人情報が反映される
受理されて入力が終われば、下記3箇所に求人が提示されます。
- ハローワーク内の求人情報端末、掲示板、新着求人掲示板など
- ハローワークインターネットサービス
- 検索サービス「Indeed」
このようにハローワークに求人掲載すると、ハローワーク内はもちろん、求人情報の検索エンジン「Indeed」にも掲載されます。
Indeedは、求人情報専門の検索エンジンです。ハローワークのインターネットサービスに求人が掲載されると、無料でIndeedに掲載されますから、求職活動をする人の目に触れる機会が多くなります。
ハローワーク求人の有効期限は翌々月末
ハローワーク求人の有効期限は、原則として求人が受理されてから翌々月末までとなります。応募者が多い場合や、何らかの理由があり募集を辞めたい場合は、取り消しが可能です。
また、有効期限が迫っても応募者が少なく採用に至らなかった場合は、追加でさらに3ヶ月掲載できます。
ハローワークインターネットサービスを利用してみよう
ハローワークインターネットサービスは、窓口で行う手続きをネットで行えるため非常に便利なサービスです。待ち時間や手間を省くためにもぜひ利用してみましょう。
本項では、ハローワークインターネットサービスについて解説します。
ハローワークインターネットサービスでできること
ハローワークインターネットサービスでできることは、下記の4つです。
- ハローワークの利用(事業所登録・求人申込み)
- 求人者マイページの利用(求人の申込み(仮登録)、求人内容の変更、選考結果の入力、求職情報検索など)
- 事業主向けの各種セミナーなど、イベント情報の検索
- 雇用保険の手続きや助成金の案内チェック
ハローワークインターネットサービスを利用すれば、求人内容の変更、取り消しが可能です。
求職者マイページでは、事業所の画像やパンフレットなどの画像情報も掲載できます。応募者の管理や選考結果のハローワークへの連絡も、オンライン上で手続き可能です。
また、ハローワークに求職者登録した人の経歴や資格なども検索できます(公開を望んだ人が対象)。気になる求職者がいた場合、ハローワークを通して直接連絡してもらうことも可能です。
条件を満たせば手続きがスムーズになる
ハローワークインターネットサービスは、下記の条件を満たすことで利用可能です。
- 事業所情報と事業所地図を登録済み
- ハローワークで求人を申し込んだことがある
- 現在または過去に、求人申込みの内容が法令違反やハローワークからの指示を受けていない
ハローワーク求人を出す費用は無料!
ハローワークは厚生労働省が運営するサービスですから、求人は無料で掲載できます。民間運営の求人サイトのように、広告料や採用後に費用が発生することはありません。
ハローワーク求人で失敗しないコツ
ここからは、ハローワーク求人で失敗しないコツを紹介します。
求める人物像を明確にする
まずは「求める人物を明確にする」ことです。自社が求める人材像が曖昧なまま採用活動を行うと、入社後のミスマッチを引き起こします。
しかし、求める人物像を明確にして記載することで、応募者が自分とマッチするかどうかを事前に確認できます。
例えば、「経験者優遇」「情熱のある方」といった言葉だけで記載するよりも、
「業界経験5年程度、向上心がありキャリアアップを考えている方に新製品の企画開発を率いて欲しい。できれば、AIやLotの知識のある人が望ましい」
このように書くほうが具体的です。
企業にとっても「とりあえず受けてみよう」といった不要な応募が減り、応募者の質が向上するでしょう。
仕事内容や労働条件は具体的に記述する
次に、「仕事内容や労働条件が細かく書かれていること」も重要なポイントです。
募集背景、職場環境、具体的な仕事内容を記載すれば、求職者が働き方をイメージしやすく、マッチ度をアップすることができます。
特に雇用条件、就業時間、休日などの労働条件にミスマッチがあると離職率が上がるため、できるだけ詳しく書くようにしましょう。
求人PR情報の項目を有効活用する
ハローワークで登録する求人情報には、「求人PR情報」という項目があります。求人PR情報は求人票には記載されませんが、ハローワークインターネットサービスやハローワーク内のパソコン(検索・登録用端末)、求人・事業所PRシートなどに掲載されます。
求人PR情報では、社長・社員から応募者に向けたメッセージや働きやすさをアピールできます。会社の雰囲気、目指す先など条件面以外のPR文を書き、より魅力的な求人表にしましょう。
求職者目線で魅力的かを意識しよう
求人情報は、求職者目線で魅力的に書かれているかを意識しましょう。
求人票に求職者が求めている情報が書かれていなければ、応募につながりません。求職者が「働いてみたい」「自分にもできるかも」と思ってもらうことが重要です。
例えば、
- 先輩社員の声を載せて数年後の自分を想像してもらう
- 入社後の研修制度やキャリアパスなどを詳しく記載する
- どのような経験が何年ぐらい必要なのか
- 未経験の場合でも最低限必要なスキルはどのようなものか
- 家事や育児と両立しやすいなど魅力的なキャッチコピーをつける
などです。
求職者の多くが持つ疑問点や不安点を詳しく記載することで、会社の仕事や魅力が伝わりやすくなります。
ハローワーク求人の注意点
次に、ハローワーク求人を作成する際の注意点を解説します。
冗長な文章を避ける
1つめは、冗長な文章を避けること。
自社の魅力をあれもこれもと求人票へ詰め込んだ結果、無駄の多い文章になるのはあるあるです。本当に伝えたいことがボヤけたり、クドい印象を与えてしまったりと、求職者にマイナスの印象を与えてしまいます。
これを防ぐために、伝えたいことを一通りリストアップした後、実際に記入するものを厳選しましょう。思い切ってバッサリカットするのが重要です。
差別的表現に気をつける
求人情報を作成するときは、差別的表現に十分注意しましょう。
例えば「主婦歓迎」など、採用に際して性別を理由とする差別は、男女雇用機会均等法により禁止されています。「主婦歓迎」は、「主婦(夫)歓迎」と表記しなければなりません。
また、雇用対策法により特定の年齢層を排除する書き方も禁止されています。「募集年齢35歳まで」などの表現はNGです。キャリア形成のため、年齢制限に合理的な理由があると認められる場合を除き、禁止されている表記ですから注意しましょう。
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まとめ
本記事では、ハローワーク求人の出し方や失敗しないコツなどを解説しました。ハローワーク求人は無料で掲載できる上、検索サービスIndeedに自動で掲載されるなどのメリットがあります。一方で「条件に合う候補者から応募がない」など、課題を抱える企業も多いでしょう。
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